MIRS1503 管理台帳へ戻る
名称 MIRS1503 システム提案書
番号 MIRS1503-DSGN-0001
版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2015.10.26 天野南月,飯塚直紀,遠藤幸一郎,遠藤真哉,大場春佳,菊澤雅哉,菊地祐太,田中宏明,山田怜央 初版
A02 2015.10.30 天野南月,飯塚直紀,遠藤幸一郎,遠藤真哉,大場春佳,菊澤雅哉,菊地祐太,田中宏明,山田怜央 小谷先生 第2版
一部改訂(改訂箇所はMIRS1503 システム提案書レビュー議事録を参照)

目次

1.本ドキュメントについて
2.チームコンセプト
3.戦略コンセプト
4.システム概略
5.変更点詳細
6.購入予定物品
7.機体概形

1.本ドキュメントについて

本ドキュメントは、MIRS競技会での競技攻略のためのシステムの提案を行うもので、標準機の改良点とそれを用いたシステム概略、競技「怪盗機確保」に対する戦略について記述したドキュメントである。

2.チームコンセプト

MIRS史上最高の速度と個性爆発メンバーでフィールドをくまなく探索!!!

3.戦略コンセプト

スタートの合図と同時に全速力で直進し、速度を落とさず左折した後、数字ボード手前まで速度を維持したまま到達する。ここまでにかかる時間は約5[s](MIRSの速度が約200[cm/s])を想定している。数字認識後は、展示室を反時計回りに約6[s/周](MIRSの速度が約170[cm/s])で巡回し、怪盗機の赤外線信号を赤外線受信センサで1000[mm]以内で受信すると、その方向へ追跡を行う。

4. システム概略

・ハードウェア面
怪盗機追跡をスムーズに行うためにMIRS1503の機体に対して後方に怪盗機が位置したとしても旋回せずに追跡できるようにする。
怪盗機を発見するために、怪盗機から発信される赤外線信号を利用する。そのため、怪盗機からの赤外線を受信するための赤外線受信センサを機体の前後左右に1つずつ、合計4つ取り付ける。

後方走行時に壁に当たったことを認識するために、タッチセンサをMIRSの機体後方に3つ増設する。

MIRS1503の機体は怪盗機を捕獲しやすいように、外形を350[mm]から500[mm]に変更する。
外形が大きくなったことからの上段シャーシのたわみを抑制するために、支柱を増設する。
MIRSのメンテナンスを行いやすくするために、アクセスする頻度が高い基板は上段シャーシに、アクセスする頻度が低い基板は下段シャーシに配置する。

素早い怪盗機の追跡ができるよう機体の最高速度を高めるため、モータとギアヘッドを追加購入し変更する。

・ソフトウェア面
今回の競技を攻略するために、3つのモードを作成する。

各モードの動作の概要を下記に示す。
1.現場急行モード スタート地点から展示室入り口に急行、さらに数字認識を行う。
・直進、回転動作をして数字ボードまで進む。
・超音波センサを用いて、数字ボードに対して正対補正を行う。
・webカメラを用いて、数字認識を行う。
・数字情報をサーバーに送信し、巡回モードに切り替わる。

2.巡回モード 展示室に入り怪盗機を探索、発見する。
・数字認識を行った地点から、下図fig1のような左手法を用いて展示室に入る。
・展示室内の通路中央を反時計周りに直進、回転を繰り返して巡回する。
・超音波センサを用いて角を2回曲がるごとに壁に対して正対補正を行う。
・赤外線受信センサが怪盗機の赤外線信号を1000[mm]以内で受信した場合は、割り込み処理を行い、怪盗機捕獲モードへ切り替わる。
・タッチセンサを用いて、機体が壁に接触したことを認識し、通路の中央に戻るために回避行動を行う。

3.怪盗機捕獲モード 怪盗機を追跡、捕獲する。
・怪盗機の赤外線信号を、機体の前後左右に取り付けた赤外線受信センサで受信し、怪盗機のいる方向を推測して追跡を行う。
・怪盗機の赤外線信号を1000[mm]以内で受信できなくなった場合、左手法を用い、コースの中央に戻った後、巡回モードへ切り替わる。
fig1:左手法の経路
・娯楽性面
お客さんが見ていて楽しいMIRSにするために、紙粘土を用いた人形や、デザインを施した紙を貼るなど、見ていて楽しい外装にする。

5. 変更点詳細

5.1 メカ

メカの変更点詳細を、下のtable1に示す
table1:メカの変更点
変更点目的・理由担当者考えられる問題点
MIRSの直径を350[mm]から500[mm]に変更する。 MIRSの面積を大きくすることにより、怪盗機に接触しやすくするため。 菊澤・田中・天野・山田 走行プログラムの再調整が必要になる。また、アクリル板がたわみやすくなり、破損する恐れがある。
支柱の本数を増やす。 上下段シャーシのたわみを抑制するため。 菊澤・田中・天野・山田
モータとギアヘッドを変更する。 速度の上限を上げるため。 菊澤・田中・天野・山田 速度制御が難しくなる。
赤外線受信センサ搭載用の穴をシャーシに開ける。 怪盗機の方向を認識するための赤外線受信センサを、機体の前後左右に1つずつ取り付けるため。 菊澤・田中・天野・山田
バンパを3つ増設する。 機体後方にタッチセンサを3つ増設するため。 菊澤・田中・天野・山田
MIRSのシャーシの大きさに合わせ、バンパを再度製作する。 MIRSの外形が大きくなったため。 菊澤・田中・天野・山田

5.2 エレキ

エレキの変更点詳細を、下のtable2に示す
table2:エレキの変更点
変更点目的・理由担当者考えられる問題点
赤外線受信機用の基板の製作。 怪盗機からの赤外線を受信するため。 飯塚・遠藤(幸) 基板が増え、配線が複雑になる。
新規のケーブルを製作する。 現在のケーブルよりも長いケーブルを製作する必要があるため。 飯塚・遠藤(幸)
タッチセンサを3つ増設する。 機体後方が壁と怪盗機にぶつかったことを認識するため。 飯塚・遠藤(幸)
モータ制御ボードのダイオードを変更する。 新規に購入するモータに合わせ、定格電流が高いダイオードが必要であるため。 飯塚・遠藤(幸)

5.3 ソフト

ソフトの変更点詳細を、下のtable3に示す

table3:ソフトの変更点
変更点目的・理由担当者
競技場内で巡回を行うためのプログラムを作成する。巡回時には通路中央を走行する。 怪盗機を探索、発見するため。 遠藤(真)、大場、菊地
競技場巡回中に機体の正対補正を行うプログラムを作成する。正対補正は競技場の角を2回曲がる度に行う。 競技場通路の中央を走行するため。 遠藤(真)、大場、菊地
赤外線受信センサを用いて、怪盗機がどの位置にいるのか特定するプログラムを作成する。 怪盗機の方向を推測するため。 遠藤(真)、大場、菊地
走行中に機体が壁にぶつかった際に、回避行動を行うプログラムを作成する。 巡回中に予定していた走行ルートを外れた場合に、正しい走行ルートに戻るため。 遠藤(真)、大場、菊地
怪盗機から発信される赤外線信号を受信し、怪盗機の位置を推測するプログラムを作成する。 怪盗機を発見、追跡するため。 遠藤(真)、大場、菊地
画像処理で認識した数字をサーバに送信するプログラムを追加する。 サーバに数字情報を送信するため。 遠藤(真)、大場、菊地

6.購入予定物品

購入予定物品を以下のtable4に示す。
table4:購入予定物品
物品 個数 要求 購入先 金額
アクリル丸棒
1
支柱を新たに製作するため。 アクリル丸棒
直径15[mm] 長さ1000[mm]
アクリルアイ株式会社
820[円]
アクリル板
1
シャーシを新たに製作するため。 アクリル透明板
サイズ995[mm]×1000[mm]  厚さ3.0[mm]
アクリルアイ株式会社
3200[円]
赤外線受信センサ
4
怪盗機から発信される赤外線信号を認識するため。 ボールセンサー DER-542
株式会社ダイセン電子工業
1812[円]
[453円/個]
ダイオード
8
新規に購入するモータに合わせ、定格電流が高いダイオードが必要であるため。 ショットキーバリアダイオード 40V2A SB240LES
秋月電子通商
200[円]
[25円/個]
ギアヘッド
2
MIRSの機体の最高速度を向上させるため。 AO-8048 タミヤギヤヘッド K36
タミヤ
6480[円]
[3240円/個]
モータ
2
ギア比の変更に伴い減少するトルクを、モータの出力向上で補うため。 AO-8042 ギヤヘッド用 540モータ
タミヤ
4320[円]
[2160円/個]
紙粘土
3
エンターテイーメント性を追求し、装飾を施すため。 Home Assist
594[円]
[198円/個]
合計金額 17426[円]
予算残高  2574[円]

7.機体概形

下図に、機体イメージ図を示す。



Fig.1:概形図


 
Fig.2:外観図


 

沼津工業高等専門学校 電子制御工学科