沼津高専 電子制御工学科

MIRS IO制御ボードFPGA回路詳細設計書


MIRS0605-DSGN-0003


改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2006.7.15 善養寺 星野 初版



■はじめに

本仕様書はMIRS0605のIOの制御を司るAT互換PC用ISA拡張ボードに搭載されているFPGAに書き込む回路情報について規定する。

 

■機能・性能

1.車輪駆動用モータ

モータの速度制御はPWM信号によって行う。回転方向とPWM信号をHブリッジ LL298(STMicroelectoronics)の2つ入力信号に変換して出力する。
標準MIRSの仕様を変更しない。

2.ロータリーエンコーダ

ロータリエンコーダの2相のパルスをカウントする16bitのカウンタが中心である。順回転で加算され、逆回転で減算される。回転方向の順、逆はロータリエンコーダの2相のパルスにより判別され、AがBより進んでいるとき順回転となる。負の値は2の補数表現であらわされる。
標準MIRSの仕様を変更しない。

3.超音波センサ

標準MIRSの仕様を大きく変更することに注意。
計4つのUSSは外部モジュール内で数値データ(〜256[cm])に変換される。FPGA内部に設けるFF内の各距離データは適時更新される。4つのUSSのデータにそれぞれアドレスが割り振られており、プログラマは対応するアドレスをReadするだけで距離データが得られるようにする。

4.汎用入力ポート

標準MIRSの仕様にポスト判別用のWS情報を付加したフォーマットになる。
タッチセンサ、白線センサ、赤外線センサ、ポスト判別用WSはその検出信号が、そのまま汎用入力ポートに入力される。ソフトウェアから汎用入力ポートを読み込むとその時点の各センサの状態が読める。

5.赤外線コード検出

ポストに設けられた赤外線コード送信器から出力される赤外線コードを復調する。コードは12bit、コードを検出するとflagビットがsetされコードが読み込まれるとflagはリセットされる。赤外線コードの復調は使用するFPGAのゲート数の不足から1つのセンサのみとする。ただし、4つの赤外線センサのうちコード復調を行うセンサの選択ができるようにする。
標準MIRSの仕様を変更しない

6.デバッグ用LED出力

HW的要因は現時点では未設計な為、対応する設計書を参照。
複数設けられた(16個以内)7セグメントLEDには一つ一つにアドレスが付与されている。表示できるデータは0〜9、A〜Fまでであり、下位8ビットで表示データ、上8ビットで表示させるLEDを選択させる。

 

■ソフトウェアビジビリティ

-従来通りの仕様

・PWM信号生成

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0110 W PWM0 PWM出力0信号制御
0112 W PWM1 PWM出力1信号制御

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
未使用
Duty幅設定
未使用
Duty幅設定

・RotaryEncoder

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0120 R/W RE_X ロータリーエンコーダXの制御
0122 R/W RE_Y ロータリーエンコーダYの制御

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
パルスカウント値
パルスカウント値

・赤外線コード

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0150 W IRS_sel 赤外線コード復調センサの指定
0152 R Ir_Code 赤外線検出コード

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
未使用
センサ番号
Flg
未使用
赤外線復調コード

 

-独自・変更仕様

超音波センサ

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0131 R USS_1 超音波センサ1の距離データ読出
0132 R USS_2 超音波センサ2の距離データ読出
0133 R USS_3 超音波センサ3の距離データ読出
0134 R USS_4 超音波センサ4の距離データ読出

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
未使用
距離データ[cm]
未使用
距離データ[cm]
未使用
距離データ[cm]
未使用
距離データ[cm]

・汎用入力

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0140 R GIO デジタル入力

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
PWLS
WLS
IRS
TS
4
3
2
1
4
3
2
1
4
3
2
1
4
3
2
1

・デバッグ用LED出力

I/O port Address [hex] R/W Port Name 機能
0160 W LED LED出力

15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
未使用
セグメント選択
1セグメント出力データ

 

■FPGAピンアサイン

従来通りの部分
項番 ピン番号 名称 IN/OUT 機能
1 144 RE_XB IN ロータリエンコーダX_B相
2 147 RE_XA IN ロータリエンコーダX_A相
3 148 RE_XB IN ロータリエンコーダY_B相
4 149 RE_XA IN ロータリエンコーダY_A相
5 150 WLS1 IN 白線センサ信号1
6 157 WLS2 IN 白線センサ信号2
7 158 WLS3 IN 白線センサ信号3
8 159 WLS4 IN 白線センサ信号4
9 160 IRS1 IN 赤外線センサ信号1
10 161 IRS2 IN 赤外線センサ信号2
11 162 IRS3 IN 赤外線センサ信号3
12 163 IRS4 IN 赤外線センサ信号4
13 164 TS1 IN タッチセンサ信号1
14 166 TS2 IN タッチセンサ信号2
15 167 TS3 IN タッチセンサ信号3
16 168 TS4 IN タッチセンサ信号4
17 169 MR1 OUT 右モータPWM1
18 170 MR2 OUT 右モータPWM2
19 172 ML1 OUT 左モータPWM1
20 173 ML2 OUT 左モータPWM1

 

変更追加部分
項番 ピン番号 名称 IN/OUT 機能
21 USSDAT1 IN USS距離データ[cm] LSB
22 USSDAT2 IN USS距離データ[cm]
23 USSDAT3 IN USS距離データ[cm]
24 USSDAT4 IN USS距離データ[cm]
25 USSDAT5 IN USS距離データ[cm]
26 USSDAT6 IN USS距離データ[cm]
27 USSDAT7 IN USS距離データ[cm]
28 USSDAT8 IN USS距離データ[cm] MSB
29 USSADD1 IN USS選択アドレス LSB
30 USSADD2 IN USS選択アドレス MSB
31 USSCLK IN USSデータ通信タイミングCLK
32 PWLS1 IN ポスト判別用WLS1
33 PWLS2 IN ポスト判別用WLS2
34 PWLS3 IN ポスト判別用WLS3
35 PWLS4 IN ポスト判別用WLS4
36 LEDDAT1 OUT デバッグ用LEDデータ LSB
37 LEDDAT2 OUT デバッグ用LEDデータ
38 LEDDAT3 OUT デバッグ用LEDデータ
39 LEDDAT4 OUT デバッグ用LEDデータ MSB
40 LEDADD1 OUT デバッグ用LED選択アドレス LSB
41 LEDADD2 OUT デバッグ用LED選択アドレス
42 LEDADD3 OUT デバッグ用LED選択アドレス
43 LEDADD4 OUT デバッグ用LED選択アドレス MSB
44 LEDCLK OUT デバッグ用LEDデータ通信タイミングCLK