本MIRSの電源部に要求される容量は以下の通り。
まずDC5Vは、MPUやその他のボードなどにかかせない電源である。MPUで600mA使用するので、残りの1.4Aが他のボードで使用可能な電流容量である。まだ、ボードの消費する電流が詳しく判明していないため、電流容量は多めに設定してある。ボードが増えたときのことや放熱の関係(ギリギリの容量設定ではレギュレーターの発熱が多くなる)から2Aをめどに設計する。
+5Vの電源を設計するにあたって、注意しなければならないことは損失のことである。MIRSに搭載される電源は7.2Vであるからシリーズレギュレーター(入出力間電圧差3V)を用いようとしても5Vを取り出すのは不可能である。そのため低損失型レギュレーター(入出力間電圧差が0.6〜1.0Vで済む)の SI3000V や STR9000 シリーズを使用する。
またMIRSに搭載される電源は7.2Vのニッカドバッテリーが2本である。MIRSでは駆動部にモーターを使用しているので、これからのノイズを防ぐため駆動部とMPU周辺は電源を別にする。
この電源はRS−232C用である。しかし、RS−232Cは競技中には使用しない。だから7.2Vの電源から12Vを作り出す大変な技術を用いなくても、外部から供給することができる。したがって+12Vの電源は、外部の家庭用電源や安定化電源から作り出してMIRSに供給する。
この電源は駆動用である。先に7.2Vは5Aと書いたが、この電圧は直接バッテリーから取り出すので容量は特に気に留めない。この電源系において、注意すべき点は電流容量が大きいので配線のコードを太めにすることと、他の部分へのノイズ対策である。