名称 MIRS1202 システム基本設計書
番号 MIRS1202-DSGN-0002

最終更新日:2012.11.9

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2012.11.9 初版


目次





1.はじめに


本ドキュメントは、MIRS競技会に向けたシステム開発の計画ドキュメントである。

2.システム要件


【unique!】

〜個性的な迷路の攻略〜


  • ステップの攻略を 『 簡 単 』 なシステムで実現!
  • スロープを 『 認 識 』 して確実なクリア!
  • スピーカーを使用した 『 音 声 』 による実況システム搭載!
  • 『 画像認識 』 を利用した仕掛け攻略!
  • 上記の要素を実現するための 『 マルチスレッド処理 』 !

  • 3.実現方法

    メカニクス

  • シーソー、ステップの攻略

    • 前後のボールキャスターを地面と水平に取り付けるのではなく、傾斜を作り取り付けることにより、シーソー、ステップでMIRSが引っかかることのないようにする。
      ボールキャスター拡大図


      また、加速度センサを搭載することによってシーソーに乗ったことを認識し、速さの調節を行う。

    エレクトロニクス

  • スピーカーを使用した実況システム搭載

    • LEDでの競技中のMIRSの状況表示では自分たちにはわかるが競技会を見に来ている観客たちにはミルスが今何をしているのかがわからない。
      そこでMIRS1202ではスピーカーを設け「音」又は「音声」でミルスの状況が分かるようにする。
      スピーカ制御はDBからのシリアル通信で行う。
      制御信号でLSIにあらかじめセットしている音声を流す。

    スピーカ音

    回路図


    商品名 型番 価格 送料 個数
    AquesTalk pico ATP3011F4−PU ¥850 ¥500 1個
    丸ピンICソケット(28P)[300mil] ICソケット(28P) ¥70 ¥500 1個
    TA7368使用小型アンプキット ¥300 ¥500 1個
    ダイナミックスピーカー[8Ω56mmΦ] ¥100 ¥500 1個
    コンデンサ 0.1μF ¥100 ¥500 1袋
    コンデンサ 0.02μF ¥100 ¥500 1袋
    抵抗 2kΩ ¥100 ¥500 1袋
  • 三軸加速度センサによる角度感知
    • 三軸加速度センサを用いてMIRS本体の角度の変化を読み取り、シーソーにのったことを判断する。
    商品名 型番 価格 送料 個数
    MMA7361搭載三軸加速度センサモジュール(シリアル通信) SFE-SEN-10537 ¥ 2,995 ¥180 1個
      この加速度センサモジュールはシリアル通信を用いて9600〜57600bpsの速度でリアルタイムにASCIIコードで出力させることができる。
      回路図

  • シリアル通信ポートの増設
    • スピーカーと加速度センサを追加するため、シリアル通信のポートが足りなくなってしまう。
      USB・シリアル変換ケーブルを使用してシリアル通信可能にさせる。
    商品名 型番 価格 送料 個数
    USB・シリアル変換ケーブル US232R-10 ¥2,730 ¥525 1個
      使用する変換ケーブルに使用されている変換チップはLinux対応になっているため問題なく使用できるものと思われる。

      ソフトウェア

    • マルチスレッド処理
      各仕掛けの攻略に用いるセンサーをマルチスレッドで動かす。
  • 攻略プログラムの改良
    • ・ロータリー
       広視野ウェブカメラ搭載によってMIRS本体の角度を変えなくてもロータリーの出口を見つけられるプログラムに変更する。
    商品名 型番 価格 送料 個数
    マイク内蔵200万画素WEBカメラ 120度広角ガラスレンズ BSW20KM11BK ¥3,459 ¥380 1個
      ・DB
       正確に数字を読み込むためにMIRS0901班のプログラムを改良する。
      ・小部屋
       画像処理にて出口が見つけられるようにプログラムを変更。
      ・通路走行
       より早くコースを抜けられるようにプログラムを変更。超音波センサで壁との距離を測定しながら通路を走る。
      ・加速度センサー
       MIRS本体の角度の変化を検出し、シーソーにのったことを判断するプログラムを追加。

    4.システム構成

    mirs1202班オリジナルマシンの外観図


    システム全体の接続図


    MIRS1202で新しく搭載するスピーカー、加速度センサはシリアル通信を行う。Webカメラは標準用と同様に使用する。

    5.パーツ毎の開発要素

    ハードウェア

  • スピーカー
      もともと標準機には搭載していないものである。だが、標準機が実際に走行している際にどのような行動をしたいのか知るために搭載する。また、ユニークをコンセプトにしているため、ほかの班ではやらないことをしたいと思い、取り付けようと考えた。ちなみに、スピーカーは自作で一台作成する。

  • 加速度センサ
      このセンサを搭載することで、mirsの水平面に対しての角度がわかり、シーソーやステップで勢いをつけて走行することが可能になる。これは、一台だけ購入する。

    ソフトウェア

    通路走行プログラムを主体として、switch case文を用いての状態遷移を行い各仕掛けを攻略していく。
    攻略に用いる状態遷移図を以下に示す。
    状態遷移図


    通路走行及び各仕掛けの攻略プログラムのアルゴリズムを以下に示す。

  • 通路走行
    1.  
    2. 左右のロータリーエンコーダ値による補正に加えて、超音波で取得する左右の壁との距離の差による補正を加えながら直進
    3. I/Oエラーが出たなら停止してmotor_restartを行う
    4. 左右のタッチセンサーが押されたら通路への復帰動作
    5. 超音波センサにより左右の壁が消えたことを検知したら、左折または右折
    6. 白線センサを検知した場合、数字認識に移行
    7. 1へループ
  • シーソー
    1. 車体の傾きを、加速度センサーにより検知
    2. シーソーの傾きが下りの方向になったら、走行スピードを下げる
    3. シーソー通過後通路走行へ移行
  • 数字認識
    1. 白線センサーで白線を読んだらストップ
    2. 画像処理
    3. それぞれの数字を認識
    4. 優先度が高い数字の方向に曲がる
    5. 通路走行へ移行
  • 小部屋
    1. 左右前後の壁の有無により小部屋と認識
    2. 画像処理によって正面の壁に出口があるか確認、もしあればその方向に車体を回転させて直進
    3. 正面になければ左右の壁についても、2と同じ動作を行う
    4. 通路走行へ移行
  • ロータリー
    1. 直進
    2. タッチセンサーで内壁を確認し、数cm後退
    3. 画像処理を行いロータリーの出口の位置を探す
    4. 左右どちらかに出口が見つかれば、そこに向かって車体を回転させて直進
    5. 左右どちらにも出口がなければ、180度旋回
    6. 通路走行へ移行
  • 鍵・ドア
    1. 鍵のある方向へ回転
    2. 前進して前のタッチセンサーが押されたらストップ
    3. 180°回転
    4. 曲がり角を一回無視して通路走行に移行
  • ゴール
    1. 白線を検知し、直前に読み取ったDBの番号が5ならゴールと判断
    2. 確認のために前進して白線の有無を検知
    3. もし白線があればゴールのパフォーマンスをを行う、なければ通路走行へ移行
    4. プログラム終了

    6.開発スケジュール


    目標(冬休み前まで)
      メカ   基盤配置
      エレキ スピーカー作成
      ソフト  各攻略プログラムの完成

    達成できなかった場合、冬休みを返上して取り組む

    12月17日の授業の初めにミーティングを行う(内容は進歩状況の報告)
    また、授業の最後に進歩状況を前川に報告。
    極端に遅れが出ている場合、人員を補充する。


    沼津工業高等専門学校 電子制御工学科