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名称 MIRS1503 標準機能試験報告書
番号 MIRS1503-REPT-0004
版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2015.10.1 遠藤幸一郎、大場春佳、菊地祐太 初版
A02 2015.10.5 遠藤幸一郎、大場春佳、菊地祐太 小谷先生 第2版
変更点はMIRS1503 標準機能試験報告書レビュー議事録を参照

目次

1.目的
2.試験項目
3.試験結果

1.目的

本ドキュメントは、 MG3S標準プログラムを用いたい単体テストに沿ったMIRS1503の標準機能の試験結果を記すために作成したドキュメントである。

2.試験項目

試験を行った対象、試験項目、担当者、試験終了日をTable.1に示す。

Table.1 試験項目
試験関数 試験内容 担当者 試験終了日 備考
test_pwm() PWM値を変化させ、モータが回転し始めるPWM値(不感帯の値)と回転を停止するPWM値を左右のモータで確認した。
タイヤを地面に接地しない状態で試験を行った。
天野、飯塚、大場、田中 2015/9/25 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_motor() 左右のモータにPWM値を与えた。PWM値は-127~127の範囲で入力を行った。
正のPWM値を与えたときに順方向に回転し、負のPWM値を与えたときに逆方向に回転したことを確認できたとき合格とした。
タイヤを地面に接地しない状態で試験を行った。
天野、飯塚、大場、田中 2015/8/7
test_encoder() タイヤを手で回転させ、ロータリエンコーダの値がタイヤが正転のときは正の値、逆転のときは負の値が表示されることを確認した。
天野、飯塚、遠藤(真)、大場、菊地、山田、田中 2015/8/7
test_pwm_vel() PWM値を変化させると、モータが回転する速度と回転する方向が左右ともに変化することを目視にて確認した。
左右のモータとも正の値で順方向に、負の値で逆方向に回転する。
天野、飯塚、遠藤(真)、大場、菊地、山田、田中 2015/8/7
test_vel_ctrl() 左右のモータの速度値を指定し、直進走行の動作を確認した。
30[cm/s]を基準として補正を行った。
実際の直進速度と指定速度の誤差が±3%以内であれば合格とした。実際の速度の計測方法は、移動距離と経過時間を元に算出した。
天野、大場 2015/9/24 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_distance() タイヤを回転させ、タイヤの周回距離と表示距離が一致しているかを確認した。
MIRSにモータ・ロータリエンコーダを取り付けた状態で、左右のタイヤを共に順方向に回転させた時、ロータリエンコーダから取得し た値と実際の距離の誤差が±3%以内であれば合格とした。
同様にして、左右のタイヤを逆方向に回転させた時についても試験を行った。
天野、大場 2015/9/24 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_run_ctrl() 速度と距離を指定して直進制御、回転制御が正しく行われるかを試験した。
誤差が±5%以内ならば合格とした。
天野、飯塚、遠藤(真)、大場、菊地、山田、田中 2015/9/25 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_uss() 超音波センサを用いた距離測定が正常に行えるか確認した。
30[cm]、40[cm]、50[cm]の距離測定を行った。
左右両方の超音波センサの値と実際の距離の差が±2[cm]以内ならば合格とした。
天野、飯塚、遠藤(幸) 2015/9/25 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_direction() 正体補正が正常に行われているか確認した。
正面と壁との角度θが±10[deg]以内の時合格とした。
天野、飯塚、遠藤(幸)、大場 2015/9/26 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_dir_num() 正体補正後、数値認識を正常に行えるか確認した。
今回は「6」と「9」の数字ボードを使用した。板に書いてある数字と一致したとき合格とした。
天野、飯塚、大場、菊地、田中 2015/9/26 作業が遅延し試験終了日が遅れた。
test_io() タッチセンサが正常に作動するか確認した。
タッチセンサを押したとき対応するポートに"1"が出力されれば合格とした。
天野、飯塚、遠藤(真)、大場、菊地、山田、田中 2015/8/7

3.試験結果

3.1 test_pwm()

結果はTable.2に示す。

Table.2 PWM値(不感帯の値)
モータLR 動きはじめPWM値 とまりはじめPWM値
R 正転 23 17
逆転 -26 -19
L 正転 19 19
逆転 -23 -17

3.2 test_motor()

正のPWM値を与えたときにモータが順方向に回転する、負のPWM値を与えたときに逆方向に回転することを確認できたため、合格とした。

3.3 test_encoder()

モータを正転させるとロータリエンコーダの値が負の値で表示された。また、逆転させると正の値が表示された。
原因は、ロータリエンコーダのA層とB層を逆に配線していたことであった。
MIRS競技会まで時間がなかったため、プログラムで正負を逆にして表示されるように変更した。
再度試験を行い、モータを正転させるとロータリエンコーダの値が正の値で表示され、逆転させると負の値が表示されることを確認できたため合格とした。

3.4 test_pwm_vel()

PWM値を変化させるとモータの回転速度と回転方向が変化することが確認できたため合格とした。

3.5 test_ver_ctrl()

指定速度と実際の速度が大きく異なっていたため補正を行った。補正はタイヤの半径を変更する方法をもちいた。
補正により4.5[s]走行した時に138[cm]進み、速度が30.6[cm/s]であり、誤差が2.16%であったため合格とした。

3.6 test_distance()

実際の移動距離と指定距離が異なっていたため、モータとエンコーダの比を変更した。
50[cm]走行するとエンコーダの値は50.3[cm]となり、誤差が0.674%となったため、合格とした。

3.7 test_run_ctrl()

直進制御において実際の走行距離と指定距離が誤差±1.0[cm]以内に収まっていたため合格とする。回転制御において回転角度90[deg]と-90[deg]を指定したとき、誤差が検出されなかったため合格とした。

3.8 test_uss()

40[cm]の距離測定の試験結果をFig.1に示す。
すべての結果において、左右両方の超音波センサの値と実際の距離の±2[cm]以内であるため合格とした。
超音波センサの精度はMIRS1503 標準部品試験報告書に示す。



Fig.1 距離40[cm]を計測したときの超音波センサの値

3.9 test_direction()

正面と壁との角度θが±10[deg]以内であり、誤差が3[cm]以内であったため合格とした。
成功率は50%であった。

3.10 test_dir_num()

正体補正後において数字認識を行うことができたため、合格とした。
正体補正後の数字認識が成功したときのterminalのログをFig.2に示す。

Fig.2 数字「6」の数字認識が成功したときのterminalのログ
数字認識のみでは、200[cm]まで測定可能であった。

3.11 test_io

タッチセンサを押したとき対応するポートに'1'が出力され、タッチセンサを放したとき対応するポートに'0'が出力されたため合格とした。