赤外線センサ

1.赤外線センサ回路の概要

 

赤外線センサ信号回路と赤外線センサ信号処理回路で赤外線センサ回路は構成される。

この回路は、赤外線センサ信号回路内の受光素子から送られてくる信号(HorL)を処理し、信号の状態が変化したときに、割り込み要求信号をMPUに送る。また、そのときの各受光素子の状態はレジスタから読み込まれる。

2.回路構成

(1)赤外線センサ信号回路

<赤外線センサ信号回路>
赤外線センサ信号回路(7KB)

(2)赤外線センサ信号処理回路

<赤外線センサ信号処理回路>
赤外線センサ信号処理回路(17KB)

ところで、受光素子”SHARPIS1U60”は、送信機の発光とその他を区別するために、検出スレッショルドを自動的に上げる構造となっている。したがって、赤外線は38kHzの点灯パルスで発信される。そのためパルス電流をつくる回路が必要である。

3.使用する素子

4.素子の定格及び特性

<発光側>

・赤外線LED

(1)最大定格(Ta=25℃)

 
最大定格(Ta=25℃)
項目 記号 定格 単位
直流順電流 100 mA
直流電流低域率(Ta>25℃) ΔIF/℃ −1.33 mA/℃
パルス順電流 P(注)
直流逆電圧
許容損失 150mW
動作温度 opr ー20〜75
保存温度 stg ー30〜100

(注)パルス幅<=100μs、繰り返し周波数=100Hz

(2)電気的特性(Ta=25℃)

電気的特性(Ta=25℃)
項目 記号 測定条件 最小 標準 最大 単位
順電圧 =100mA 1.35 1.5
逆電流 =5V 10
放射強度 =50mA 12 20 mW/sr
光出力 =50mA 11 mW
端子間容量 =0,f=1MHz 20 pF
ピーク間容量 λ =50mA 950 nm
スペクトル半値幅 Δλ =50mA 50 nm
半値角 θ1/2 =50mA ±23.5 °

(3)LED発光指向特性

<X方向特性>

LED発光指向特性
LED発光指向特性(29KB)

<受光側>

(1)構成図

<構成図>
構成図

(2)絶対最大定格

絶対最大定格
項目 記号 定格値 単位
電源電圧 cc 0〜6.0
動作温度 opr −10〜+60 ※1
保存温度 stg −20〜+70
半田温度 sol 260

※1)結露なきこと。

(3)推奨動作条件

推奨動作条件
項目 記号 動作条件 単位
電源電圧 cc 4.7〜5.3

(4)電気的特性

電気的特性
項目 記号 MIN TYP MAX 単位 備考
消費電流 cc 2.8 1 .5 mA 入力光なし、出力端子OPEN
ハイレベル出力電圧 OH Vcc-0.2 ※2,出力端子OPEN
ローレベル出力電圧 OL 0.45 0.6 ※2,ÌßÙ±¯Ìß抵抗2.2KΩ
ハイレベルパルス幅 1 400 800 μs ※2
ローレベルパルス幅 2 400 800 μs ※2
B.P.F中心周波数 o 38 kHz ※2

※2)図1に示すバースト波を、送信機にて送信するものとする。

送信信号と出力(8KB)

(5)直線受信距離特性

受信距離 L = 0.2〜5m,Ee<10 lx(※3),X方向Φ=0°の時、出力信号が(4)項の電気的特性を満足すること。

※3)受光面照度を示す。
※4)X方向:水平方向、Y方向:垂直方向とする。

(6)指向角受信距離特性

受信距離 L = 0.2〜3m、Ee<10 lx、X方向Φ≦30°
Y方向θ=0°の時(4)項の電気的特性を満足すること。

受信距離 L = 0.2〜3m、Ee<10 lx、X方向Φ=0°
Y方向θ≦15°の時(4)項の電気的特性を満足すること。

(7)指向角特性TYPデータ

<X方向特性>

<指向角特性TYPデータ>
指向角特性TYPデータ(28KB)” border=0 height=285 width=536>
</TD></TR></TABLE><P>

注)Y方向特性については特に必要がないと考えられるので、ここでは省略する。<BR>
(仕様書参考)Y方向はθ=0゜とみなして考える。<P>

<H2>5.検討</H2><P>

<H3>(1)赤外線発光範囲</H4><P>

<TABLE>
<CAPTION ALIGN=BOTTOM><赤外線発光範囲></CAPTION>
<TR><TD><IMG SRC=

(2)赤外線受光範囲

赤外線センサがどの範囲で赤外線をとらえるかは、赤外線の放射強度によるので一概には言えないが、MIRS競技場の広さを考えれば、距離に関しては問題にならないと言える。
指向角特性については、前に述べたとおり、ある程度広い。場合によっては、ホーンなどにより指向角特性を狭める必要がある。(ただし、現時点では不必要だと考える)

下に、本MIRSにおける赤外線受光範囲のイメージ図を示す。
<赤外線受光範囲のイメージ図>
 赤外線受光範囲のイメージ図(16KB)

 赤外線受光範囲は、受光素子の指向角・受光素子の取り付け位置・角度によって変化する。赤外線は相手MIRSの勝敗判定装置の位置を知る唯一の情報であり、本MIRSの要求を実現するため、今後実験・調査検討を行って赤外線受光範囲を設定する必要がある。