V94−SPEC−011

ロータリエンコーダボード
取扱い説明書

改訂記録
項 番版 数年月日 作 成 者  改 訂 内 容 
1初 版95.3.8海野
22 版95.3.15海野ロータリエンコーダ・ボード外観図追加
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1.目的
 本ドキュメントは,ロータリエンコーダボード初版(V94−PART−001,V94−PART−002,V94−CARD−x01)、及び2版(V94−PART−003,V94−PART−004,V94−CARD−x02)の使用法を明確にすることを目的とする。


2.適用範囲
 本ドキュメントは,ロータリエンコーダボード初版(V94−PART−001,V94−PART−002,V94−CARD−x01)、及び2版(V94−PART−003,V94−PART−004,V94−CARD−x02)に対して適用する。


3.取付方法
 1)ロータリエンコーダボードをI/Oボード(VIPC310)に載せる
    ロータリエンコーダボードは、必ず IndustryPack A 側に取り付けます。
 2)センサ類をI/Oボード(VIPC310)に取り付ける
    ロータリエンコーダ、タッチセンサのケーブルはRE−I/Oボード接続ケーブル(V94−PART−009)を用います。ケーブルは、I/OボードのコネクタJA(IndustryPack AのI/O用のコネクタ)に、向きを確認して取り付けます。
    ただし、もしもタッチセンサの取付個数が3個未満である時には、センサの取付けに加えて次の作業を行ってください。
    ロータリ・エンコーダ・ボードに取り付け可能な3つのタッチセンサのうちの、取り付けないタッチセンサに対応するロータリ・エンコーダ・ボード上のジャンパを全てつなぎます。センサとジャンパの対応は、右タッチセンサがジャンパR、中央タッチセンサがジャンパM、左タッチセンサがジャンパLとなっています。図1のロータリエンコーダ・ボードの外観を参考にしてください。

図1 ロータリエンコーダ・ボード外観図
6KB

4.使用方法
 1)はじめに
    ロータリ・エンコーダ・ボードは、CPUリセットの信号で初期化されるように設計されています。初期化の内容は、次のとおりです。

    MIRSの電源投入時には、必ずリセットが行われるので必要に応じて割込み許可を行ってください。

 2)ロータリ・エンコーダのカウント値を読む
    ロータリエンコーダボードの、ソフトウェアビジビリティは次の表1の通りである。

表1 ソフトウェアビジビリティ

   Address

A8A7A6A5A4A3A2A1A0

Read

 /

Write

      DATA

D7 D6 D5 D4 D3 D2 D1 D0

       MEMO

0 x x x x 0 0 0 0 Read 76543210

 右Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀ下位8ËÞ¯Ä

一定時間毎読む
0 x x x x 0 0 1 0

Read SF L R M 2111098

 右Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀ上位4ËÞ¯Ä

 +½²¯ÁÃÞ°À

SF:½²¯ÁÌ׸Þ

  (SF=L¥R¥M,active low)

L:左½²¯Á(active low)

R:右½²¯Á(active low)

M:中央½²¯Á(active low)

一定時間毎¤½²¯Á割込み時に読む

0 x x x x 0 1 0 0 Read 76543210

 左Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀ下位8ËÞ¯Ä

一定時間毎読む
0 x x x x 0 1 1 0 Read SF L R M 2111098

 左Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀ上位4ËÞ¯Ä

 +½²¯ÁÃÞ°À

SF:½²¯ÁÌ׸Þ

  (SF=L¥R¥M,active low)

L:左½²¯Á(active low)

R:右½²¯Á(active low)

M:中央½²¯Á(active low)

一定時間毎¤½²¯Á割込み時に読む

0 x x x x 1 0 0 0 Write (¶³ÝÀؾ¯Ä)

x x x x x x 0 1

    右Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀؾ¯Ä

x x x x x x 1 0

    左Û°ÀØ¥´Ýº°ÀÞ¶³ÝÀؾ¯Ä

x x x x x x 1 1

      左右¶³ÝÀ同時ؾ¯Ä

右¶³ÝÀ読み込み後に行う

左¶³ÝÀ読み込み後に行う

½À°Ä時に行う

0 x x x x 1 0 1 0 Write (割込みenable)

x x x x x x x 0

          割込み不可

x x x x x x x 1

          割込み許可

ؾ¯Ä後に行う

※ アドレスおよびデータの "x" は、don't care を意味する。

    また、図2に制御フローの例を示す。
    初期設定では、左右のカウンタのリセットと必要に応じて割り込み許可を行う。カウンタを読むときには、下位8ビット、上位4ビット、カウンタリセットの3つを連続して処理すること。
    ロータリ・エンコーダのカウント値を読む間隔は、特に規定しない。ロータリ・エンコーダのカウント値が2047まで(カウンタは12ビットの2の補数表示であり、最上位ビットは符号ビットとして扱われる)であることと、各自が設計したMIRSの最高速度とギヤ比(駆動輪とロータリ・エンコーダの回転数の比、及び両者の回転方向の関係)とを考慮して設定してもらいたい。

図2 制御フロー例
6KB

注意

 ソフトウェアビジビリティを変更する場合は、ロータリ・エンコーダ・ボードの回路の変更が必要になります。アドレスの指定がそのまま出力データの選択に なっているので、変更する場合はエンコーダ用カウンタIC(μPD4701A)の規格とPLDの論理式、アドレスデコードの意味を良く理解した上で回路の 変更を行なってください。
 カウンタは、ロータリ・エンコーダの2相の立ち上がり、立ち下がりのそれぞれについて動作します(図3参照)。

図3 カウント動作
3KB


 3)タッチセンサを動作させる

    タッチセンサを働かせるためには、次のことを行わなければなりません。

  i)タッチセンサを取り付ける
 タッチセンサは3個まで取付け可能です。ただし、取付個数が3個未満の時にはジャンパをつなぐ作業を行ってください(「3.取付方法 2)センサ類をI/Oボード(VIPC310)に取り付ける」 を参照してください)。ジャンパは、タッチセンサを取り付ける代わりにタッチセンサのOFFの状態を強制的に作り出すものなので、タッチセンサを接続したのにジャンパをつないだり、タッチセンサを接続しないところのジャンパをつなげ忘れたりといった事のないように注意してください。

  ii)VMEラックのバックプレーンの設定をする
 割込み信号をMPUボードにつなぐため、VMEラックのバックプレーンの設定を行う。詳細は、VMEbusのマニュアルを参照する事。

  iii)VMEBus InterruptMaskResister の設定をする
 必要な割込みレベルにあわせてInterruptMaskResisterの設定をする。タッチセンサの割込みレベルはレベル4である。設定についての詳細は、 VSBC-1 USERS MANUAL を参照する事。

  iv)割込みVectorを設定する
 割込みVectorは、タッチセンサにより割込みが発生した時に、割込みサイクルへ移動するために必要になります。割込みVectorは、割込みサイクルに移るためのアドレスの下位8ビットになります。
 割込みVectorの設定は、ロータリ・エンコーダ・ボードにあるディップスイッチで行います。ディップスイッチのSW8がアドレスA0,SW7がアドレスA1,以下SW6、SW5、SW4、SW3、SW2、SW1がそれぞれA2,A3,A4,A5,A6,A7の設定となります。また、スイッチON(=make)で論理”0”、スイッチOFF(=break)で論理”1”となります。


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