沼津高専 電子制御工学科
MIRS0201 システム統合試験仕様書
MIRS0201-DSGN-0008
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2003.11.06 今村昌幸 高畑祐太
初版
A02 2003.11.10 今村昌幸 高畑祐太
測定方法などの詳細を記述
A03 2004.02.26 今村昌幸 高畑祐太
テストプログラムをアップ、試験内容の改定

目次

  1. 目的
  2. 試験器具
  3. 試験内容
  4. 試験方法

  1. 目的
  2.  MIRS(Micro Intelligent Robot System)はメカニクス、エレクトロニクス、ソフトウェアの3つの要素が一体となってシステムとして機能する。本ドキュメントは各部門に分かれて開発してきたものをはじめて組み合わせて一つのシステムとして動作させるときに行う試験の内容や方法を示すものである。

  3. 試験器具
    1. MIRS本体
    2. キーボード
    3. PCディスプレイ
    4. コード付き赤外線発生装置  
    5. メジャー(距離測定用)  
    6. 分度器(角度測定用)  
    7. 競技場(白線を含む)  
    8. 1m定規(2本)  
    9. 外形試験用紙(32cm × 32cm)  
    10. 回転試験用紙(半径 20cm)  
    11. 板(超音波測定用)

  4. 試験内容
    1. 機構試験
      1. 競技規定内の寸法であるかの確認
      2. 機構部が滑らかに動くかの確認  

    2. センサの機能試験
      1. 赤外線センサ
      2. タッチセンサ、白線センサ
      3. 超音波センサ
      4. ロータリーエンコーダ
       
    3. 駆動部の機能試験
      1. 走行試験(直進)
      2. 走行試験(自己回転)
      3. 走行試験(回転)

    4. 競技実現に必要な統合的試験
      1. アーム駆動試験
      2. 指南車駆動試験

  5. 試験方法
    1. 機構試験
      1. MIRSの外形が底面が一辺32cmの正方形内に納まるものか試験する。
         
      2. 蝶番い等の機構部が滑らかに動作するか試験する。

    2. センサの機能試験

        ※これ以降各センサについて単体試験を行う手順書を示すが、実際はデバイスファイル(デバイスノード)を作成しなければならない。
        /home/atlmirs/testprogramにあるコマンドを実行し、各センサのテストを行う。

      1. 試験に必要なカーネルモジュールが組み込まれているか確認する。
        1. 
          
          # lsmod 			組み込まれているカーネルモジュールを確認する
          
          


      2. 赤外線センサ機能試験
             
          [器具]
          MIRS、コード付き赤外線発生装置、PCディスプレイ、テストプログラム
          
          [測定方法]
          赤外線受光部にコード付きの赤外線発光装置を当て、READしたときにすべてのコードが正しく検出できるかを測定する。
          測定結果はPCのディスプレイに表示する。
          測定はテストプログラムirs_test.cで行う。
          
          [合格基準]
          すべての赤外線コードが正しく検出できること。
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram		ディレクトリの移動		
          
          
          # ./irs_test		テストプログラムを実行
          
          
          #
          


      3. タッチセンサ、白線センサ機能試験
             
          ●タッチセンサ
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム
          
          [測定方法]
          タッチセンサを指で押してREADしたときにタッチセンサのON/OFFを正しく検出できるか測定する。
          測定はテストプログラムls_ts_test.cで行う。
          測定結果はPCのディスプレイに表示する。
          
          [合格基準]
          すべてのタッチセンサのON/OFFが検出でき、同時に2つ以上のタッチセンサが押されたてもそのON/OFFを検出できること。
          
          ●白線センサ
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、競技場
          
          [測定方法]
          競技場で白線センサの下に白線と黒マットがありREADしたとき、それらを区別して検出できるかを測定する。
          測定はテストプログラムls_ts_test.cで行う。
          測定結果はPCのディスプレイに表示する。
          
          [合格基準]
          すべての白線センサが白線上でON(=1)になり、黒マットの上でOFFになること。
                
             
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram		ディレクトリの移動		
          
          
          # ./ls_ts_test		テストプログラムを実行
          
          
          # 
          


      4. 超音波センサ機能試験
             
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、樹脂版、メジャー、分度器、ポスト
          
          [測定方法]
          B樹脂板を超音波センサ前方に垂直に立て、0.2mから2mまで0.1m毎に測定する。また、超音波センサ前方3.6mの距離にポストをおきポストの有無を測定する。
          測定はテストプログラムuss_test.cで行う。
          測定結果はPCのディスプレイに表示する。
          
          [合格基準]
          すべての位置において誤差が5cm以内であること。
          
             
          
          $cd /home/testprogram		ディレクトリの移動		
          
          
          # ./uss_test		テストプログラムを実行
          


      5. ロータリーエンコーダ試験
             
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム
          
          [測定方法]
          左右のタイヤをそれぞれ±10回転させ、タイヤの回転角±3600°であるかを測定する。
          測定はテストプログラムenc_test.cで行う。
          測定結果はPCのディスプレイ上に表示する。
          
          [合格基準]
          左右のタイヤとも±10回転させたときの誤差が36°以内であること。
             
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram		ディレクトリの移動		
          
          
          # ./enc_test		テストプログラムを実行
          

    3. 駆動部の機能試験
      1. 走行試験
          ●直進走行
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、競技場、メジャー、1m定規
          
          [測定方法]
          0.5m、1m、2mの距離を定規に沿ってMIRSを走行させ、定規からずれることなく走行し、その後停止できるかを測定する。
          測定はテストプログラムpwm_straight_test.cで行う。
          
          [合格基準]
          距離に関しては、どの距離でも5cmの誤差の範囲内で停止できれば、合格とする。
          直線からのずれについては、0.5mでは2cmの誤差、1mでは4cmの誤差、2mでは8cmの誤差の範囲内であれば合格とする。
          
          ●自己回転
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、競技場、メジャー、分度器
          
          [測定方法]
          その場でMIRSを左右に90°、360°回転させたときに、MIRSの中心の位置がずれずに、正確に指定した角度で回転できるかを測定する。
          MIRSの四隅にマークをすることで中心が求められるので、回転の前後での中心の位置のずれを測定する。
          回転角の測定は、四隅のマークを利用することで回転角度が測定できる。但し、このときの中心は回転前のものとする。
          測定はテストプログラムpwm_rotate_test.cで行う。
          
          [合格基準]
          指定角度回転したときの、中心の位置のずれが1cm以内であり、90°回転のときの誤差が5°以内、360°回転のときの誤差が20°以内であれば合格とする。
          
          ●回転
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、競技場、メジャー、回転試験用紙(半径20cmの円)
          
          [測定方法]
          回転試験用紙を床に敷き(90°の線も分かるように)、その円に沿ってMIRSが左右90°、左右360°回転し指定した角度で停止できるかを測定する。
          測定はテストプログラムpwm_postrotate_test.c(モジュール:rotate.c)で行う。
          
          [合格基準]
          線上での回転の過不足について、90°の回転のときの誤差が1.5cm以内、360°の回転のときの誤差が6cm以内であれば合格とする。
          線上からのずれについて、2cmの誤差の範囲内であれば合格とする。
          
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram/pwm_enc	ディレクトリの移動		
          
          
          # ./pwm_straight_test		テストプログラムを実行(直進試験)
          
          
          # ./pwm_rotate_test	テストプログラムを実行(自己回転試験)
          
          
          # ./pwm_postrotate_test		テストプログラムを実行(回転試験)
          
          


      以下に示す試験は、アーム、指南車が思ったように動作しなかったので、統合試験項目から除外する。
    4. 競技実現に必要な統合的試験
        
          
      1. アーム駆動試験
             
          [器具]
          MIRS、PCディスプレイ、テストプログラム、ポスト
          
          [試験方法]
          MIRSの側面にポストを設置する。
          MIRSのアームを駆動させ、ポストを獲得しアーム先端のタッチセンサがONになったところでアームが引き戻せるかを試験する。
          試験はテストプログラムarm_test.cで行う。
          試験結果はPCのディスプレイに表示する。
          
          [合格基準]
          ポストのタッチセンサが押されるとともに、MIRSのアームのタッチセンサがONになり引き戻せたら合格とする。
             
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram/	ディレクトリの移動		
          
          
          # ./arm_test		テストプログラムを実行(アーム駆動)
          

      2. 指南車駆動試験
           
              
          [器具]
          MIRS、テストプログラム、1m定規
          
          [測定方法]
          その場でMIRSを左右に90°、360°回転させたときに、指南車部が固定されているか測定する。
          競技上に定規をおき、その直線に対して指南車部のずれを測定する。
          測定はテストプログラムpwm_rotate_test.cを利用して行う。
          
          [合格基準]
          指定角度回転したときの、直線からの指南車部のずれが90°回転のときに5°以内、360°の回転のときに20°以内であれば合格とする。
             
          
          $cd /home/atlmirs/testprogram	ディレクトリの移動		
          
          
          # ./pwm_rotate_test		テストプログラムを実行
          

         

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