沼津高専 電子制御工学科
MIRS0603 音声信号増幅回路(スピーカードライバ)調査報告書
MIRS0602-TECH-0003
改訂記録
版数
作成日
作成者
承認
改訂内容
A01
2006.7.10
吉田
尾崎
初版
A02
2006.7.11
柏木
尾崎
ICの変更
1.本ドキュメントについて
音声再生モジュールから得られる出力はライン出力のみなので、そのままではスピーカーを駆動することはできない。そこで、ライン信号をスピーカーを駆動できるレベルにまで増幅する回路について調査を行う。
2.増幅回路を作るためには
増幅回路を作るための主な方法としては、トランジスタをいくつか組み合わせる方法と、オペアンプの入ったICを使う方法の2通りがある。
3.増幅回路の例
トランジスタを用いる方法の場合、特性の異なるトランジスタをいくつも組み合わせなければならず、その他回路を構成するのに必要な素子の数も多いため、本MIRSではこの方法はとらない。
fig1.トランジスタを用いた回路の例
オペアンプの非反転増幅回路をそのまま用いてもよいのだが、オペアンプも種類によって周波数特性が異なり、さらにあまり電流を流すことが出来ない(大きな音が出せない)。そこで、音声信号を増幅するための専用IC(NJM2073)を用いることにしたいが、MIRSでは扱っていないのでかわりに、NJM386(オーディオパワーアンプ)を使用する。
fig2.NJM386
このICは、一般的に回路でよく使われるICである。IC(NJM2073)は、内部に2つのオペアンプと周辺回路を内蔵しており、このIC1つでステレオ出力が可能である。また、2つのオペアンプで1つのスピーカーを駆動(BTL動作)することにより、2倍の出力を得ることができる。しかし、IC(NJM386)はオペアンプを1つしか内蔵しておらず、出力がIC(NJM2073)の比べると小さくなってしまう。なので、IC(NJM386)を2つ使うことによりfig4.BTL動作と同等の回路にし、出力をIC(NJM2073)並に出すようにする。
fig3.標準的応用回路
fig4.BTL動作
このIC(NJM386)の詳細:
NJM386データシート
このIC(NJM2073)の詳細:
NJM2073データシート
細かな周辺回路や結果などは追って報告する。
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