3-2.セマフォ/ミューテックス

　Ⅱ. セマフォ/ミューテックス　

InitSem （セマフォの初期化）

AcquireSem （セマフォの取得）

ReleaseSem （セマフォの開放）

InitMutex （ミューテックスの初期化）

AcquireMutex （ミューテックスの取得）

ReleaseMutex （ミューテックスの開放）

■ InitSem （セマフォの初期化）

【書式】

void InitSem(TSem nSem, short init)

【引数】

nSem	：	初期化する変数を指定する。変数名を記述すればよい。
init	：	セマフォ変数の初期値を指定する。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数
指定されたセマフォ変数を初期化する。初期値は資源を使うことの出来るタスク数となる。

【サンプル】

TSem sMotor;

InitSem(sMotor,1);

セマフォ変数sMotorを初期値を1として初期化する。セマフォ変数は他のタスクでも参照できるように外部変数で定義する必要がある。

■ AcquireSem （セマフォの取得）

【書式】

void AcquireSem(TSem nSem)

【引数】

nSem

：

取得を行うセマフォ変数を指定する。記述はInitSem関数と同じ。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数
セマフォの要求・待機・取得を行う。セマフォ要求後に取得できるまでタスクを待機させる処理を行う。

【サンプル】

AcquireSem(sMotor);
　～処理～

セマフォ変数sMotorの取得を行う。取得後は後述の処理を行う。

■ ReleaseSem （セマフォの開放）

【書式】

void ReleaseSem(TSem nSem)

【引数】

nSem

：

開放するセマフォ変数を指定する。記述には変数名を用いる。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数。
セマフォ変数を開放する。セマフォ取得による動作終了後はこの関数を記述すること。

【サンプル】

AcquireSem(sMotor);
　～処理～
ReleaseSem(sMotor);

セマフォ変数sMotorを取得し、処理を行う。その後、セマフォ変数sMotorを開放する。

■ InitMutex （ミューテックスの初期化）

【書式】

void InitMutex(TMutex nMutex)

【引数】

nMutex

：

初期化するミューテックス変数を指定する。変数名を記述する。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数
指定されたミューテックス変数を初期化する。

【サンプル】

TMutex mMotor;

InitMutex(mMotor);

セマフォ変数mMotorを初期化する。セマフォ変数での初期値は１である。

■ AcquireMutex （ミューテックスの取得）

【書式】

void AcquireMutex(TMutex nMutex)

【引数】

nMutex

：

取得を行うミューテックス変数の変数名を指定する。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数
ミューテックスの要求・待機・取得を行う。ミューテックス要求後に取得できるまでタスクの処理を待機させる。

【サンプル】

AcquireMutex(mMotor);
　～処理～

セマフォ変数mMotorの取得を行う。取得後は後述の処理を行う。

■ ReleaseMutex （ミューテックスの開放）

【書式】

void ReleaseMutex(TMutex nMutex)

【引数】

nMutex

：

開放するミューテックス変数を指定する。記述には変数名を用いる。

【戻り値】

戻り値はない（void）

【概要】

nxtlib.hに記述されている関数。
ミューテックス変数を開放する。ミューテックス取得による動作終了後はこの関数を記述すること。

【サンプル】

ReleaseMutex(mMotor);

ミューテックス変数mMotorを開放する。