沼津高専 電子制御工学科
MIRS0602 開発完了報告書
MIRS0602-DSGN-0004
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2007.2.9 吉田/尾崎 尾崎 初版


  1. 開発過程分析
  2. 開発工数分析
  3. 現システムの問題点
  4. 総括

1.開発過程分析

当初の開発計画は開発計画書(MIRS0602-DSGN-0003)参照。予定していた開発スケジュールと実際の開発スケジュールを比較する。

開発予定

実際

メカの製造が予想以上に早く終わったのはよかったと思う。また、エレキのセンサーの製造もほぼ予定通り終わることができた。
しかし、エレキの増幅回路の改良が予想以上に長引き、結局本番直前まで調整を行うことになってしまった。これはパワーアンプの選定ミスと十分な検討がなされなかったことが主な原因である。
増幅回路の製造の遅れは、考えていたよりもソフトへの影響は少なかった。それでも、ソフトの開発の遅れは激しいものになっている。特に、1月に入ってからは新たなプログラムの導入や改良などで製造と改良がほとんど平行して行われていた。

2.開発工数分析

各作業に当てた時間を部門ごとに集計すると次のようになった。なお、作業時間と内容は9月に入ってから(基本設計が終了してから)のものであり、作業時間は各部門に所属しているメンバーの合計を示している。

メカ
作業項目作業時間[h]
詳細設計18
製造80.5
試験11
改良11
エレキの手伝い63.5
実行委員10.5
その他30.5

エレキ
作業項目作業時間[h]
詳細設計34
製造58.5
試験その他53
改良6
実行委員36.5

ソフト
作業項目作業時間[h]
詳細設計32.5
製造94
試験60
改良148
他部門の手伝い5
その他26.2


開発過程分析でも明らかであったように、ソフトの製造・改良にかけた時間がもっとも長い。次いでメカ製造、メカのエレキ手伝いと続いている。メカの作業が早い時期に終わったためエレキの手伝いを頼んだが、結果的にメカとエレキの製造時間がほぼ同じになってしまった。
また、ソフトは開発や改良の時間が長いわりに詳細設計にかけた時間が短い。もっとアイデアを煮詰めてから製造に取り掛かればよかったかもしれない。

3.現システムの問題点

現在発覚しているシステムの問題点を以下に示す。




4.総括

チーム全体(マネージャー/吉田)
全体的に、自主的に何か仕事をしてくれることが少なく、仕事のない人を見つけるたびにその人の作業を考えるのが大変だった。ただ、これは自分のマネージメント能力の不足が原因のひとつになっていたと思う。
最初はマネージャーをやることに不安が多かったが、今ではこの役職についてよかったと思っている。1年間みんなありがとう!

メカ(鈴木・田中・星野)
メカの仕事は主にスピーCAR号のスピーカー本体を作ることだった。
はじめは金属版でスピーカーを自作したが完成してから牛○先生が質のいいスピーカーの部品をくれた。完成したスピーカーは日の出を見ることなくお払い箱となってしまった・・・。もっと早くくれればよかったのにと思った。
新しく木材を使ってスピーカーを作った。前回のスピーカーよりもカッコよくなったので、牛○先生には感謝している。スピーカーを取り付け音を出すという、前代未聞の挑戦の
一角を任されてメカとして誇りに思う。こんな自分をメンバーとして迎え入れてくれた班員にはいくら感謝しても足りないと思う。この一年2班でMIRS製作に携われて本当に楽しかったです。

エレキ(小代田・柏木)
良かった点は(mirs0602の)音声を再生するところなので、そのためアンプやフィルタなどを作製した。今年からドータボードを去年のボードを再利用することとなり、エレキの仕事が少なくなったと思っていたが、標準機にはない機能(音声再生)を搭載することとなり、そのための回路が必要となり仕事は変わらずあった。しかもその大部分は、回路からの設計となり、回路図を調べることから始めたので、やりがいのある作業となった。モジュールとシリアル回路は、夏休みに大部分を造ってしまったんで、作業的には、アンプのノイズ除去が主な仕事になった。ノイズ除去にたいへん時間をとられたが、競技会では会場内にしっかりと音声が聞こえたのでよかった。
もし、もう一度mirsのようなロボットをつくることがあればこの授業で培われた知識が使えるといいと思う。

ソフト(尾崎・吉田)

例年通り、開発の半ばを過ぎたあたりからソフトウェアの本格的な開発に移った。
ソフトウェア班は、勿論MIRS0602の核とも言える、「音声再生」用のプログラム、及び探索位置変更における諸処理を行うプログラムがまず不可欠であった。

ソフトウェア班として新たに開発したのは次のプログラムである。
・音声再生プログラム:splay.c
・ポスト位置変換、及び重複確認プログラム:postch.c
・探索位置変更、及び移動角度・距離保存プログラム:move.c、move2.c
・特定探索位置におけるpost構造体保存プログラム:p2p(functions.c)
・開始位置での移動方向決定プログラム:firstch.c

MIRS競技会での動作に向けたプログラムとして、
・競技会第1競技用main関数:main.c
・競技会第2競技用main関数:main2.c

また既存のプログラムも、MIRS0602で動作が不十分と思われるものについては新たに開発している。
・ポスト位置探索プログラム:post_search_t.c
・ポスト位置確認プログラム:post_check_t.c
・ポスト獲得プログラム:post_get_t.c

詳細については、ソフトウェア詳細設計書を参考とする。

開発開始当初から先の見通しをはっきりさせながら開発していけば、不測の事態が起こらない限りもう少し競技会に余裕を持ってプログラムを完成させられたかもしれない。




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