名称


電子ジャイロ(角速度センサ)技術調査書

番号


MIRS0405-TECH-0002-A02

改定記録

版数

最終更新日

作成

承認

改定記事

A01

2004.11.5

伊井
古橋

鈴木

初版

A02

2004.11.22

伊井

鈴木

通信方法についての記述を追加

目次

電子ジャイロについて
A/Dコンバータについて
情報送信方法1
情報送信方法2


目的

このドキュメントは電子ジャイロをMIRSに搭載するに当たり、必要な部品と回路の流れを検討した文書である。

電子ジャイロについて

以下にインターネット上より抜粋した電子ジャイロの仕様を示す。

電子ジャイロ・司21(HS-EG3)

仕様
外寸・重量 12.5×11×18.5mm/4.5g
動作電圧 DC3〜6V ※5V標準
消費電流 DC7mA ※ノイズ10mV以下
出力ノイズ DC10mVP-P以下
出力0点電圧 DC2.5±0.4V
出力電圧 上から見て右回転+
上から見て左回転-
出力電圧範囲 DC0.3〜4.7V
動作感度 dc25mV/deg/秒
最大検出角速度 ±90deg/秒

入力信号 電源(5V)
出力信号 角速度(アナログ出力:-4.7〜+4.7V)

この仕様より、アナログの出力をデジタルに変換する素子が必要になることが分かる。

A/Dコンバータについて

A/Dコンバータとは
A/Dコンバータはアナログ電圧の大きさを指定されたbit数のデジタル出力に変換するものである。
今回は、A/D変換により入手したデータをMIRSの外部で計算、整理しておきたいので、A/Dコンバータを内蔵したPICを用いることにする。 以下にインターネット上より抜粋したPICの仕様を示す。

ピック(PIC16F876)

PIC16F87Xシリーズは基本的に全てA/Dコンバータを内蔵しているが、今回は入力チャンネルも少なく、並列通信も必要ないので、このPICを選んだ。

仕様
概要 10bit 5channels A/Dコンバータ内臓 28pin IC
動作電圧 2.5〜5.5V
動作速度 20MHz, 1sycle 200nsec
動作電流 400μA max
サンプリング速度 100ksps max(VDD=5V)
50ksps max(VDD=2.7V)
動作温度範囲 -40℃〜+85℃


ピン機能表
名称機能
VDD 2.7〜5.5V電源
DGNDデジタルアース
AGNDアナログアース
CH0-CH3(CH7)アナログ入力
CLKシリアルクロック
DINシリアルデータIN
DOUTシリアルデータOUT
CS/SHDNチップ・セレクト/シャットダウン入力
VREF(/font)基準電圧入力
入力信号 電源電圧(5V)
アナログ電圧(0〜4.7V)
基準電圧
出力信号 シリアルデータ(デジタル出力)
(必要に応じて)各種割り込み信号

 以上より、回転角をpic内に保存することができるようになった。この情報をドータボード、FPGAボードを通して、CPUボードへ送る方法とインターフェイスICを用いて、直接CPUボードへ送る方法を検討する。

データの流れ

インターフェイスICについて

インターフェイスICとは

 インターフェイスICはPICなどを搭載した外部機器とPCの間で、9ピンのDサブコネクタを介して通信を行うためのICである。
このICを使用すると、

長所 電子ジャイロ(ジャイロボードと呼ぶ)はCPUボードと直接やり取りするようになる。この方法は昨年使用している班があり、私用が豊富で、かつハード側の負担も少ない。
短所及び問題点 資料はあるが、IPアドレスなど未知の部分もあり場合によってはソフトに負担をかける。他のインターフェイスと違う接続方法なのでその部分でまた問題が出る可能性がある。

インターフェイスICを使用しないとき

 この場合は、他のインターフェイスと同様に扱える。ソフトの負担も考えて、この方法を採用しようと思う。

通信方法の問題
 MIRSはISAバスを用いて各インターフェイスと繋がっている。一方、PICのシリアル通信機能はPCIに対応しており、標準の機能を用いただけではMIRSのCPUボードとPICを繋ぐことはできない。

ISAバスとPCIバスの比較
バス名 bit数 最大通信速度 クロック数
ISAバス 16bit 8MB/sec 8MHz
PCIバス(PCI2.1) 32bit 133MB/sec 33MHz
そこで、速度の速いPICのほうで、擬似的にISAバスの信号を再現して通信してみようと思う。

 
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