名称 MIRS1103 開発完了報告書
番号 MIRS1103-PLAN-0004

最終更新日:2012.2.26

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2012.2.3 吉田拓人 北川琢真 初版
A02 2012.2.6 吉田拓人 北川琢真 総作業時間および各個人の感想の追加
A03 2012.2.17 吉田拓人 北川琢真 詳細および記載不足部分の修正
A04 2012.2.22 北川琢真 北川琢真 感想の追加
A05 2012.2.24 北川琢真 北川琢真 開発工数の記入
A06 2012.2.26 北川琢真 北川琢真 開発工数の変更および統括、感想の追加

目次




1.はじめに

本ドキュメントは、MIRS1103のMIRS開発の分析と総括をまとめたものである。

2.開発スケジュール分析

    予定していた開発スケジュールを実際の進捗がどうだったのかを比較、分析する。
前期開発計画
後記開発計画
考察
大まかな作成などはスケジュール通りに実行できた部分もあれば、細かい修正や作業などは予定より遅れてしまい作業の延長・中止・遅延などがあった。
作業が遅れてしまった原因としては、作成後のデバッグ時に既存の部品が破損してしまったことや作成ミスがあったことが原因だと見受けられる。

3.開発工数分析

各班員の1月30日MIRS競技会までの開発の工数(時間数)をまとめる。2月以降のドキュメント整備 の時間は以下にカウントされていない。
開発の工数をパート毎にまとめる。
Table1.開発者の各開発項目における作業時間

項目 \ 開発者名 北川琢真 酒井香里 坂本和彦 志村英見 手島康裕 松蔭優作 吉田拓人 吉田拓馬 総員合計
メカ(h) 12 2 118 40 101 114 0 3 390
エレキ(h) 222 2 70 73 41 53 0 0 461
ソフト(h) 102.5 0 0 65 11 0 201 219 598.5
その他(h) 70 331.6 133 93 84 74 30.5 40 856.1
総作業時間(h) 406.5 335.6 321 271 237 241 231.5 262 2305.6

Table2.月別の各開発項目における作業時間

項目 \ 月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 合計
メカ 2 9 32.5 56 0 16 12 17.5 245 390
エレキ 9 66 70.5 86.5 0 7.5 23 55 143.5 461
ソフト 17 19 43.5 157.5 0 33.5 74.5 38 215.5 598.5
その他 51.8 48.3 60.5 87.5 25.5 104 155.5 131.5 191.5 856.1
合計 79.8 142.3 207 387.5 25.5 161 265 242 795.5 2305.6


4.総括

MIRS開発全体を振り返って、全体およびパート毎にうまくいった点、うまくいかなった点、その原因などを総括する。

5.感想

個人の感想を記す。

  • 北川琢真

    私はエレキを中心にこのMIRS開発を行ってきました。
    MIRSを去年の班から受け継いだ当初、標準の基板の多くが壊れており、 エレキ的な面では最悪な状況でしたが、班のみんなと協力しながら製作、 修理できてよかったと思います。 一日体験入学、高専祭など前年度にはなかったプレ競技会の前にはそのような さまざまな不具合をすべて解決していき、どの競技会でも点数を獲得できたことは とてもよかったと感じています。
    ハードの改造が解禁になってからは低学年にもわかるMIRSを作りたいと考え、 2年生で習うPICを使ってフルカラーLEDをダイナミック制御し、色で状況を表示する基板 を作りました。標準機のMIRSには出力をするポートがなく、そのためにドータボード を新しく作り直したり、FPGA内のブロック図やVHDLでできたバスを書き換えたり、さまざまなことをしました。 デバイスドライバが間に合わず、ドータボードから信号を出力することができなかった時でも 5班の木村君に協力してもらいシリアル通信を使って同様の機能を持たせる 代替案をすぐに実行に移せ、短時間でで基板とプログラムの設計、製作、完成させることができました。 後輩に出力ポートを残すことができなかったのは残念でしたが、ほかにもC言語、アセンブラ、 トランジスタの特性など低学年で習ったほぼすべての内容を駆使し、 ユーザー関数のプログラムをソフト班に引き渡して無事目的を達成できてよかったです。
    最後に3班のみなさんありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
    来年MIRS開発を行うメンバーたちにも今まで授業で勉強してきたことは無駄ではなかったんだな ということを感じてほしいです。


  • 酒井香里

    私は、この一年間3班のプロジェクトとして活動しました。
    主な仕事としては、競技会ポスター、パンフレット、オープニングムービ、コースの作成、競技会司会・運営企画、そして、3班のブログ更新があげられます。 競技会を企画・運営する側に立って、企画・運営の大変さを知りました。今年は先生の方針でさらに広報活動に力を入れました。プロジェクト、班員と協力して、 ポスターを色々な所に張りに行ったことは、とてもいい経験になったと思います。また、ポスターを貼ってから、ホームページのアクセス数が上がり、 効果を実感できたことも嬉しかったです。広報活動に使う競技会ポスター、パンフレット等は、うちわ向けではなく、校外へ発信するものなので、 細心の注意を払って作成しました。特にポスターは、A3で印刷する為に解像度、文字の滑らかさなどを考えました。 普段、このようにPhotoshopを使った作業をしたことがなく、慣れるまで試行錯誤の連続で大変でしたが、使えるようになってよかったです。 しかし、もう少し早い段階から広報活動ができるように、あと一週間早く完成させなくてはいけなかったと反省しています。 色々な人に助けられながら、準備の段階で画像ソフトやhtml等に強くなり、一年前の私より知識が豊富になったと思います。 また、そういった事に未熟な私をフォローしカバーしてくれた皆に感謝しています。 MIRS競技会当日にクラス全員でD科棟玄関に設置してある練習コースを体育館に運ぶことがありました。 少しでも多くの時間を体育館でのMIRS調節に使いたい!!と、皆の気持ちがひとつになったと感じました。 コースを運べるサイズにし、手の空いている人が次々に体育館に運び、組み立てる。仕掛けを運ぶ人、掃除をする人、 何も言わなくても、それぞれがしっかり分担して動いていました。急いで組み立てた練習場で、皆の機体に向ける真剣な眼差しを見て、 まだ競技会が始まってもいないのに、なにかじんわりとくるものがありました。 そして、競技会本番は、皆の協力もあって、ほとんどタイムテーブル通りに司会運営をすることができました。 片付けの団結力も素晴らしかったと思います。みなさん、お疲れさまでした。本当にありがとうございました。 MIRS競技会は、デモも合わせると3回ありました。 その競技会を準備するにあたって、たくさんの人と関わり色々な考え方を知りました。
    この一年は私自身大きく成長した思い出深い一年です。


  • 坂本和彦

    私はMIRSでは、メカ班として主に作業をしてきました。 高専祭までの間はMIRS標準機での作業や競技会が多かったのであまりハード面はいじることなくモータ制御ボードなどのエレキの手伝いをしてきましたが、 高専祭が明けてからはMIRSがより本格的に始動してきてクラス全体が活気づいてきました。 メカはなるべく早めに終わらせなければその後にエレキとソフトが本格的な作業をできないので、休日など暇な時間ができたらできるだけ作業を行うようにしてきました。 しかし、実際はメカにかかる時間が多くなってしまい、エレキやソフトがテストに費やす時間が十分にはとることができませんでした。 MIRS競技会本番では、ゴールまでは行きませんでしたがそれでも、ポイントは獲得できたのでその点はよかったと思います。 しかし、メカ班がもう少しスムーズに作業が進められたら、更によい結果が得られたと思います。 また、MIRSの終盤になってきて時間があまりなくなってくると、焦りが出てきて資材の切り方少し雑になったり、鑢掛けあまかったりしたので、 これからもしこのような機会があったら、終盤に時間に追われることがないようにし余裕をもって製作活動に取り組みたいです。 今年度1年間のMIRSを通して思ったのは、仲間と一緒に何か1つのものは作り上げるのは辛いことや苦しいこともありますが、とても重要なことだと感じました。 また、自分に与えられた役割はしっかりと全力で取り組むべきだと思いました。 1人1人が全力を出し切って作業を行うことで、製品として質の良いものが作られると感じました。 このMIRSでの経験を将来技術者となった時に十分に発揮できるようにしたいです。 今回のMIRSはとてもよい経験になったと思います。


  • 志村英見

    私は主にエレキ班としてこのMIRSに携わってきました。
    仕事としてはモーター制御ボード関連の仕事が多かったです。
    ボードの作成や修理、試験は一度では終わらず、私たちの班はどの班よりも数多くの機会に恵まれていました。
    モーター制御ボードが壊れることが多く、ソフト班にはプログラム実行を早い段階からさせられなかったことが悔やまれますが、チーム一丸となってボードの修理や作成を行い、モーターが動いたときは班員全体が喜んだことが記憶に新しいです。
    また、モーター制御ボード関連で私はプロジェクトに参加しました。
    しかし担当したCプログラム関係では主だった誤作動の原因が見つからず、自分たちの班に直接的な貢献ができなかったことが悔しかったです。
    しかし、2011年度D5の馬飼野さんと自分たちなりに数多くのデータを採取、整理という卒業研究に近いことができ、自分の力になったと感じます。
    班全体としてはメカ、エレキに力を入れていました。
    特にMIRSの上下シャーシは別のものになり、ばねダンパー構造を取り入れました。するとMIRSは標準機からずいぶん変わった姿となり、自分たちで一から作ったのだと愛着がわきました。
    しかし組み立て段階では設計図からではわからない問題や,組み上げるとエレキとしては非常に作業しにくいことがわかりました。
    その結果、エレキ面では故障が起こり、ソフト班に引き継ぐことが遅れてしまったことが悔しく思います。また、その扱いやすさから標準機がいかに優れているのかがわかりました。
    競技会においてほとんど標準機の2班が優れた成績を残したことから、きっと来年のMIRSではシンプルな機体が増えると思います。
    シンプルな機体で数多くの動作試験を行うことが迷路をクリアすることにつながると思いますが、自分たちで、自分たちだけのMIRSを作り上げる楽しみを来年のD4メンバーも知ってほしいです。


  • 手島康裕

    1年間に渡るMIRS開発が終わった。振り返り返ればかなり厳しい道のりだったと思う。
    受け継いだ昨年度の機体はモータ制御ボードを1つしか積んでおらず、それさえも故障していた。
    懸命に問題点を突き止めて作り直しの許可を得たものの、新たに発生した誤動不良にテスタでショートを探し続けたのを思い出す。前期の半ばに至るまでMIRSが動く気が全くしなかったが、体験入学を前にして走行の兆しが見えたときの嬉しさはひとしおだった。
    メカニクスとして特に楽しくなってきたのは、後期になってMIRSの改造が許されてからである。駆動部を切り離してサスペンションで本体とつなげるかなり大きな変更を施し、またバンパーの素材を上段シャーシと統一する外見的な改造により、私は自班のMIRSに対する愛着が一層増した。
    その後テストを繰り返してセンサの配置を吟味し、ナットやスペーサーによる補強を細部にまで施して「安定した機体」を目指した。 競技会前夜には4つの超音波センサが高精度に機能したのだが、本番ではそれらを十分に発揮することなく辞退することとなってしまい、遺憾だった。
    もやもやとした結果となってしまったものの、MIRS開発では技術面、精神面ともに多くのことを学ぶことができたと自負している。


  • 松蔭優作

    私は1年間のMIRSの活動で主にメカを担当しました。
    前期のMIRSはメカの作業はほとんどなくエレキの作業を手伝っていました。 私たちのMIRSは去年の班のものを引き継いだ時から、ほぼすべてのボードが壊れていました。 ですから、私たち班は一からすべてのボードを作り直すという大変な作業をし、ほかの班に遅れをとっていました。 ですが、一からボードを作ることにより少なからずボードへの知識が増えました。 特に大変であったのがモーター制御ボードです。 何回デバックしてもエラーが発生し、作り直してもしっかり動作しなかったりしたのでなかなかうまくいきませんでした。 苦労の末にモーター制御ボードが完成した時の喜びは今でも忘れられません。
    後期のMIRSは自分たちの色をだし、メカの改良にあたりました。 私たちの班はほかの班とは違い、大幅なメカ変更をおこなったのでかなり苦労しました。 シャーシの軽量化、三段機構、サスペンションの取り付け、バンパーの改良など、多彩なメカ変更をおこないました。 自分たちの考えが実際に形になるので、ほかの授業では学べない体験ができました。
    3班のみなさん、1年間お疲れ様でした(*^_^*)

  • 吉田拓人

    MIRS1103のソフト長としてほぼ一年間作業してきました。
    いままで自分の作ったソフトウェアが利用される場がなかったので、MIRS開発当初はソフト開発者が少ないことも重なり自信がまったくありませんでした。
    サンプルプログラムの解析から入り、プログラム作成までの時間がかかってしまいメカ・エレキ面の作成の皺寄せを受けた状態でしたがベストは尽くせたのではないかと思います。
    それもあってか、一日体験入学・高専祭・MIRS競技会の三日すべてでMIRSを動かすことができ、また0点で終了することなく競技会を終えられたことがとてもうれしいです。
    ソフトウェアの作成がほぼ自分のみで作成してしまったことは、自分もソフトを作れるという自信に繋がりましたが、他の班員との連携が取れていない証拠でもあると思います。
    なので卒業研究や今後の活動などで機会があるならば今度は連携を意識した開発・研究作業を行いたいです。
    MIRS開発最終段階において体調を崩してしまったことは非常に残念でしたが、作れれば良いというわけではないので自己の体調管理も考えなければいけないのだと痛感しました。

  • 吉田拓馬

    今年度はMIRS1103のマネージャーとして作業をしてきましたが、人をまとめる立場は難しく年間を通して頼りなかったと思います。そのため全体的な作業をまとめることができず、時間をかけすぎてしまったと考えています。今後人をまとめる立場に立ったときにはこの経験を活かすことができるよう、反省をしておきたいと感じました。
    また、MIRSの開発ではソフトウェアを担当し、主に画像処理プログラムの作成をしていました。サンプルプログラムやMIRS0901のプログラムを理解することに時間はかかりましたが、環境に適した関数を用いる、条件の判断を新しく定義するなどの改良を加えることで、より早く正確なプログラムを作成することができました。画像処理のプログラムは競技会本番ではトラブルにより実効されませんでしたが、長い時間をかけて一つのものを作るという体験ができたため、とても満足しています。この体験を来年度の卒業研究や就職後の活動に活かしていきたいと考えています。
    年間を通してMIRS1103はまったく動かないということはありませんでした。これはそれぞれの分野で作業してくれた班員のおかげです。一年間ありがとうございました。



沼津工業高等専門学校 電子制御工学科