ここでは個別保守診断プログラム(TMP)の始め方と終り方、試験の進め方について表記してある。
個別保守診断プログラム(TMP)のソースファイルは、NCT−電子制御−9404−1−5に掲載してある。
個別保守診断プログラム(TMP)では、PC98のターミナルモードを使って試験を行なっている。ターミナルモードには、全2重モード、半2重モードがあり、ここでは、半2重モードを使用している。現在、ターミナルモードに入るためのプログラムはディスクに入っている。このプログラムは、以下のとおりである。
10 ' "tmpterm" for PC-9801 to set up TMP terminal mode.
20 PRINT:PRINT:PRINT
30 PRINT "TMP terminal mode"
40 KEY 1,"STOP @"+CHR$(13)
50 KEY 2,"NEXT ?"+CHR$(13)
60 TERM "COM:E81",H
70 KEY 1,"load "+CHR$(34)
80 KEY 2,"AUTO "
通信用ケーブルの結線は、以下のとおりである
PC側のコネクタの2番ピンとVSBC−1側のコネクタの3番ピン
PC側のコネクタの3番ピンとVSBC−1側のコネクタの2番ピン
PC側のコネクタの6番ピンとPC側コネクタの20番ピン
PC側のコネクタの4番ピンとPC側コネクタの5番ピン
VSBC−1側のコネクタの1番ピンと7番ピン(GND)
○TMPの使い方
1.TMPの始め方と終り方(ICEバージョン)
- ラックに電源を接続する。(±12[V]、5[V]、GNDの各コードを、ラックのバックプレーンに正しく接続する。)
- ラックにターゲットボードをセットし、ICEとVSBC−1を接続する。
- PCとVSBC−1に通信用ケーブルを接続する。
注:VSBC−1側のケーブルはポート0(フロントパネルの下側にあるコネクタ)に接続する。
- ログインしその後、openwinと入力してWindowsをオープンする。(スクリーンセーバーの画面だったら、リターンキーを押して、ssave123と入力してスクリーンセーバーを解除した後ログインする。)
- PCの電源を入れる。PCの電源を入れた1、2秒後に、ディスクをPCのドライブに入れた後、ラックに供給する電源のコンセントを入れる。
- ICEの電源を入れる。
- LANStationの電源を入れ、Turboのランプが点灯したらディスクを入れ、読み込みが終わるまで待つ。
- コマンドツールを1回クリックして、mwと打つ。しばらく待ってもControlPanelが出て来なかったら、リターンキーを押し、psと打ち、MasterWoと言う項目のPIDを用いて kill PIDの数字 と打ち、再びpsと打ち、MasterWoと言う項目が無くなっている事を確認して、asm68kと打ち、mwと打つ。それでも出てこない場合には、ターゲットボードが確実にコネクタ等に接続されているかを確認して再度チャレンジする。
- ControlPanelウインドウの中に矢印を移動して、キーボードの左側にあるFrontというボタンを押すか、ControlPanelウインドウをドラッグして移動させて、プロジェクトウインドウを見える所に出す。
- プロジェクト .tmp.prj 内のxhi68kmを一回だけクリックする
注:デバッガが立ち上がっている最中にICEのEPRUNのランプが点滅していることを確認する。点滅していない時にはcancel operationというボタンを押してから、デバッガを抜け出て(デバッガを抜ける方法は、下記参照)、やり直す
- GOボタンを押す
- PCにメニュー画面が出たら、自分が試験したい項目の番号を入力してリターンキーを押す
- PCの画面の指示に従って試験を行う(尚、F1キーで試験を途中で中断(STOP)でき、F2キーで、試験項目を飛ばす(NEXT)事ができる)
- TMPの動作中に、異常が発生した場合(主にVSBC−1の赤いランプがついている時(STOPボタンを押したらデバッガのcommandの方の画面にemulation processor is halted!と表示された時))、速やかにデバッガのSTOPボタンを押してプログラムを止め、一度デバッガを抜けて、LANStationからディスクを抜き、LANStationの電源を切り、ICEの電源を切って、約十秒後ぐらいに再びICEの電源を入れ、LANStationの電源を入れ、Turboのランプが点灯したらディスクを入れ、読み込みが終わるまで待ち、もう一度デバッガを立ち上げ直すか、デバッガを終わった後、ICEのRESETボタンを押し、LANStationのRESETボタンを押し、もう一度デバッガを立ちあげる
- TMPを終わる時は、まずデバッガにあるSTOPボタンを押して、プログラムが走っていない事を確認してからデバッガのfileというところをクリックし、ドラッグ(マウスのボタンを押したままの状態)して、ExitDebuggerを選び、デバッガを終わる
- MasterWorksを終わるには、プロジェクト .tmp.prjのfileというところをクリックし、ドラッグして、ExitMasterWorksを選び、MasterWorksを終わる
- LANStationからディスクを抜き、LANStationの電源を切る。後は、ICE、PC、ラックの順番で電源を落とす
- ログアウトするには、ControlPanelウインドウかプロジェクトウインドウのfileをクリックしてExitを選びMasterWorksを終了したら、画面の何もないところでクリックして、終了を選びlogoutと打ち込む。次に、ssaveというユーザーネーム、ssave123というパスワードでログインして、スクリーンセーバーの画面にする
2.TMPの始め方と終わり方(ROMバージョン)
- ラックに電源を接続する。(±12[V]、5[V]、GNDの各コードを、ラックのバックプレーンに正しく接続する。)
- VSBC−1にCPUとTMPを焼き付けたROMを下の様にセットする
- ラックにターゲットボードをセットし、ICEとVSBC−1を接続する。
- PCとVSBC−1に通信用ケーブルを接続する。
注:VSBC−1側のケーブルはポート0(フロントパネルの下側にあるコネクタ)に接続する。
- PCの電源を入れる。PCの電源を入れた1、2秒後に、ディスクをPCのドライブに入れた後、ラックに供給する電源のコンセントを入れる。するとPCのディスプレイにメニュー画面が表示されるので、指示に従って試験を行う(メニュー画面が表示され無い場合には、VSBC−1のフロントパネルにある赤いボタンを押す。VSBC−1がフォルトしてしまった場合にも同様の操作を行う)
- TMPを終わる時は、まずPCの電源を落としてからターゲットボードの電源を落としてTMPは終了する
3.TMPの進め方
@MMIボード(Man−Machine Interface board)
- 7セグメントLED順次表示試験
- 手段
Y、N、Returnの各キーを駆使してテストを進める
- 結果
4つの7セグメントLEDが順番に”0”を表示する
- 7セグメントLED表示試験
- 手段
Y、N、Returnの各キーを駆使してテストを進める
- 結果
7セグメントLEDに”0”〜”9”まで順番に表示する
- Green・RedLED点灯/消灯試験
- 手段
Y、N、Returnの各キーを駆使してテストを進める
- 結果
Green・RedLEDが下に示す様に表示すれば良い
GreenLED | RedLED |
ON | ON |
ON | OFF |
OFF | ON |
OFF | OFF |
- 4bitスイッチデータ読み込み試験
- 手段
4bitスイッチを”0”〜”9”まで一つずつ動かす
- 結果
7セグメントLEDに”0”〜”9”を表示する
- 押しボタンスイッチ割り込み試験
- 手段
割り込み待ち状態になったら、スイッチを押す
- 結果
メニュー画面に戻る
Aロータリエンコーダ・タッチセンサボード
- 回転数測定試験
- 手段
タイヤを適当に手で回す
- 結果
カウンタ値がでて、もう一度タイヤを回すように指示が出る(回転方向によってカウンタ値の符号が変わる)
再度タイヤを回すと、そのカウンタ値と一度目のカウンタ値との差がでる
- カウンタリセット試験
- 手段
右だけ(”1”を押す)左だけ(”2”を押す)両方(”3”)を選ぶ
- 結果
選択したカウンタ値がリセットされる
- タッチセンサデータ読み込み試験
- 手段
3つあるタッチセンサのうち1つを押す
- 結果
スイッチフラグに”1”、スイッチを押した場所が”ON”と表示される
- タッチセンサ割り込み試験
- 手段
割り込み待ち状態になったら、スイッチを押す
- 結果
メニュー画面に戻る
BPWM回路
- モータ回転試験
- 手段
Duty比を入力する(0〜100)
- 結果
設定したDuty比によってタイヤの回転スピードが変わる
- モータ可逆試験
- 手段
Returnキーを押す
- 結果
キーを押すと逆転する
C赤外線センサ回路
- 赤外線データ読み込み試験
- 手段
センサに対応したディップスイッチを”ON”にする
- 結果
ディップスイッチを”ON”にしたセンサが”ON”と表示される
- 赤外線センサ割り込み試験
- 手段
割り込み待ち状態になったらセンサに対応したディップスイッチを”ON”にする
- 結果
メニュー画面に戻る
D超音波センサ回路(1〜3の試験は、電源を切ってから回路にロジックアナライザーを接続して試験を行う)
- 超音波センサ選択試験
- 手段
センサ番号を選ぶ(”0”〜”3”)
- 結果
PI/Tから、センサ番号に対応した信号がロジアナに出る
- 超音波センサ送信試験
- 手段
センサの前に障害物を置き、Returnキーを押す
- 結果
送信信号のピンから40[KHz]の矩形波がロジアナに表示される
- 超音波センサ受信試験
- 手段
センサの前に障害物を置き、Returnキーを押す
- 結果
受信信号のピンから電圧の変化(LowかHigh)がロジアナに表示される
- 超音波センサ割り込み試験
- 手段
センサを選択し、選択されたセンサの前に障害物を置く
- 結果
”OK”と表示され、距離が出る
割り込み信号が出るピンから一発Lowのパルスが検出される
- 超音波センサアンダーフロー試験
- 手段
センサの前の障害物をなくす
- 結果
メニュー画面に戻る
E電源・勝敗判定ボード
- 勝敗判定スイッチ試験
- 手段
電源スイッチを押す
- 結果
画面にシステムがアクティブだと表示され、勝敗判定スイッチを押す状態になる
勝敗判定スイッチを押すとシステムがインアクティブだと表示され、メニュー画面に戻る
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