沼津高専 電子制御工学科

 

MIRS0901  電子コンパスボード製造設計書

 

MIRS0901-ELEC-0002

改訂記録

版数

作成日

作成者

承認

改訂内容

A01

2010.1.4

佐々木

武藤

初版

 

1.概要

           MIRS0901では、電子コンパスモジュール(HMC6352)を使用する。そのためにCPUと電子コンパスとの間で通信するための回路を製作する。

           MIRS本体で確保できるスペースの都合上、この通信回路と併せて、direction vector unit(関連文書を参照)で使用するステッピングモータのドライブ回路を同じ基板に載せる。

 

2.構成

           PIC・レベル変換IC・電子コンパスモジュールの電源は、ドーターボードの3pin端子のうちセンサ入力部を除いた2pin5V,GND)から供給する。

           ステッピングモータドライブ回路の電源はMIRSのモーター駆動用バッテリーから直接、並列に供給する。

           CPUと電子コンパスボートとはRS232Cで通信を行う。RS232CTTLレベルに変換し、さらにPICを介してI2Cで電子コンパスと通信を行う。

           PICは、I2C通信用と、ステッピングモータドライブ用で2つ使用する。

           PICとステッピングモータは別電源であるため、PICからフォトカプラを介して、ドライブ回路に信号を伝える。

           電子コンパスモジュールは基板からケーブルを介して独立させ、磁気の影響を受けない場所に自由に配置できるようにする。

 

3.製作方法

           回路は製作時間短縮のためユニバーサル基板を用いて製作する。図1に設計した回路図を示す。

 

図1 電子コンパスボード回路図

          

 

           1は、@RS232CTTLレベル変換部、AI2Cによる電子コンパスモジュールとの通信部、Bステッピングモータ駆動回路、で構成される。

          

           RS232Cの信号線は、GND3本である。

           I2Cの信号線は、5VGNDI2C DATAI2C CLOCK4本である。

           ステッピングモータは、2相ユニポーラを使用している。

          

4.使用素子

 

 

型番

詳細

IC1

PIC

PIC16F648

RS232C制御I2Cマスタ メーカー:IRV

IC2

インターフェースIC

ADM232A

Vcc電圧5V,データレート最大200kbps

IC3

PIC

PIC16F628A

ステッピングモータ制御用

C1C5

コンデンサ

 

セラミックコンデンサ 0.1μF

R1,R6R8

抵抗

 

カーボン抵抗 360Ω 

R2R5,R9,R10,R15R18

抵抗

 

カーボン抵抗 7.5kΩ

R11,R12

抵抗

 

カーボン抵抗 100Ω

R13,R14

抵抗

 

カーボン抵抗 2kΩ

T1T2

トランジスタ

2SD1828

NPNダーリントントランジスタ hfe=4000,cbo110,Ic=3

D1D4

ダイオード

14007

汎用整流用ダイオード 1000 1

OK1OK4

フォトカプラ

PC817C

 

 

5.製作した基板

           製作した基板を図2、図3に示す。この基板を上段の裏側に搭載する。

           上段とタイヤとの間に搭載するため、トランジスタを寝かせ薄型化する。各PICのリセットスイッチは、MIRS搭載後は裏側から操作することになるので基板裏側に設置した。

 

2 電子コンパスボード(表)

          

           ※図2において、「WS」と書かれている3pin端子は実際にはどこにも接続されていない。

          

3 電子コンパスボード(裏)

 

6.動作試験

           予めブレッドボードを用いて回路の動作試験をしていたため、製作した回路は正常に動作した。製作後、特に修理箇所はない。

 

 

関連文書