2.brickOSのインストール(Windows)

1.IR-Towerのドライバインストール

2.cygwinのインストール

• CygwinはWindowsのためにRed Hatによって開発されていたUNIX環境です。CygwinはWindows上でUNIXコマンドを使えるようにするソフトウェアです。
• CygwinサイトからCygwin1.3.xかより新しいバージョン(2002年10月8日現時点で1.3.14-1)をダウンロードして下さい:http://www.cygwin.com/
• ここからセットアッププログラムを直接実行して、オンラインでそれをインストールすることができます。ファイルを保存して、それを実行してください。
• ファイルをすべてダウンロードしてからインストールするか、インターネットから直接インスト−ルするか、選択できますがここでは"Install from Interntet"を選択します。
  
• インストールするディレクトリを聞いてきます。この例ではデフォルトの"c:\cygwin" にインストールします。また、実行権や文字コードは適当で結構です。ただ、メモ帳でソースを編集したいのなら、"DOS"にするべきでしょう。
  
• ダウンロードの各種設定をします。ダウンロードサイトの選択では日本のサーバを選ぶのが無難です。
• パッケージの選択では以下のパッケージは必須です。
  
  • ash
  • autoconf
  • automake
  • bash
  • binutils
  • cpio
  • cygwin
  • diff
  • file
  • fileutils
  • findutils
  • flex
  • gcc
  • grep
  • less
  • login
  • make
  • mingw
  • patch
  • sed
  • shellutils
  • tar
  • textutils
  • time
  • unzip
  • vim
  • w32api
• インストールが始まります。
  

3.Hitachi-H8クロスコンパイラーのインストール

• cygwinを起動してください。
• 作業用のディレクトリを作成します。ここでは"/build"とします
  

  $ mkdir /build

• 以下のファイルをダウンロードし、buildフォルダに入れます。
  
  • gcc-2.95.2(gcc-2.95.2.tar.gz)
  • binutils-2.10.1(binutils-2.10.1.tar.gz)
  • building scripts(legos-buildgcc.zip)
• スクリプトを解凍、実行してください。あとは自動でやってくれます。
  

  $ cd /build $ unzip -x legos-buildgcc.zip $ ./buildgcc.sh

4.brickOSのインストール

• brickOSサイトからより新しいバージョン(2002年10月8日現時点で0.2.6.07)をダウンロードして下さい:http://brickos.sourceforge.net/
• ダウンロードしたソースを解凍し、Makefile.commonのクロスコンパイラのパスを変更します。
  

  $ tar zxvf brickos-0.2.6.07.nmChg.tar.gz $ cd brickos-0.2.6.07.nmChg $ vi Makefile.common

• Makefile.common内の32行目、35行目を以下のように変更します。

  変更前	変更後
  32 /usr/local/crossgcc	/usr/local
  35 $(HMSTOOLDIR)/h8300-hitachi-hms/bin/h8300-hitachi-hms-	$(HMSTOOLDIR)/bin/h8300-hitachi-hms-

• makeして完了です。

  $ make realclean $ make depend $ make

5.ファームウェアのダウンロード

• ファームウェアダウンロードプログラムfirmdl3はutilディレクトリ内にあります。出力先をUSBに設定し、RCXの電源をONにします。

  $ cd util/ $ export RCXTTY=USB $ ./firmdl3 ../boot/brickOS.srec Transferring "brickOS.srec" to RCX... 100%

• "Transferring "brickOS.srec" to RCX..."というメッセージが出て、カウントが100%になったら成功です。
• それではサンプルプログラムを動かしてみます。ダウンロードプログラムdllもutilディレクトリ内にあり、サンプルプログラムはdemoディレクトリ内にあります。

  $ ./dll ../demo/helloworld.lx

• 何もエラーメッセージが出なければ成功です。
• RCXのRUNボタンを押してみて下さい。LCDに『hello』、『world』と表示されるはずです。

3.パスを通す

• cygwinで提供されているツールが使えるように環境変数PATHを設定します。 Windows98の場合、autoexec.batを編集し、次の行を追加します。

  SET PATH=%PATH%;c:\cygwin\bin;c:\cygwin\usr\bin

• その後、再起動するとパスが有効になります。
• Windows2000の場合、マイコンピューターを右クリック、プロパティ、詳細タブ、環境変数を選択してください。ユーザーの環境変数を新規で作成し、以下のようにします。

  変数名	Path
  変数値	c:\cygwin\bin;c:\cygwin\usr\bin

• Windows2000では再起動の必要はありません。
• 今後cygwinを使う際にはスタートメニューの『アクセサリ』、『コマンドプロンプト』を起動し、bashと入力してください。
• 次にホームディレクトリにbashの環境設定ファイルを作成します。cygwinを『コマンドプロンプト』から起動して下さい。自分のホームディレクトリに移動後、『.bashrc』を作成します。

  $ vi .bashrc

• bashの設定は自由に設定して結構ですが、以下の２行は必須です。ここでは『firmdl3』や 『dll』のパスを『/usr/local/brickOS/legOS/brickos-0.2.6.07.nmChg/util』とします。

  export RCXTTY=USB

  export PATH="/usr/X11R6/bin:/usr/local/bin:/usr/bin:/bin:/usr/local/brickOS/legOS/brickos-0.2.6.07.nmChg/util:$PATH"

• なお、参考として使用している『.bashrc』を載せておきます。ここではユーザーネームを『username』としました。
  『.bashrc』の一例
• これで今後は『firmdl3』、『dll』と打つだけでダウンロードできるようになりました。