沼津高専 電子制御工学科

MIRS0805 システム提案書

MIRS0805-DSGN-0001

改訂記録

版数

作成日

作成者

承認

改訂内容

A01

2008/06/24

塚本

石井

初版

A02

2008/06/25

塚本

石井

細部編集・追加

 


目的

開発の方向性を明確にする。


システムのコンセプト

第一目標はすべてのポストを発見、獲得することである。

競技一回目では探索を優先したいため、ポスト番号にかかわらずに獲得する。

競技二回目では競技一回目のデータを利用し、番号順に獲得する。

 

目標達成のために以下のポイントを重視する。

l        ポスト位置データの利用

競技一回目のデータは直交座標系に変換し、競技二回目に利用する。このため、誤差の軽減は重要課題である。

l        誤差の軽減

電子コンパスを用いて地磁気による方位の絶対目標を得る。

これは、MIRSの行動内でもっとも誤差が大きいと思われるポスト周回動作において、

角度の基準を得ることによって誤差を軽減するためである。

l        時間短縮

MIRS標準機にあった中心での補正動作は時間がかかるので行わない。この補正動作を行わなくても要求仕様を満たすよう誤差をなくす工夫をする。

ポスト間は直接移動する。

ポスト獲得は周回動作のみで行えるようハードウェアを工夫する。

 


ハードウェア構成

【白線センサ】

白線センサは用いない。

 

【超音波センサ】

超音波センサは前に2個右に2個搭載する。

前のものは正対補正、正確なポストまでの距離測定に用いる。

右のものはポスト周回中に他のポスト探索を行うために用いる。

 

【タッチセンサ】

正面に3個使用する。

 

【赤外線センサ】

左側の前後に2個搭載し、前部はポスト番号確認用、後部は獲得確認用に用いる。

 

【ポスト獲得用突起物】

MIRS左側に取り付けた突起物によりポスト周回のみで獲得できるようにする。

開始時に規定に収まるように収納する。

 

【電子コンパス】

MIRS上部に搭載する。

 


動作概要:

競技一回目

競技一回目ではポスト番号にかかわらず獲得する。

 

1.         競技場中心まで移動する。

2.         その場で回転し、周囲を探索する。

3.         2で発見した最も近いポストに接近する。

4.         ポストを周回し、ポスト番号の読み取り、ポストの獲得を行う。このとき、右側の超音波センサにより周囲のポストを探索する。

5.         4で周回中に発見したポストがあった場合、2で発見していないポストを優先して向かう。

6.         4に戻る。

7.         ポスト周回中に他のポストを発見できなかったら中心に戻る。

8.         中心から発見されたポストでまだ獲得していないものがあれば、それに対して4の動作を行う。

9.         この時点で全てのポストを発見できていない場合は、中心から見た既知のポスト間の角度が開いているところを探索に行く。

 

【例外動作】

走行中にポストに衝突(タッチセンサが反応)した場合は、衝突したポストに対して4の動作を行う。

 

 

競技二回目

競技一回目で取得したデータを基にポスト番号順に獲得する。

 

1.         競技場中心まで移動する。

2.         競技一回目で取得したデータを基に中心から対象ポストに移動する。

 

【例外動作】

中心から対象ポストまでの間に他のポストがあった場合、このポストを周回して回避する。このポストは獲得しないので右回りで周回する。

 


予想される課題:

l        ポストの位置データを直交座標系に変換し記録する必要がある。

l        探索したポストがすでに取ったポストかどうかや、中心から発見できているポストかどうかをプログラム内で判断する必要がある。

l        端のほうでも探索を行うため競技場外のものを検出するおそれがある。よって探索対象が競技場内であるかプログラム内で判断する必要がある。

l        中心に戻らずにポスト間を移動するので誤差が蓄積する。

l        電子コンパスモジュールについてソフトウェア、ハードウェアともに新規に開発する必要がある。

l        競技場中心付近にポストがあった場合の動作について、別の行動パターンを用意する必要がある。

l        競技一回目の行動Step4で中心から発見していないポストが2つ以上見つかった場合の動作を考える必要がある。

l        電子コンパスの有効性が今のところ不明である。特に精度について検討する必要がある。