名称 開発完了報告書
番号 MIRS1801-REPT-0003

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2019.02.4 小本 和輝   初版

目次

  • 1.はじめに

    本ドキュメントは、MIRS1801の開発完了報告書である。

    2.発表会の振り返り

    2.1.発表会の結果

    発表会の投票結果(一般・学生から)を以下に示す。
    班番号 プロジェクト 得票数 得票率 順位
    MIRS1801 LibNAVI 25 14.4% 3位
    MIRS1802 HERO 39 22.4% 2位
    MIRS1803 SCOPE 22 12.6% 4位
    MIRS1804 NEWGYM員 74 42.5% 1位
    MIRS1805 ロボメイト 14 8.0% 5位

    発表会の結果(D科教員から)を以下に示す。



    図1  発表会の結果(D科教員から)

    班番号 A:コンセプト B:機能 C:ユーザ D:ニーズ E:実現度 合計 順位
    MIRS1801 80.0% 77.5% 80.0% 77.5% 78.8% 78.8% 4位
    MIRS1802 87.5% 77.5% 82.5% 80.0% 88.8% 84.2% 2位
    MIRS1803 85.0% 80.0% 80.0% 82.5% 82.5% 82.1% 3位
    MIRS1804 85.0% 95.0% 85.0% 92.5% 92.5% 90.4% 1位
    MIRS1805 75.0% 77.5% 80.0% 67.5% 72.5% 74.2% 5位

    2.2.発表会の振り返り

  • 発表会では、図書館を利用する1例として庄司君が機体を利用する流れを、動画をメインとして発表をした。学生受けを狙ったが、笑いは起きなかった。スライド自体も、発表が始まる10分前まで内容を練ってしまったため、発表を練習する機会がなく、本番中に噛んでしまうことが多かった。
  • 発表したい内容2つの事柄「高専生のための本の選択機能」「可愛い女の子が案内する」という2つの事柄に関しては、より印象的に伝えることが出来たので良かったと思う。

    2.3.ブースの振り返り

    各ブースでは本を選んでもらってから案内、帰還するまでの一連の流れを体験してもらった。

    デモ内容を以下に示す。
    デモ内容

    3.プロジェクトマネジメント分析

    3.1.開発スケジュールと実際の作業状況

    ・開発計画を示したファイルを以下に示す.
     年間スケジュール 

    ・実際のスケジュールを示したファイルを以下に示す.
     実際のスケジュール 


    開発スケジュールと実際の開発状況に相違が見られたが,これに関して考えられることを述べる.

    ●メカ
    メカに関する開発の遅れは,予定では構図作成に充てる期間を11月上旬の時点までとしていたが,実際には12月10日までかかった.これは構図作成にかかるであろう期間の予測が不十分であったからであるといえる.

    ●エレキ
    エレキでは、発注した品の到着が送れ作業の開始が遅れてしまった点である.原因としては、発注する品を  決めるのが遅くなり、結果として発注が遅れてしまったことが挙げられる.


    ●ソフト
    ソフトに関しては,開発を2018年内に完了させるという予定であったが,実際には発表会直前まで調整を行っていた.終盤における調整は,初回の統合確認会議までのArduino主体の走行制御を,超音波センサがロボットの挙動に支障をきたさないようにするため,RaspberryPi主体の走行制御に移行したことによるものである.これは,早い段階で超音波センサの実装を検討するべきであったといえる.

    全体として、仕事が予定より少し早く終わってしまったため,人数配分をもう少し考えるべきだと感じた.今回ソフト3人,エレキ3人,メカ2人の人数配分にしたが、ソフトの仕事が多く負担が大きくなってしまった。そのためソフトに人員を割くべきだと感じた。

    3.2.作業時間の分析

    各班員の作業時間まとめたグラフを示す。

    ・ドキュメントは
        02: ドキュメントレビュー   03: ドキュメント整備
    ・標準機は
        11: 標準部品製造・試験   12: 標準機機能試験   14: 標準機統合試験
    ・企画は
        20: 技術調査・製品企画   21: 企画・システム提案・開発計画立案
    ・基本設計は
        22: システム基本設計   23:システム統合試験
    ・詳細設計は
        30: メカ詳細設計   31: エレキ詳細設計   32: ソフト詳細設計
    ・製造は
        40: メカ製造・試験   41: エレキ製造・試験   42: ソフト実装・試験   51: 社会実装試験
    ・その他は
        10: MIRS解体   13: デモ競技プログラム開発   20: 技術調査・製品企画   60: その他
    ・ミーティングは
        01: ミーティング
    を意味している。



    図2 作業時間と内訳(小本和輝)





    図3 作業時間と内訳(熊谷拓大)





    図4 作業時間と内訳(高橋怜史)





    図5 作業時間と内訳(杉山康恭)





    図6 作業時間と内訳(野村柚衣子)





    図7 作業時間と内訳(佐藤佑介)





    図8 作業時間と内訳(岡元優太)





    図9 作業時間と内訳(庄司悠汰)




    図10 班員の作業時間と平均




    図11 種類別作業時間の割合


  • PMとして各パートの進捗具合などをサポートしなくてはいけないが、実際は作業時間からしても多くなければいけないはずなのに少なくなってしまったのは、反省すべき点である。


  • PMでもTLでもない野村さんが1人だけ時間が多くなっていたのも問題である。PMがほかの人に作業を振り分けるべきできであった.また,TLが特にソフトに関して作業内容を事前によく考え,担当する班員の人数の考慮やその班員各々に担当してもらう作業を適切に配分するべきであった.
  • 4.各個人の所感

    班員の所感を以下に示す.

    ・ 小本和輝 (プロジェクトマネージャー,ソフト)

    僕はプロジェクトマネージャーとして、チームの統括、や、各授業の初めの話し合いの進行等を行った。話し合いでは、熊谷君や野村さんが中心となって話が進み、内容としてはとても濃いものだったと思う。また、各発表を担当し、人に伝えることの大変さを痛感した。特に、最終スライドを青木先生に見せた際に言われた、「スライドというのは、“納得のスライド”と、 “説得のスライド”がある」という話がとても印象に残った。パワーポイントを用いた発表というのはこれから先に何回、何十回もやっていくので、参考にしていきたい。 個人ではソフトを担当していたが、実際に本体製作に貢献することができなかった。モジュール構成等、知って終わりになってしまうことばかりで、活用することができなかった。最後の方は発表会の準備などに時間を費やしてしまったため、杉山君、野村さんに頼りっぱなしになってしまった。 機体製作等、工業的成長はほとんどできなかったが、社会人として必要なものを得ることができた1年間だった。

    ・ 熊谷拓大 (メカ)

     今回、メカの設計や製造を行うことで成長することができた。私は開発、製造を多くやっていたがSolidWorksの使い方を学べたのが特によかった。
    SolidWorksは初めは作るのがめんどくさくても、気づけば細かいところまで作りこんでいて楽しかった。まだまだ使いこなすには知識が足りないのでこれから伸ばしていきたい。
     開発ではバンパーの切断加工で、納得いかない完成になってしまい悔やまれた。しかし、塗装は思いのほかうまくいきよかった。
    MIRS本体は全体的によいものが完成したと思えた。しかし、設計に時間をかけすぎたことによりメカ的な開発要素が少なくなってしまった。
    ・以下駄文
     まず、このLibNAVEプロジェクトのイメージキャラクターである橘詩織は作ってよかったと思った。
    詩織は、「図書館を案内するロボット」だけではいまいちパッとしないという話から生まれた子である。
    私と庄司君で話し合い黒髪ロングでまじめな見た目な女の子を作ろうという話になった。しかし、詩織作画中に問題は起きた。
    ただ黒髪ロングでまじめな見た目の子となるとあまり映えないのではないか、と。何か決定的となるキャラ付けがないとつまらないと思った私は庄司に相談をした。
     その結果、「ケモミミ」がよいのでは?という結論に至った。
     ケモミミは庄司君の性癖であり、なかなかよさそうということで決まった。なんの動物にしようか、という話し合いは悩んだが狐に決まった。狐の理由は賢い動物という理由である。
    結果、橘詩織は満足いく仕上がりになりよかった。ちなみに、このキャラ作りにかなりの時間を割いてしまった。
     次に、LibNAVEのオブジェについて。あれは発表会前日に大沼先生が「デモスペースの後ろのパネル寂しいね(笑)」といっていたと言われ、がんばっちゃった結果である。
    (この大沼先生のセリフはイメージであり実際のものとは異なる可能性があります。)
     もともと簡素に造る予定だったが、深谷君が手伝ってくれたことにより完成度の高いものができた。深谷君に感謝!!!!!!!!!!圧倒的感謝!!!!!!!!!!!!!!!!!!
     4班に対して「お前らDIYやってんのか??」と言っていた自分がまさか木を切断してオブジェを造るとは思わなかった。
    しかしこのオブジェも大沼先生にほめていただくことができ、満足いった。
    (ちなみに、このオブジェ造りが一番楽しかった。)
     私は、いろいろなものをたくさん造って充実したMIRS生活が送れた。私の造ったもので少しでも票が増えていたらうれしい。

    ・ 高橋怜史 (メカ)

    結果として機体が完成して本番でも走行ができて良かった。作る過程では構想に時間がかかったりCADデータを効率的に作れなかったりと余分に時間を掛けてしまったところが多数ありもっと出来ることがあったと思う。でもチームで1つのものを作るという達成感を味わえたし、新しいことも沢山学べた。今回経験したいい所も悪いところもこれからに活かしていきたい。

    ・ 杉山康恭 (チームリーダー,ソフト)

     これまで、他の人をまとめるような経験がなかったが、今年度MIRSでチームリーダーを務めさせていただいた。年度当初は、自分の担当であるソフトの開発を極力速く済ませて、余裕があればエレキなど自分がこれまであまり関わりのなかった分野の開発にも関わりたいとまで考えていた。
     しかし、実際に開発が始まると、言語間の情報のやり取りを中心に、自分の全く知らない知識が必要な開発箇所が数多くあることに気づいたと同時に、これまで自分が何らかの言語の授業で実現してきたものは表面的なことにしか過ぎないということを実感した。その上、他の開発を担当している人にソフトの開発を手伝ってもらう手厳しい現実となってしまった。が,年間を通して平和的な時間が多く,班員との作業で不満はなくできたので,班員の全員に感謝したい.

    ・ 野村柚衣子 (エレキ)

    私は、エレキを担当しました。エレキ面では、電源基板の標準設計の不足している部分を自分なりに改良し、 新規の設計をすることができたためよかったと思います。ただ、回路についての知識があまりにもなかったため、様々な人に聞いたり調べたりすることが多かったです。
    しかし、苦手であった回路の分野を学ぶ機会になったので良い経験になりました。電源基板には、電圧計をつけるなど自己満足かも知れませんが少しでも班員が使いやすくなるように工夫できたのは良かったです。ただ、探り探りの部分が多く本番まで心配な部分が多かったので、もう少し実験することで完成度や信頼性を上げたかったです。まだまだ、改良点はたくさんあると思います。

    そして、私はソフトも担当しました。12月の時点でソフトの進捗が遅れており、このままでは完成しないという焦りを感じて スケジュール的に余裕のあったエレキがサポートに入りました。私たちのプロジェクトはソフトの完成度がプロジェクトの完成度 に直結するため、もう少し計画の時点で人数配分を考えるべきだったと反省しています。
    私の担当したソフト面の完成度としては、満足いかない部分が多くもっと作りこみたかったです。具体的には、自己位置推定に エンコーダしか使うことができなかったこと、超音波センサを衝突防止にしか使えなかったことが悔やまれます。
    また、もう少し視野を広げれば、図書館という環境を生かしてカメラや超音波センサ等を検討できたので知識不足であったと痛感しています。

    ・ 佐藤佑介 (ドキュメントマネージャー,エレキ)

    エレキを担当し、RaspberryPiシールド基板を製作しました。 基板の設計をするのは初めてだったので最初は自分に出来るだろうかという不安を抱えながら作業を行っていました。しかし同じエレキ担当の野村さんがKiCadでの設計で分からないことがあると丁寧に教えてくれました。野村さんがいなかったらこのシールド基板は作れなかったと思います。今回基板の設計では基板の動作試験時に設計ミスに気づき、一から設計をし直したことにより本来の予定より時間がかかってしまったことが反省すべきだと思いました。
    今回のMIRSでは自分の知識不足を実感したが、今までやったことのないKiCadを用いた基板設計を経験出来たのは良い経験だったと思います。

    ・ 岡元優太 (ソフト)

    今回は班の分担で、ソフトを担当させてもらった。あまり使ってこなかった言語を用いての製作ということもあって不安があり実際、実装に時間がかかってしまった部分もあった。
    また、自分のやっていたGUIに関して情報を共有できる人がいなかったので心細かった。今回、用いたモジュールではアニメーションなどを用いてさらに完成度を高めることが可能であった為、少し悔いが残った。
    図書選択プログラムを製作する過程で、画面に載せを画像をプログラムに合わせてを他の分野の人に作ってもらったりした為、個人開発とは違う良さを実感する事が出来た。

    ・ 庄司悠汰 (エレキ)

    MIRS1801班ではエレキを担当し、Arduinoシールドを製作しました。今回、回路図と配線図をKicadを用いて製作しました。製作当初は右も左もわからない状態でしたが、同じ班の野村さんが手取り足取り親切丁寧に教えてくれ、またWordで説明書も作ってくれたおかげで使いこなすことができました。 基板加工機で刷った基板へのハンダ付けは苦戦しましたが、何とか導通チェックをクリアして安心しました。多くのサポートをしてくれた野村さんには頭が上がりません。本当に感謝しています。この場を借りて、ありがとう。
    エレキの仕事は予定より早く終わってしまったので、パワポを用いたポスターやカタログ作りに尽力しました。パワポは旭化成のインターンシップで学んだため自信がありました。結果として完成したカタログは全体の投票手間1位を獲得することができました。ポスターもまた、良いものとなりました。
    今回のMIRSでは人の助けを多く借り、自分の不甲斐なさを痛感しました。もう少し、自分の力で何とかできる技術者になっていきたいと思いました。卒業まであと少しですが、日々様々なことを努力していきたいと思います。