1.DCモーターの基本特性 fig.1   fig.1印加電圧EaはDCモーターに供給されていて     Ea=Ra・Ia+Ec   (1) という関係がある。 しかし、Ecは、Eaを印加した直後は、モーターが回転していないので0になることよりモーター起動時の等価式は、     Ea=Ra・Ia     (2) となる。このモーター起動時に流れる電流は、     Ia=Ea/Ra     (3) となる。これが、モーターの最大電流である。この時、モーターは、最大トルクを発生する。(モーターは、回転していない。) モーターが最大トルクを越えるような負荷が加わっていると起動できず W=Ia2・Raのジュール熱により発熱し、モーターを焼損してしまうので使用負荷(トルク)は、モーターの持つ最大トルクの1/3〜1/2にするとよい。 モータが回転しだして、定常状態になったときは、fig.1においてある電流 Ia1が流れるような負荷がかかっていたとすると、      Ea=Ra・Ia1+Ec1  (4)  ここで、Ia1はある負荷の時に流れる電流、Ec1はある負荷の時に発生する逆起電圧であり、(4)式から電流Ia1は    Ia1=(Ea−Ec1)/Ra   (5) となり、Ec1が大きいほどIa1は小さくなる。  したがって、DCモーターは、常に(4)、(5)式を満たして動作するので使用するモーターが決まっているときに、トルクを大きく取り出したければ回転数を低くし、逆に回転数を高くしたければトルクが低くなるようにする必要がある。  2.モーターの電流と回転数の関係  モーターのトルクT一般にモーター自身のトルク定数をKtとすると、流れる電流Iaに比例する。よって、   T=Kt・Ia   (6) である。したがってモーターに流れる電流Iaは、   Ia=T/Kt   (7) である。  モータの回転数Nは、逆起電圧Ecとほぼ比例する。   Ec(N')=Eb−Ra・Ia     (8)        より、    N=Ec(N')/(Ec/N’)  (9) という関係になっている。 ***トルクとは・・・***   モータの入力は電圧と電流の積である。出力はトルクと回転数の積である。このトルクとは、モータの回転力廼ことであり、これが大きいほど出力パワーも大きくなるが回転数は変化しない。 3.概略ブロック図 4.可逆パワー変換回路 5.モータの特性カーブ  この図のように、理想的には、入力電流Iaと回転数Nは正確に比例し、トルクTと回転数Nは逆の比例関係にある。  しかし、実際のモータでは、上限のほうで特性が曲がってきたり、逆に下限のほうでリプルが生じるという傾向がある。 6.ギア比   MIRS本体の重量(m)、タイヤの直径(d)、最大速度(VMAX)とする。 回転数、加速度等の求め方  タイヤの回転数       X[rps]=(VMAX×1)/(π×d)  減速比             R=[定挌回転数]/X  トルク          T[N]=[定格トルク×n]/[(d/2)×R]  加速度             a[m/s2]=F/m  最大速度に達するまでの時間       t[s]=VMAX / a ギア比の計算    R = H/K + I/K + J/K