目次
1.本ドキュメントについて
2.開発計画と実際の計画の比較
3.作業工程
4.問題点とその対応
5.競技会結果
6.総括
1.
本ドキュメントについて
本ドキュメントは、これまでのMIRS開発経過についてのまとめおよびその反省を述べるものである。
2.開発計画と実際の計画の比較
開発計画
実際の計画
メカの仕様変更が多々あったためメカニクスの作業工程が長引いてしまった。
その分エレキやソフトの作業が進められなくなり、後半まで時間がかかってしまった。
3.作業工数
競技会までの作業時間を以下に示す。(授業時間外を含む。)
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山口
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敦
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長谷川
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M村
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大輔
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柴田
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梅原
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土田
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作業時間[h]
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283
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366
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297
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294
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294
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295
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298
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4.問題点とその対応
メカニクス
・
アームの不具合
ポストの真裏にスイッチがある場合、取ることができなかったのでスポンジをつけて獲得できるようにした。
・
シャーシの不具合
自作のシャーシのため、設計に時間がかかる。
仕様変更の度に分解、組み立てを繰り返すので、機器の破損に注意する。
エレクトロニクス
・超音波センサの不具合
203などと出る場合、基盤の問題である可能性が高いので導通チェックを行う。
999と出る場合、可変抵抗の調節を行う。
ポートやケーブルによって値が変わる場合があるのでパターンを変えてみる。
・白線センサの不具合
ケーブルの接触不良及び断線を調べる。
センサとケーブルの接続部は特に断線しやすいので扱いに気をつける。
・アームの不具合
ケーブルの接触不良及び断線を調べる。
ソフトウェア
・ ポストサーチ
ライントレースについて、コーナーを曲がった後、瞬間的に競技場の外側に車体を向ける命令が直進するべきところで発生してしまうことがあるために、MIRSが逆方向を向き、そこから誤った周回をしてしまうエラーが何度かある。
この問題は、競技会前、競技会中には解決できなかった。
しかし、考えうる解決方法として、コーナー通過後しばらくは外に車体を向けないようにすること、角を曲がる際少し多めに自転させることなどが考えられる。
・ 正対補正
超音波の値によってケース別対応を組んでいたが、ひとまとまりのif〜if else〜elseにまとめられていたため、うまく動作しなかった。
測定距離フィルタリングを行っていた部分を前面にだし、フィルタを通過した後の論理・動作を整理することで修正した。
マネージャー(山口隼人)
最初の頃は不在だったため、濱村君にマネージャーを兼任してもらった。MIRS0802は他の班に比べ個々の能力が平均的で良い感じで作業を遂行できた。
まず、夏休みはシャーシ製造から始めたが、大分製造に適当感が出てしまい、後々作り直しなどが多かったように思う。冬休みまでは開発予定通りに進まず、ほとんどメカ、エレキの作業が多かったため、プログラムを試すなどの作業は年明けになったしまった。また、年明けになっても何かと仕様変更が続き思うようにソフトに仕事をさせてあげられなかった。そのため、本競技会までにプレ競技会に望むことができず大変申し訳ないと思う。しかし、本競技会では、ポストをひとつ、得点にして3点を獲得できた。これは、班員全員の最後の大変ながんばりだと思う。
この一年(半年?) マネージャーとしてMIRS0802のMIRS開発に携わることができて大変良かった。
ドキュメントマネージャー(伊藤敦)
ドキュメントを受け取り、それを統括するのはなかなか大変な仕事だったが、1年生のときに学んだHTMLの知識を中心に、これまで学んだ多くのことをかなり生かせ、うまくまとめることができたと思うので良かった。
開発と平行してドキュメント作成もそれなりに進んでいたのでうまくいったものと思っている。
ただ、もうすこしドキュメントを開発の支えとして利用できるように、こちらから指示するなどできればよかったかと思う。
メカニクス
自作のシャーシを使ったことが、一番大きかったと思う。それによって自由度の高いMIRSを設計することができたが、作業時間の遅延や使用の変更など、さまざまな障害が出てしまった。パラメータの導出やシステムの実装などが遅れてしまったので申し訳なかった。
それでも、自分たちのやりたいことというのが実現できたのでよかったと思う。とにかく、はじめの設計は特に考えて行うものだと感じた。
エレクトロニクス
エレクトロニクスでは、FPGAの設計、アームの作成、センサチェックなどを行ったが、なかでも各センサの不具合に苦労した。
センサの不具合は素子の問題から接触不良まで、さまざまな要因で起こる。大切なのは、なんとなく…ではなく細部にまで注意を払うことだと実感した。直前まで不具合が多く、メカニクスやソフトウェアには迷惑をかけてしまったと反省している。
全体として、時間の使い方がよくなかったと思った。設計の段階から計画的に動き、余裕があればほかの機能も作れればよかったと思う。一年間多くのことを学ぶことが出来、よい経験になった。
ソフトウェア
ソフトを組み立てるにあたって、最初に作る関数を決め、分担を決めたまではよかったものの、その後ソフトで話し合いをしながら作業をするということが少なかったように思う。それによる相互の誤解や問題が発生してしまいがちであったため、もっと話し合いをし、多くのことについて理解を深めていくことが重要であると感じた。
また、今回ソフト開発が後手に回っていたものの、ソフト班からメカ、エレキに働きかけて全体でソフト開発ができるようにすればよかったのではないかとも考える。そうすれば、ハード的部分だけでなく、行動の流れも全体で理解してテンポ良く開発ができたようにも思う。
しかし、ライントレースを行い、ポストを獲得するという目標は、しっかりと成し遂げられたと思うので、いろいろな面で自分たちにプラスになったと思う。