名称 MIRS1403 システム提案書
番号 MIRS1403-DSGN-0001

最終更新日:2014.10.31

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014.10.28 大塚 祐一郎 青木 初版
A02 2014.10.30 大塚 祐一郎 青木 チームコンセプトの理由とMIRS1403の繋がりを加筆した。 システム概要にてそれぞれの機能について詳しく加筆した
MIRSの機能と表の内容を関連づけて記載した。
どの機能が標準機からの追加変更内容なのか分かりやすいように加筆した。
表の項目に娯楽性を追加した。
購入予定の物品の価格と詳細情報を明記した。
A03 2014.10.31 大塚 祐一郎 青木 走行コンセプトを記載する。
チームコンセプト自体を訂正する。
チームコンセプトの補足文章がおかしいのを訂正。
シャーシの素材変更についての補足内容がおかしいのを訂正。
新しい超音波センサを四つ導入する理由を記載した。
USBスピーカについての項目を消去
購入予定物品のカメラが生産終了の為、欄から消去した。
標準機に搭載しているカメラと同じものを購入物品の欄に記載した。

目次

  1. はじめに
  2. チームコンセプト
  3. 走行コンセプト
  4. システム概略
  5. 変更点詳細
  6. 購入予定物品
  7. 機体概形
  8. 終わりに

  1. はじめに

    本ドキュメントは、競技攻略のためのMIRS1403機体のシステム提案書である。

  2. チームコンセプト

  3. G-SHOCK!!〜時計の如き正確さで怪盗を追跡〜

    このチームコンセプトには、できるだけ簡単な処理で、時計のように正確に怪盗を確保するという意味と、
    ゴキブリのような容姿と素早い動作で観客に衝撃を与えるという意味を込めています。
  4. 走行コンセプト

  5. ロータリエンコーダや超音波センサなどの各種センサ、カメラの画像による補正を用いて、
    出来るだけ簡単な処理で確実に怪盗を捕まえにいく。

  6. システム概用

  7. 今回の競技内容について、
    競技攻略に必要な機能をMIRS1403班内で次のように考えた。
    まず、MIRSは基本的な動作(直進、回転等)を行える必要がある。
    そして競技の性質上、小部屋に入りお宝を確認する機能と、怪盗を認識し追跡した後に風船を割る機能が必要である。
    又、競技会は、不特定多数のお客さんに楽しんで貰うというのも大きな目的の一つなので、
    娯楽性に富んだ機能をMIRSに追加する必要がある。
    以上よりMIRSに必要な機能を次のようにまとめた

    1. 直進走行する機能
    2. 必要量回転する機能
    3. 画像認識を行う機能
    4. 現在の場所を把握する機能
    5. 怪盗を追跡する機能
    6. 怪盗の風船を割る機能
    7. 娯楽性に富んだ機能

    このうち機能1〜4は、標準機から搭載されている機能であるが、
    競技会のルールに適した機能にする際に、変更点が生じた為改めて記載した。
    又、これらの機能を追加する過程でメンテナンス性の向上は必要であると思われた為、機能要求として表に記載した。

    これらの機能をMIRS1403は次のような方法で実現させる。

    基本的な動作に関する機能
    機能実現方法標準機からの変更点担当者
    直進走行 超音波センサやタッチセンサの情報を元に、常に直進走行を行えるように補正する。
    超音波センサを四つに増やした点。設置場所は機体概形を参照。 大塚、新谷、野澤
    自己位置把握 超音波センサによって壁との距離を測り、
    ロータリエンコーダによって現在の位置を把握し続ける。
    超音波センサを四つに増やした点。設置場所は機体概形を参照。 伊藤、新谷、部谷
    必要量回転を行う 各センサ類やカメラからの情報をもとに、必要回転角度を算出し、
    ロータリエンコーダを用いて正確な回転を行う。
    カメラの映像も回転角度の算出に用いる点。 大塚、新谷、野澤
    画像処理 機体前方部、後方部にそれぞれ設置予定のWEBカメラにより画像を撮る。
    正面部に設置してあるカメラに加え
    後方部にも新たにカメラを設置する為、
    計二つのカメラを設置する点。具体的な設置場所は機体概形を参照。
    野澤、堀部
    怪盗機に関する機能
    機能実現方法担当者
    敵位置把握 怪盗捜索中はカメラからの画像の中で、赤の色合いが大きい方へと移動する
    移動中も画像処理を行い続け、常に赤が多い方へと進行方向を補正する。
    野澤、堀部
    走行速度の向上 シャーシの素材をアルミ複合板に変更し、MIRS自体の軽量化によって走行速度を上げる。
    大塚、古儀、新谷、野澤、堀水
    怪盗の風船を割る 機体正面部、後方部にそれぞれ針を設置する。
    これにより、追跡中、怪盗に激突した際に怪盗の風船を割る。
    五十棲、古儀
    娯楽性の高い機能
    機能実現方法担当者
    外見に親しみを持ってもらう シャーシにデコレーションを施す。 新谷、部谷
    エレクトロ二カルパレード 複数のLEDで派手な演出を行う。
    新谷、部谷
    機能要求
    機能実現方法担当者
    メンテナンス性 ロボットのシャーシ上に基板を箱状に並べることにより、
    不具合が生じた際の取り付け・外しの手間を省く。
    基板の回りから出たケーブル類を箱の中に通すことで、
    絡まりにくく、外見がすっきりする。
    五十棲、古儀
  8. 標準機からの変更点詳細

    1. メカ

      担当者 : 五十棲・古儀
      変更点目的・理由懸念される問題点技術性娯楽性
      シャーシの素材をアルミ複合板に変更する。 車体重量軽減による走行速度上昇。アルミ板に比べ加工しやすい シャーシの強度が低下する
      シャーシの形状を円形にする。 壁に引っかかる頻度の低下。 基板や部品を置くスペースの減少。
      ボードの置き方を縦置きに変更する。 省スペース化。
      重力によるコネクタ及びコードに対する影響。
      シャーシのサイズ変更。
      シャーシのサイズを標準機の2/3にする。これにより壁と接触しにくくなり、タッチセンサの余計な反応を減らせる
      誤差の影響が大きくなりやすくなる。
      上段シャーシに鋭利な物を付ける 怪盗の風船を割る為。 MIRSの全体動作試験中に暴走すると危険。
      対策としては本番以外はカバーを付ける
      モータ制御ボードを変更する 現在発生している問題点の解決(モータとモータ制御ボードの定格電圧が噛み合っていない。)
      想定外のトラブルが発生する可能性がある。
      タッチセンサをMIRS後方部に設置する。 バック走行を行ったとき壁を検知する為。 処理が複雑になる可能性がある。
      バッテリーの置く位置を変える。 バッテリーを取り外しやすくする為、又、メンテナンス性の向上の為 想定外のトラブルの発生。
    2. エレキ

      担当者 : 伊藤・大塚・新谷・部谷・堀水
      変更点目的・理由懸念される問題点技術性娯楽性
      超音波センサーを今年度新たに購入するもの×4(パララックス社#28015)に変更する。 動作が安定化し、3cm〜335cmまで測定可能になる。
      機体の縮小化の為、超音波センサを設置できる場所が制限された。
      その為、超音波センサの設置場所を工夫して距離を稼ぐことが難しい。
      よって、特に工夫をしなくても既存の超音波センサよりも性能が良いパララックス社#28015に変更する。
      プログラムを作成する必要がある。
      カメラを正面部と後方部にそれぞれ一つ設置する 怪盗の発見時、発見した状態からそのまま追跡動作に入れる。 カメラをもう一台購入しなくてはならない。又、処理が複雑化すると考えられる。
      電源ボード再作成 2ピンコネクタをDCジャックに変更する。
      又、基板自体の半田がいくつもはがれてしまっているので、基板自体を新たに作り直す。
      コネクタをDCジャックに変更するに当たって発生する新規ケーブルの作成作業。
      新規ケーブル作成 電源ボードのコネクタをDCジャックに変更するに当たって、作成する必要が生じた。
      マンパワーを割く必要がある。
      LEDを使用した外装を作成する。 観客の目を引く。 やりすぎると眩しくなり消費電力が増大する。
      新規モータ制御ボード作成 モータを素早く動かすため、出力電流の大きいモータドライバに変更する必要が生じた。 出力がおおきくなるため、発熱が予想される。
    3. ソフト

      担当者 : 野澤・堀部
      変更点目的・理由懸念される問題点技術性娯楽性
      マップと現在位置を比較して自己位置を推定する。 競技場と自分の位置を比較して、目標地点に移動するため。 間違った自己位置を推定する可能性がある。
      目標地点に向かう経路を求める関数を作成する。 最短ルートで怪盗に近づくため。 処理に時間がかかる可能性がある。
      又、暫定の開発スケジュールを(ガントチャート)として作成した。
  9. 購入予定物品

    物品要求製品例金額
    超音波センサ 距離3cmまで計れる性能 (パララックス社)超音波レンジファインダー#28015 2520円×4=10080円
    アルミ複合板 低価格 複合板両面600×600 CGGGO グレー(ホームアシストにて購入予定) 1512円
    木材 低価格 アカチス材 600×100×3(ホームアシストにて購入予定) 330円*2=660円
    LED 使いやすさ 超高輝度 LEDテープライト led-5050sp-free(ブラック×ブルー) 59円×20=1180円
    電池 低価格 006P形アルカリ電池(6F22)9V ゴールデンパワー(五個セット) 200円
    カメラ 信頼性、低価格 V-UCU56(Logicool製) 1500円
    合計16132円
  10. 機体概形

  11. 終わりに

    今回のシステム提案を通して、今後のMIRSに必要な事を把握することができた。
    又、把握できていなかった問題点がいくつも露呈したので、今後はそれらにも注意するよう努める。
    この経験を次のシステム基本設計書に生かして、スムーズにシステム開発を行っていきたい。

    沼津工業高等専門学校 電子制御工学科