沼津高専 電子制御工学科 |
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改訂記録 |
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版数 |
作成日 |
作成者 |
承認 |
改訂内容 |
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A01 |
2005.09.02 |
大木 輔 |
大木 輔 |
初版 |
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A02 |
2005.09.09 |
大木 輔 |
大木 輔 |
詳細や不足事項を追加 |
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A03 |
2005.09.13 |
大木 輔 |
大木 輔 |
詳細や不足事項を追加 |
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A04 |
2005.09.15 |
大木 輔 |
大木 輔 |
ソフトウェア動作概要図を追加 |
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A05 |
2005.09.16 |
大木 輔 |
大木 輔 |
文章の構造を改正 |
1. はじめに
2. システム概要
3. 機能・性能
4. 実現方法
最近のロボットの進歩(progress)は目覚しく、MIRS(Micro Intelligent Robot System)もその繁栄を受け、1995年に始まったMIRS競技会も2002年には競技場を覆っていた壁も取り払われ、今、僕たちが高専D科の先頭にたち、新たなる歴史を作ろうとしている…。今までの輝かしい高専の歴史を作ってきた先輩方に恥じないような活躍が僕たちに期待されている。
本仕様書はMIRS競技規定に基づき、MIRSの基本仕様を記述する。
2,1 システム要求
開始地点から超音波センサを使い、回転運動しながら最寄のポストを探す。それを基準ポストとする。基準ポストを周回運動しながら、赤外線センサで基準ポストの番号と、超音波センサで他のポストの位置を調べる。その時にポストの数を全部確認することができなかったら、別のポストを基準ポストにし、同じ事をする。全てのポストの位置を確認したら0度のポストを決定する。基準ポストが一番でない場合、別のポストの番号を確認する。番号の確認は白線センサを利用し、ポストのラインを読み込んで判断する。一番のポストを見つけたら周回運動し、赤外線センサを利用してボタンの位置を確認する。ボタンを見つけたらアームを使い、ボタンを押す。後は同じ動作を繰り返し、順番にポストを獲得していく。
2,2 概観
o システムの概要
「赤外線センサ」
赤外線センサは、ポストのボタンから発信されている赤外線を感知するために使用する。
MIRSの左側に一つつける。このセンサは、ポストのボタンの位置とコード判別とボタンを押したかの判別のときに使用する。
「超音波センサ」
超音波センサはMIRSからポストまでの距離を測る。
超音波センサはMIRS機体の前方に二つ、左側に一つつける。
前方につける超音波センサはポストとの距離が二つとも同じ値になってポストに対し正面を向いているか判断させることもする。
左側につける超音波センサはポストの周回運動する際に、一定の距離を保てるようにする。
「白線センサ」
白線センサは5つ搭載する。ポストのラインの確認に使用する。
「タッチセンサ」
タッチセンサは全部で3つ使用する。
一つはアームの先端につけ、ボタンを押したかどうか判別する際に使用する。
二つ目はアームが伸びきらないようにするために使用する。
三つ目はアームを戻しきったかどうかを判断させるために使用する。
「電子コンパス」
基準ポストを見失わないように使用する。
使用する電子コンパスは360度で8方向を判別することができる。
2進3bitの信号を出力する
「アーム」
<機能>
・ポストを獲得するときに生じる誤差を少なくするために、ポストから少し離れた場所からポストを獲得する。
その機構を「アーム」とする。
・アームの伸びる長さは200mm、ポスト獲得やアームが伸びきったと判断させるためにタッチセンサを3つ使う。
・タッチセンサは
@ アームの先端
A アームのストッパ部分(又はモータとストッパが接触する場所)
B アームが縮みきったときに接触する部分、に設置する。
@ およびAがONになったときはモータ回転を逆転させる。その後にBがONになったらモータ回転を停止させる
伸びる長さは200mm
<機構>
・長い棒(10×10×280の角パイプを予定)にゴムベルトを両面テープで固定したものをラックの代用品として使用。
・モータはタミヤ540モータの75:1ギアヘッド使用(力不足であれば300:1、十分かつ動きが遅いようであれば30:1を使用)
モータに歯車を取り付けて固定、歯車を回すことによりベルトとギアがかみ合い、
それによりモータが正転すればアームが伸び、逆転すればアームが元の状態にもどる。
・先端に関してはMIRSのバンパーのような構造(タッチセンサーの前に上端を固定したアクリルの板を取り付ける)。
また、ずれることを想定してガイドをつける。滑りにくいようであればローラーを取り付けて対応する。
<使用するモータの仕様>
540K75 |
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■電源電圧7.2V |
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無負荷時回転数 |
221rpm |
無負荷時消費電流 |
1.2A |
最大効率時のトルク |
12kg・cm
(6.32A/185rpm) |
重量=約270g DC12Vまで使用可能です。 |
下に、今回の504班のエレクトロニクスのブロック図を示す。
新規に追加するのは、信号変換回路・電子コンパス(EC)・パワー制御ボード(PC)・アーム(A)です。
電子コンパスボード(EC)
MIRSが向いている方角を示す3bitの信号を増幅して出力する。
<電子コンパスの概要>
■出力表■(TTLまたはCMOS互換出力)
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N |
NE |
E |
SE |
S |
SW |
W |
NW |
D0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
0 |
0 |
1 |
1 |
D1 |
1 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
D2 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
1 |
1 |
■仕様■
精度 |
± 5° |
傾斜許容角 |
±10° |
セトリングタイム |
500ms (max) |
ヒステレシス |
±5° |
電源電圧 |
DC5V±10% |
電源電流 |
12mA (max) |
出力電圧 |
VL=0.6V (max), VH=Vs-0.6V
(min) |
出力電流 |
5mA (max) |
動作温度範囲 |
-5℃ 〜 +60℃ |
保存温度範囲 |
- 25℃ 〜 +75℃ |
サイズ |
26.5mm × 26.5mm × 5 mm |
白線センサ信号変換回路ボード
5個の白線センサを搭載するため、標準では5bitの信号が出力される。
これを8to3のエンコーダIC 74148 を用いて回路を設計し、3bitの2進数出力に変換する。
FPGAボートにおける信号入力を2bit分節約できる。
アームのモータ制御用回路
FPGAボードに論理回路を作って、1命令でアームが伸びて縮む動作をするようにする。
モータの制御については、MPCボードの簡易版のような感じで、変速機能などはつけない基盤を作成する。
<アームの制御>
リレー回路を使い、1bitの命令でモーターの正回転逆回転を制御する。
タッチセンサも一緒に搭載することで、入出力あわせて2bitで制御する。
電源は駆動系から供給する。
3.3.1 モードの説明
初期設定モード
基準ポスト検索モード。
スタート位置で超音波センサを用いてポストを探す。
見つけたらそのポストへ移動してそのポストからほかのポストを探す。
ポスト探索モード
基準ポストからほかのポストを探すが、このときに角度もデータも取っておく。
ポスト移動モード
向きを変えてポストを取りにいく。
白線センサでポスト番号を読み込んで、取るべきポストならポスト獲得モードへ、そうでなければ基準ポストへ戻る。
ポスト獲得モード
取るべきポストを発見したら、そのポストの周りを移動して赤外線が出ている位置を探す。
発見したらその場で停止しアームを伸ばしてボタンを押す。
3.3.2 動作モードの概要
※ 2回目の動作について
二回目は、1回目の競技で得た、基準ポストのデータ・電子コンパスで
角度を0度に指定するのポストのデータを照らし合わせ、状況に応じて
ポスト獲得までの時間の短縮化を図る
3.3.3 改良点
・ 赤外センサの働きを一つにまとめる
・ 白線センサのポストのライン確認を付け加える
・ タッチセンサをモーターの動きに連動させるようにする
・ モーター制御を付け加える
・ 基準ポストを決めてほかのポストの位置を確認する。
全てのポストの位置が確認することができない
ときは別のポストを基準ポストにするようにする。
電子コンパスを利用して方角から基準ポストを見失わないようにする
・ ポスト獲得の際にアームでとりに行くようにする
3.3.4 ドライバについて
*
TS,電子コンパス、白線センサ、赤外線センサのデバイスドライバのIOアドレスは140番を使用する
TSデバイスドライバ
機能:タッチセンサの入力信号の読み込み
bit:0
アームデバイスドライバ
機能:アームの始動命令、終了確認
※IOポート番号100番の0bit目を使う
赤外線センサデバイスドライバ
機能:赤外線の有無の感知
bit:5
電子コンパスデバイスドライバ
機能:電子コンパスの方角データを取得する。
bit:6〜8
白線コード読み取りデバイスドライバ
機能:白線の感知と番号の読み込み
bit:9〜11
これ以外のデバイスドライバは標準機のものを使用する。