沼津高専 電子制御工学科

MIRSMG3D 信号処理モジュール仕様書

MIRSMG3D-FPGA-0003

改訂記録

版数

作成日

作成者

承認

改訂内容

A01

2009.3.19

伊藤

大庭

初版


目次

1.はじめに
2.信号処理モジュールとは

3.内部構造の説明


1.はじめに

 本ドキュメントはFPGA回路における信号処理モジュール(tip_m)について解説したものである。信号処理モジュールについて理解する時や改良する時の参考にして欲しい。

 

2.信号処理モジュールとは

各種センサーからの信号は常時FPGAに送られており、その値は信号処理モジュールによって保持されている。CPUはセンサーの信号を読みたい時にアドレスデコーダへアドレスを送り、信号処理モジュールを動作させる。信号処理モジュールが動作すると、保持されていたセンサーの信号がデータバスを通じてCPUボードに送られる。信号処理モジュールは各種センサーの信号を不具合なくCPUが読み取る為に必要である。

 

テキスト ボックス: 図1. CPUとIOセンサーの信号経路

 

3.内部構造の説明

信号処理モジュールはロジックにより構成されており、以下のような回路図になっている。

 

テキスト ボックス: 図2. 信号処理モジュール

 

それぞれの信号の詳細は表1に示す。

テキスト ボックス: 表1. 信号処理モジュールの信号名と詳細

 

 

さらにDLATCH内の回路は図3のようになっている。

四角形吹き出し: スリーステート

四角形吹き出し: D-FFテキスト ボックス: 図3. DLATCH回路

 

CPUはセンサーの信号を読みたい時に、アドレスデコーダにアドレスを送り、アドレスデコーダはTIP_ADD0をHIGH(“1”)にする。またCPUは値を読む時に、B_IORNをLOW(“0”)にして、読み取れる状態にする。

 すると、DLATCH内のスリーステート(図4)がハイインピーダンスから開放状態になり(表2)D-FF内に保持されていたセンサーの信号をデータバスへ送ることができる。

Y

 
テキスト ボックス: 図4. スリーステート

 

テキスト ボックス: 表2. スリーステートの真理値表

 

さらに、MG3にはセンサーを最大12個搭載する為、信号処理モジュールを二つ組み込んで8bitと4bitに分割してセンサー信号の送信を行う。8bit分の信号の送信は既に説明した回路で行う。4bit分の信号の送信をする信号処理モジュールを以下に示す。

 

 

四角形吹き出し: TIP_ADD1テキスト ボックス: 図5. 4bit分の信号処理モジュール

 

この信号処理モジュールを動作させるには、TIP_ADD1を動作させる。

CPUは8bitのセンサー信号を読みたい場合はTIP_ADD0を、4bitのセンサー信号を読みたい場合はTIP_ADD1をHIGHにするようアドレスデコーダにアドレスを送信する。これにより8bitのデータバスで12個のセンサー信号を処理できる。

 

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