沼津高専 電子制御工学科

ドータボード製作計画書


MIRS0605-ELEC-0101


改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2006.10.10 星野 善養寺 初版



・はじめに

この計画書はMIRS0605のドータボードの製作についての方針や詳細を記載したものである。MIRS0605のドータボードはこの計画書に沿って製造仕様書が定義された後、製作される。

 

・MIRS0605ドータボード製作の方針

MIRS0605のドータボードは、例年のドータボードとは外観を大きく変更する。
例年のドータボードは、FPGAボード上に据え付けていたが、今回はFPGA上に据え付ける基盤を小さくし、40pinのコネクタを設置するだけに留まる。
各種信号線は、FPGAボード上に取り付けられた40pinコネクタよりフラットケーブルで信号を引き出された後別の場所の基盤にて処理・分岐される。
これは、以下のような事を考えてのことである。

a. FPGAボード上に据え付けることにより、コネクタのつなぎ替えが非常に不便になる。
b. 例年のボードでは小さく、密集しすぎる為機能の追加が難しい。(いくらでも大きくできるようになる)
c. 信号線やドータボード上のコネクタや配線にテスタリードやオシロスコープのプローブが当てられない。
d. 40pinのフラットケーブルやコネクタはPCのATA(IDE)規格のもので良いので、今回の変更によって部品入手で困ることがない。

などである。

また、FPGA経由で処理させる機能が標準MIRSよりも増えているため、標準MIRSの機能を一部削らなくてはならない。今回はLCDの機能を落とし、そこへ新しい機能を追加することにする。LCDが必要になった際はCPUボードから直接RS-232C(Serial)を引き出し、LCDと接続することを考えている。

FPGAとのI/Oのプルダウンなどをしっかりと整備することも目的である。現在我々に分けられたボードを見ると、センサが抜いてあるとハイインピーダンス状態になってしまい例えばDigitalI/Oなどのポートの値が滅茶苦茶になってしまっている。これは例えば競技中のセンサケーブルの接触不良などによりポートがハイインピーダンス状態になることが致命的であることを意味している。
FPGAのI/Oのプルダウンなどを整備することで、簡単なセンサであればMIRS動作中に抜き差しすることも可能になるのではないかと考えている。

 

・FPGA-各モジュール間のアサイン

FPGAボードのマニュアルより、ユーザが使うことのできるFPGAのピンはごく限られた物だけとなることが分かる。
以下の表にユーザが自由に使えるFPGAのピン番号とそれに割り当てられていた標準MIRSの機能、およびMIRS0605が割り当てる機能をまとめる。

また、上表のCN40については上述したFPGAから信号を取り出すための40pinコネクタのピン番号である。
以下に40pinのコネクタを示す。(ピンアサインは上表参照)

+5V、GNDについては、別の場所から取ってくることを考えている。
これは、以前各斑に分けられている電源装置でMIRSを動作させている時の電源の波形を見た際に、8V出力のところへ±0.4V程度のノイズが乗っていて(電源装置自身のノイズ、CPUボード、モータ、室内蛍光灯などからの飛来ノイズと思われる)、またレギュレータを通した電圧も5Vから±0.2V程度のノイズが乗っていてコンデンサでは取り切らなかったようであった。これらが超音波センサなどの精度を狂わせているのではないかと考えた為である。電源の問題については今後の製作、試験を通して必要ならばフィルタなどを製作していく。

 


参考資料

・FPGAボードメーカーマニュアル http://www2.denshi.numazu-ct.ac.jp/mirsdoc2/mirs0605/tech/num0006a/
・標準MIRS 標準MIRS IO制御ボードFPGA回路詳細設計書 http://www2.denshi.numazu-ct.ac.jp/mirsdoc2/mirsstnd/ddsn/num0001a/mirs_std_fpga_design.html