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2014.11.10 つくばで開く"IRAGO" Conference,2度目の座長と学会運営の体験
更新者:伊藤敦

大庭研10期生(2009年度本科卒),豊橋技術科学大学で博士学生をしている伊藤敦です。
こんにちは!

学会の帰りにふらっと、大庭研へ顔を出させていただきました。

今回参加してきた学会は,The Irago Conference 2014という、先進的な融合領域の研究発表や研究分野の枠を超えて研究者・学生の交流の場とすることを目的とした国際会議です。 昨年までは東三河の南端の伊良湖岬にて豊橋技科大のエレクトロニクス先端融合研究所(EIIRIS)の主催で開催され、そして今年は産業技術総合研究所との共催という形で、つくば市の産総研を会場として開催とされました。

ひょっとすると「つくばで開催されるのだから"Tsukuba Conference"なんじゃないか?」と思う方もいるかもしれませんが、会議名の"Irago"には"Interdisciplinary Research And Global Outlook"(学際的研究と世界的な展望)という意味が込められており、会場がどこであっても"Irago Conference"という名前には変わりません。いずれは海外で、という話も少し聞きましたし、昨年マレーシアのペナンに豊橋技科大の分校もできたので、そのうちマレーシアでこのIrago Conferenceが開かれるかもしれません。

今回のIrago Conferenceでは、豊橋技科大・産総研からはもちろんのこと、日本各地・世界各地から講演者が招かれ、最新の研究状況や研究機関・国の教育・技術開発の取り組みについての講演が行われました。 顕微鏡で撮影したコロニー(細胞の群体)が撮影画像のどの位置に分布しているかを画像解析によって自動検出する方法の開発、自動車のタイヤに加速度センサを取り付けてその計測信号から路面状況(乾燥している、濡れている、凍結している、等)を自動識別する技術など、どれも興味深い講演ばかりでした。 更に,産総研の隣にJAXAがあることもあってか、大トリの講演者は日本人女性初の宇宙飛行士、向井千秋さんが務められていました。ご講演の後には参加者で向井さんを囲んで集合写真を撮るなど、なかなかできない経験ができたと思います。

向井さんのご講演

これらの基調講演・招待講演の他に一般のセッションとしてポスターセッション、大学院生を対象とした学生オーラルセッションも開催されました。 実は私は今回自身の研究成果の発表ではなく、学生セッションの運営幹事としてIrago Conferenceに参加していました。 この運営監事は毎年、私が履修している、テーラーメイド・バトンゾーンコースの学生から選ばれており、今回は産総研との共催ということで、技科大・産総研の大学院生でセッションの事前準備と当日の運営を務めました。

学会前日までは、まず登壇してもらう学生発表者を応募者から選定するところから始まり、発表時間などセッションを進める上での基本的なルールの策定といった、根本的なところを相談するところから始まりました。この他にも賞状に技科大の学長先生と産総研の総長の方にサインをいただく日程相談や事前にどんな物品や資料を準備して会場へ送るかなど、多くのことを本部事務局の方にお助けいただきましたが、セッション運営の末端の部分にも触れさせていただいたように思います。

そして学会当日には産総研側の学生との打ち合わせの後、各位に割り振られた役割の下セッションの運営を行っていきました。当日になって急いで準備しなおしたり、変更したりといったこともありバタバタする場面もありましたが、それぞれに力を発揮してセッションを成功に導くことができました。

Irago GSS 2014 大盛況でした!

当日の私の役回りは産総研の学生と二人でセッションの座長とセッションの導入説明を行うことでした。座長をするのは一昨年、クロアチアでの国際会議を含めると2回目、更に学部生のときに参加した機械学会の卒業研究発表会まで含めると3回目になります。そうした経験もあってか、発表者を紹介するときも特に迷いなく、進められたのではないかと感じています。 また、今回は初めて学会運営の舞台裏を垣間見ることができました。セッション自体の、「表側」の準備についてはこれまで口頭発表をする中でなんとなくつかんでいたつもりではいましたが、より円滑に進める方法やアイディアはこの2日間初めて経験する・感じることが多かったように思います。例えば、前のタイムテーブルにあるセッションから別の会場で開く学生セッションへ誘導するにはどうするべきか、といったことです。 今後、学会の運営を担当するようなことがあれば、ここで学んだことをフルに活かしたいところです。

学生セッション運営メンバーと

最後に、1つ悔しいと思ったことといえば、この機会に自分が研究発表できなかったことです。 会議に集まるのは「工学」というよりは「科学」寄りの方々が多いため、自分のテーマの芯の部分に対して意見を貰って反映されることが多い、ということはなかったかもしれませんが、異分野の視点からコメントをもらったり、討論をしたりできた場であったように思います。 来年度はまた伊良湖岬で開催されるようなので、今度はセッションの運営はないでしょうが、次の機会に成果を携えて参加してみたいものです。

長文におつきあいくださりありがとうございました。
また立ち寄ったとき・面白いことがあったとき、近況など報告させていただきます。

ではまた!

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