沼津工業高等専門学校 電子制御工学科
MIRS0602 SD-シリアル通信回路の製作報告書
MIRS0602-PRSN-XXXX
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2006-07-28 田中 小代田
初版


T.目的

MIRS0602の機能の一つである「音声再生」を行う過程において必要であるCPUと高機能MP3ユニットボード(STL-2000)を繋ぐシリアル通信回路(RS-232C)を作成する。


U.用語説明

シリアル通信について

一本の信号線を使用して、1bitを時間的にずらしながら送る方式。一本の信号線により低コストであり、長距離の通信においてもデータ間や同期信号間で不整合が発生しないので安定する。

シリアル通信とは異なるパラレル通信という複数の信号線を使用し、一度に複数bitを送る方式もある。しかしパラレル通信は通信速度を上げるためのクロックの高速化により、複数線の信号が同時に届かない等の問題がある為に高速の通信には向いていない。その為、現在はシリアル通信のほうが多く採用されている。


STL-2000について

STL-2000とはSDカード/MMCカードに収録されたMP3などの音声ファイルの簡単なシリアル通信で再生できる基板である。高音質でMP3ファイルやWAVファイルを再生できる他、再生速度を90%〜250%の範囲で可変できる機能や、電子ボリューム、繰り返し再生回数指定機能などの音声ファイルの再生に欠かせない機能を多数搭載している。

シリアル通信回路(RS-232C)について

STL-2000はTTLレベルの非同期シリアル通信である。
これをCPUと接続する場合には、必ずRS-232Cレベル変換ICを経由して接続する必要がある。
RS-232Cの規格は同期通信と非同期通信に対応するなど幅広く、一般の通信ソフトが使用するのはごく一部の機能に過ぎない。

つまりシリアル通信回路の役割は、同期通信と非同期通信の接続、レベル変換である。


CPUとSTL-2000の接続例



実装図

V.問題点

・ジャンパー線を多く使用しすぎた。
→設計段階のミス。もう一度CADCAMによる設計を行った。

・ジャンパー線が短すぎたため、他の基板と繋ぐときに長さが足りなかった。
→配線をもう一度見直し、適切な長さのものを使用した。


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