目次

• 1.はじめに
  
• 2.製品コンセプトとロゴ
  
• 3.システムの外観イメージ
  
• 4.主な機能・特徴
  
• 5.仕様一覧
  
• 6.価格設定
  

1. はじめに

   
   
   • 私たちは，「愛する人を守る（To Protect Your Loved Ones）ロボット」を作りたいと思った。そこで，最近流行しているコロナウイルスに着目し，消毒液による手指消毒に関する課題を解決したいと考えた。消毒液による手指消毒は新型コロナウイルスに限らず，感染症予防の有効な手段とされている。よって，これについての課題を解決できれば感染が抑えられ，「愛する人を守る」ことにつながるのではないかと考えたからである。
     現在，公共施設や店などではいたるところに消毒液の入ったボトルが設置されている。 しかし，設置型であることの欠点として，施設が大きければ大きいほど数多く設置しないといけないことや設置してることに気づかない場合があることなどが挙げられる。さらには，今後コロナウイルスが終息した後を見据えると，気が緩んでしまうことが考えられる。よって，積極的な呼びかけを行い，手指消毒の習慣をつけてもらう必要がある。一方，呼びかけを人が行うとウイルスの拡散を招く恐れがあり本末転倒である。
     このような課題を解決したいと思い，本プロジェクトを立ち上げた。
   
   

2. 製品コンセプトとロゴ

   　
   • プロジェクトテーマ

   MIRS2003は「手指の消毒で愛する人を守る」というスローガンをもとに「TPYLO（タピろう）プロジェクト」というテーマで手指の消毒を促し，消毒液を噴射する機能を持ったロボットを製作していく。

   • TPYLOの由来

   ・To Protect Your Loved Ones（愛する人を守るために）の頭文字から取ったこと
   ・近年流行したタピオカとかけたこと
   ・私たちは海外研修で台湾に行く予定であったため，本場のタピオカを飲みたいと思っていたが，それがかなわず悔しい思いをしたため
   ・不運にも不景気と関連付けられたタピオカを元気にしたいという思いがあるため

   • 想定ユーザー

   想定ユーザーは図書館とする．理由は，以下のことが挙げられる。
   ・本は多くの人が触る為，感染のリスクがあるが，本を直接消毒することは難しいことから手の消毒が重要であると考えたため
   ・図書館は本を読むのに集中することから手指消毒を忘れがちであると考えたため
   ・学校に図書館があるため
   
   また，学校の図書館の方にインタビューを行った結果，図１のようなことが得られた。このことからも手指の消毒は図書館において重要であり，ニーズはあるのではないかと考える。

   

   
   図１　図書館の現状とコメント
   
   

   
   
   • ロゴ

   図２にMIRS2003のロゴを示す。

   
   図２　MIRS2003ロゴ
   
   




3. システムの外観イメージ

   　
   • 図３にタピ郎のイメージ図を示す。

   
   図３　タピ郎イメージ図
   
   

   ストローの部分に消毒液のボトルを搭載する。
   センサが手に反応し，消毒液を噴射する機構をストロー部分内部に搭載する。
   後部に緊急停止ボタンを搭載する。
   消毒液のボトルの高さは800～1000mm

4. 主な機能・特徴

   以下にタピ郎の主な機能と特徴を示す。

   　
   • 消毒液噴射機能
   • 施設内自律移動機能
   • 人検知・接近機能
   • 消毒呼びかけ機能

   また，図４にタピ郎の動作シナリオ（フローチャート）を示す。

   
   図４　タピ郎動作シナリオ
   
   

5. 仕様（標準機からの変更点）

   まず，目標とするタピ郎の仕様を示す。

   項目	目標
   速度	時速2km以下（秒速550mm…歩く速さの半分）
   寸法（縦×横×高さ）	500mm×500mm×1000mm
   寸法（消毒液噴射口までの高さ）	800mm
   バッテリー	標準機流用（5V，7.2Vバッテリー）
   駆動用モータ	標準機流用 ギア比1/19
   カメラ	標準機流用，ロジクール
   超音波センサ最小検知距離	150mm
   人検知最大距離（カメラ）	10m（目標）
   人最小接近距離	1m
   物体（本棚など）最小接近距離	150mm～200mm
   稼働時間	目標連続1～2時間

   次にタピ郎の標準機からの変更点を示す。
   　
   • メカ

   名称	備考
   シャーシ	標準機流用（金属，アクリル製）
   モータマウント	補強または改良（以前破損したため）
   ボディ	外装はプラスチック製のものを自作または購入したものを加工
   噴射機構	「押す」動作ができる機構を新たに設計

   • エレキ

   名称	備考
   制御基板	標準機流用（センサ追加によりピンなどの増設必要か）
   表示用モニタ	ジャンク部品流用，文字を表示し消毒を促したり，顔を表示し親近感を抱かせたりする
   噴射装置用モータ	ジャンク部品から流用（力がない場合，ギアボックス必要か）
   手検出用センサ	新たに調達，光センサか超音波センサを検討
   センサ（未定）	新たに調達，消毒液残量確認用

   • ソフト

   名称	備考
   メインプログラム	C++で記述する。標準プログラムはC++に変換せずそのまま利用する。
   走行プログラム	標準プログラムを使用する。人が近くにいない場合は徘徊を行い，人が近くにいる場合は近づいてそばに停まるようにする。
   噴射モジュール	標準プログラム内のモータ制御モジュールを利用する。噴射機構付近に取り付けられている超音波センサに手がかざされたときに噴射機構に取り付けられているモータを回転させる。
   アルコール残量検知モジュール	センサ（未定）を用いてアルコールの残量を計測し，残りが少なくなったらお知らせする。
   画面，音声モジュール	OpenSiv3Dを用いて，人に近づいたときに消毒してもらうようにディスプレイを表示したり音声を再生したりする。
   人検知（画像認識）プログラム	Pythonで記述する。TensorFlowを用いてWebカメラから人がいる位置を検出する。検出結果をもとに，人がいるエリアや，消毒してもらう人がいる方向を検出する。

6. 価格設定

   　
   • 物品購入予定

   以下に購入を予定している物品の一覧を示す。

   物品	用途	単価	個数	小計
   ボウル（調理用）	ボディ	3990	1	3990
   プラ板910*910	ストロー部分，その他	1188	1	1188
   詰め替えボトル	噴射機構用	1890	1	1890
   パッキン	防水用	2990	1	2990
   放熱板	ラズパイ冷却用	166	1	166
   赤外線センサ	手検出	850	1	850
   合計				13564円