システム基本機能の詳細


◎「5.システム基本機能」で述べた各機能について詳しく述べるとこにする。 <内容>

<超音波センサーについて>

 超音波センサーは、相手を発見するのに最も有効であり必要な機能であり、またその相手、又は壁などの障害物までの距離の測定を行うために取り付けるものである。
 そのため精度の問題が非常に大きく関わってくる。どれだけの精度が得られるか、またその誤差により、どのような誤作動をしてしまうと考えられるか。また超音波は、全マシン同じ音波であるので、どのようにして相手と自機の発した音波を区別すべきか。その対策法の一つとして筒を取り付けたとき、どのように区別できるのか。また一番の問題として、相手と近づきすぎると、センサーに組み込む回路などによりセンサーが反応しなくなる現象が起きる。このようなときの対策法など、まだまだ実際使用するとなると問題点が山ほど残っているセンサーである。
 このような問題点を解決するため十分に調査し話し合い、実験を繰り返し行なう必要がある。
 また、超音波センサーは自機のロータリーエンコーダーによって生じる誤差を補正することにも用いるので、どれだけの誤差が出たら修正するかという条件設定にもこのセンサーの精度が大きく関係してくる。

<タッチセンサーについて>

 タッチセンサーは、自機が相手の判定装置を押すための動作で、欠かすことのできないセンサーである。センサーの使用は3つまでだが、ある方法により3個以上のタッチセンサーを作ることが可能になる。
 その方法とは、各センサーの先を何個かに分ける。そして1個のスイッチに1〜3つのセンサーを取り付けると、次に示すように最高7個のスイッチを作ることが できる。3つのセンサーをA,B,Cとする。

番号1234567
センサーABCA,BA,CB,CA,B,C

 しかしここで問題になるのは、2個以上のスイッチが同時に押されたときである。1と2が同時に押されたら、それは4になってしまい全く違う情報を得てしまう。
 従ってスイッチの配置の仕方や、センサーの分け方には十分注意が必要である。

<赤外線センサーについて>

 赤外線センサーの主な役割は、相手の光源(赤外線LED)の発見、そして相手 の追跡に用いる。
 相手を追跡するときは側面のセンサーを用いる。
 側面のセンサーの一方を斜めに取り付けるのは、相手の判定装置を自機の斜め前方で発見するためであり、前面に取り付けたとしても、タイヤを横に取り付けてあるため、その場で90°回転してから追跡しなければならず、そのため時間のロスが大きくなってしまう。斜め前で発見できれば90°も曲がる必要はなく、すばやく追跡することができる。
 このセンサーでの問題点として、センサーの反応距離がある。相手に十分に近づ かなければ反応しないので、どこまでなら正確に反応するのか、また反応距離を伸ばす方法や、相手が回転などしてセンサーの反応がなくなったときの動作についても研究し、実験を行なう必要がある。
 従って、超音波センサーの精度を上げるのは、自機位置確認の精度をあげること にもつながる。

 <自機位置測定について>

 自機の位置を測定してデータを得るにはロータリーエンコーダーを用いる。しか しこの5班のマシンは前にも述べたように、相手と衝突する機会が多い。そのときタイヤが滑るなどの現象により、ロータリーエンコーダーの精度が高くても、かなりの誤差を生じると考えられる。そのため超音波センサーを併用し、こまめ に位置を修正する必要がある。

<駆動部について>

 MIRSの頭脳がいくらしっかりしているとしても、それを動作に表わさなければ全く意味が無い。つまり中身がどうであれMIRSの中でもっとも大切な部分は考えを動作として表わすこの駆動部である。
 駆動部はAAC(Automatic Acceleration Contoroler),PWMなどをふくむ部分の総称で、MPUの要求に対して忠実に動けることが大切である。駆動部は、モータ2個とギアセット、PWM,AACから成り、MIRS全体を移動させる部分である。PWMはモーターに与えるパルスの幅(デューティー比)を調節してモーターの回転数を変化させるものであり、AACはモーターの急加速を防ぐために徐々にデューティー比を変化させるものである。

参考資料(dm9405/keikaku/syousai.sam)