5. システム試験


ハードウェアの組み立てが完了した後、競技場などを用いて以下の試験を行う。

1.検索準備モード試験
2.検索モード試験
3.超音波追跡モード試験
4.赤外線追跡モード試験
5.回避機モード験


1. 検索準備モード試験

1-1 どの位置からでも検索準備し、検索モードへ遷移するか

 任意の位置から、検索準備を行ない、検索モードへ遷移するか、
試験を10回行ない、100%成功して合格とする。
また、以下の項目をチェックしデバグに役立てる。
  1. 超音波センサによる自己位置の把握ができるか
  2. 一番壁に近い方向にx(or y)軸に平行に移動するか
  3. 進入禁止ゾーンの手前で広い方に向かって90度回転し、探索モードへ遷移できるか

1-2 各モードへの遷移が行われるか

検索準備モードから検索モード以外の各モードへ、遷移するか試験を各5回行なう。
※( )内の数字は、合格とする成功の確率を表す。
  1. 回避モード(100%)
  2. 超音波追跡モード(80%)
  3. 赤外線追跡モード(100%)

2. 検索モード試験

2-1 周回行動をとるか

 何もない競技場内を進入禁止ゾーンに沿って周回行動しできるか、左右各5周させ、
一辺に対し以下の3項目をチェックし、計60チェックのうち90%以上合格であれば、合格とする。
  1. 進入禁止ゾーンに進入しないか
  2. 壁との距離を保ち、移動できるか(機体の壁側から壁まで、30cm〜40cmの範囲内)
  3. 進入禁止ゾーンぎりぎり手前で左(右)に向かって90度回転できるか

2-2 各モードへの遷移が行われるか

検索モードから検索準備モード以外の各モードへ、遷移するか試験を各5回行なう。
※( )内の数字は、合格とする成功の確率を表す。
  1. 回避モード(100%)
  2. 超音波追跡モード(80%)
  3. 赤外線追跡モード(100%)

3. 超音波追跡モード試験

3-1 壁と敵とを区別し追跡行動がとれるか

超音波追跡モード内の各モードについて以下の試験をする。
各チェック項目において80%成功すれば合格とする。
[超音波追跡モード1-1] 試験
横の超音波センサで捕らえたときは敵に対して正面を向くようにどちらかに90度回転するか
敵の動きがあるまで直進するか
敵の動きがあるならば超音波追跡モード2に遷移するか
[超音波追跡モード1-2] 試験
相手の方向に向かって90度その場回転するか
相手との距離が10cmになるまで、距離を詰めるか
動きがあるならば超音波追跡モード2に遷移するか
[超音波追跡モード2左(右)] 試験
敵が左(右)に動くならば、その方向に90度旋回するか
タッチセンサに反応があった場合、その場で待機するか

3-2 各モードへの遷移が行われるか

超音波追跡モードから検索モード以外の各モードへ、遷移するか試験を各5回行なう。
※( )内の数字は、合格とする成功の確率を表す。
  1. 検索準備モード(100%)
  2. 回避モード(100%)
  3. 赤外線追跡モード(100%)

4. 赤外線追跡モード試験

4-1 赤外線発信装置を追跡できるか

赤外線発信装置を手に持ち、追跡できるかを試験する。
この試験を3分間行ない、赤外線発信装置を見失うことが2回以内であれば合格とする。
また、以下の項目をチェックしデバグに役立てる。
  1. 前の三つの赤外線センサで捕らえられるように旋回するか
  2. 前の三つの赤外線センサで捕らえている限り前進するか

4-2 検索準備モードへの遷移が行われるか

赤外線追跡モードから検索準備モードへ遷移するか試験を5回行なう。

5. 回避モード試験

5-1 バンパに接触したとき回避行動がとれるか

各シチュエーションで以下の項目をチェックし、各80%以上の精度で合格とする。
壁近くのはず(まだ触れていないはず)であるが、どうも自己位置認識に狂いが生じていると思われる場合。
壁回避モード前:広い方へ回転、少し前進、探索準備モードへ遷移するか
壁回避モード右:左へ回転、少し前進、探索準備モードへ遷移するか
壁回避モード左:右へ回転、少し前進、探索準備モードへ遷移するか
相手であると思われる場合。
1.反応が左(右)だった場合、左(右)に90度回転するか
2.センサモードを前にし、その場で一時停止、相手の動きがあったら超音波追跡モード2に遷移するか
同時に複数個のタッチセンサが反応した場合。
左と右の場合:待機し反応が減るのを待ち、減ったら残った反応の壁回避モードに遷移するか
前と右(左)の場合
  1. 数秒、反応が減るのを待つか
  2. 反応が減ったら、残った反応の壁回避モードに遷移するか
  3. 反応が減らなければ、壁回避モード右(左)に遷移するか

5-2 各モードへの遷移が行われるか

回避モードから検索モード以外の各モードへ、遷移するか試験を各5回行なう。
※( )内の数字は、合格とする成功の確率を表す。
  1. 検索準備モード(100%)
  2. 超音波追跡モード(80%)
  3. 赤外線追跡モード(100%)

Last Update:1998/5/25 Written by T.Hasegawa
Update:1998/5/9 Written by T.Hasegawa
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