沼津高専 電子制御工学科 |
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改訂記録 |
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版数 |
作成日 |
作成者 |
承認 |
改訂内容 |
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A01 |
2004.2.6 |
平澤 |
蛭ヶ谷 |
初版 |
2.
開発費用の分析
・ エレキ
エレキ反省
1. 全体の反省
2. 設計に関する反省
3. 製造に関する反省
*カメラモジュールについて
*白線センサーについて
エレキ解決(反省に対して)
1. 全体の反省に対して
2. 設計に関する反省に対して
3. 製造に関する反省に対して
4. カメラモジュールの反省に対して
5. 白線センサーの反省に対して
・
メカ
メカ反省
1. 全体の反省
2. 設計に関する反省
3. 書類に関する反省
4. 製造に関する反省
メカ解決(反省に対して)
1. 全体の反省に対して
2. 設計に関する反省に対して
3. 書類に関する反省に対して
4. 製造に関する反省に対して
4.
総括
マネージャーより
1.
開発作業予定と実作業との作業時間の比較
作業項目 |
開始(予定) |
開始(作業) |
終了(予定) |
終了(作業) |
標準MIRS |
2005.5.27 |
2005.5.24 |
2005.6.14 |
2005.7.5 |
基本設計書 |
2005.7.12 |
2005.7.12 |
2005.9.13 |
2005.9.20 |
詳細設計書 |
2005.9.20 |
2005.10.3 |
2005.10.21 |
2005.11.1 |
製造仕様書 |
2005.10.24 |
2005.10.24 |
2005.11.18 |
2005.11.18 |
製造(エレキ) |
2005.11.11 |
2005.11.21 |
2005.11.28 |
2005.1.10 |
製造(ソフト) |
2005.11.11 |
2005.11.1 |
2005.11.28 |
2006.2.6 |
以上は開発の予定と,実作業を比べたものである。ほとんどの場合,予定より遅れている.
特にエレキはカメラにてこずっていた為作業が先に進まず,ソフト共に足踏みしていた.
結局はカメラを使えなかった為,早く見切りをつけるべきだったと思う.
部品費 |
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総数(個) |
1017 |
再利用品 |
29 |
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消耗品 |
988 |
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種類(個) |
111 |
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再利用品(個) |
製造ボード |
9 |
USSセンサボード |
4 |
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IRSセンサボード |
2 |
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ドータボード |
1 |
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電源ボード |
1 |
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MPCボード |
1 |
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モータとテンキー(個) |
3 |
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購入ボード(個) |
6 |
白線センサボード |
4 |
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FPGAボード |
1 |
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CPUボード |
1 |
再利用品費用(円) |
268354 |
購入ボード |
105425 |
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製造ボード |
5920 |
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モータとテンキー |
93095 |
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今年度支出(円) |
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消耗品 |
35098 |
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白線センサボード1個 |
10542 |
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USSセンサボード2個 |
1315 |
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ドータボード1個 |
657 |
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|
MPCボード2個 |
1315 |
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再利用品交換合計 |
13829 |
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合計 |
62756 |
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今年度再利用品原価(円) |
254525 |
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原価償却計算法 |
購入ボード(5年) |
17078 |
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その他(2年) |
43077 |
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合計 |
60155 |
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特殊加工費用(円) |
モノクロカメラ |
2980 |
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A/Dコンバータ |
300 |
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DCDCコンバータ |
1500 |
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ローパスフィルタ |
100 |
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合計 |
4880 |
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今年度MIRS価格(円) |
127791 |
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授業時間(h) |
授業時間外(h) |
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授業時間(800円/h) |
授業時間外(800円/h) |
合計 |
原 宗平 |
90.5 |
153 |
|
72400 |
122400 |
194800 |
斎藤 裕一 |
89.5 |
201.75 |
|
71600 |
161400 |
233000 |
蛭ヶ谷 潤 |
88 |
279 |
|
70400 |
223200 |
293600 |
荒木 健人 |
3 |
0.5 |
|
2400 |
400 |
2800 |
鈴木 雅人 |
88.5 |
146 |
|
70800 |
116800 |
187600 |
下山 峻太朗 |
22.5 |
37 |
|
18000 |
29600 |
47600 |
平澤 佑哉 |
88.5 |
291.5 |
|
70800 |
233200 |
304000 |
岩本 宗平 |
82.5 |
210.2 |
|
66000 |
168160 |
234160 |
合計 |
553 |
1318.95 |
|
442400 |
1055160 |
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|
1871.95 |
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合計 人件費 |
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授業時間(h) |
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1497560 |
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教官 |
88.5 |
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授業時間(5050円/h) |
合計 人件費(教員含む) |
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446925 |
1944485 |
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本体価格に比べて,人件費がかかりすぎている.作業が円滑に進められなかった為,
作業時間がかなり多くなってしまったのが原因である。これでは、元を取れず
製品としては不十分である.
1.全体の反省
MIRS競技会において、練習ではそれなりにうまく動作していたMIRSが動作しなかった点が最大の反省点といえると思う。
2.各センサに関する反省点・対策
まず、MIRS前方に取り付けられている超音波センサの左右の誤差が、大きくプログラム上で誤差が生じたことである。これに関しては、超音波センサの可変抵抗を調節して誤差を抑えるようにした。そして、それでもカバーしきれない誤差は、プログラム上で定義して調節した。
白線センサ・タッチセンサが、MIRSの動作に応じて反応しすぎたり反応しなかったりした。これに関しては、フィードバックが大きすぎるという原因が考えられたので、Duty比を調整して、フィードバックをなるべく抑えるようにした。
3.プログラムに関する反省点
プログラムに関しては、例外処理がうまく動作しなかったという点があげられる。これは、各センサの調子によるところがあったので、各センサを調整する必要があった。
ポストを探すプログラムで、ポストに対する極値をうまく発見できなかったので、間違ってポストを発見してしまったりすることが多々あった。これは、極値をとる回数を調整したりする対策が考えられる。
・
エレキ
1. 全体の反省
まず、第一にカメラモジュールの搭載ができなかった。そして、基本的な設計や計画の遅れが目立った。素子の出来がばらばらで、最後まで素子のチェックが大変だった。
2.設計に関する反省
設計についてまだ未熟だったために理論から詰めていく点で時間がかかった。経験の浅さが浮き彫りになった。まず設計をするにあたって、一番最初に実現可能かどうか、本当に有益なものなのか等をもっと吟味する必要があったように思う。
基本設計書についていえばこの時点での理論の確立の甘さがあとに日々いい多様に感じる。最初企画していたWEBカメラの使用を無理にでも通しておくべきだったかもしれない。
詳細設計書についていえば、書類自体の完成も少し遅れ、今思えば詳細設計書としては不十分であったように思う。
製造設計書についてはカメラモジュール用の回路の設計がうまくいかず、ずっと改定を重ねつづけていた。結局設計変更をしたが、設計変更をもっと早くするべきだったとも思う。
3.製造に関する反省
設計の段階でかなり無理がきていたのでできることから進めていかなくてはならなかった。標準機を製造する段階までのことを言えば、
・ MPCボードの設計ミスによりバージョンを一つ落としたものに変更したため遅れが出た。
・ ドーターボードを作成した際に、ドリルの削りが甘かったために手作業でショートを直し遅れが出た。
・ 素子を作成した際に、たいていの場合うまくできてはいなかったが、その失敗個所を見つける手段に乏しかったため、最初のうちはかなり時間がかかった。
等により時間がかなり消費された。この段階ではとにかく製造に関してのスキルのなさがネックになり作業がうまく進まずにいた。
標準機完成以降の製造に関していえば、
・ ドーターボードが不調だったために新たに作り直した。
・ カメラモジュール用の基板を作成したが設計段階からのミスにより破棄となった。
・ 超音波センサの不調解消のため新たに2枚つくった。
等があり時間が遅れた。製造で一番のネックになったのはやはりカメラモジュールの設計の遅れであり、他センサーの不調を直すのにも最後まで手をやいた。
製造での全体の反省点としては、確かな設計なくして製造はできないということであり、思っている以上に作業自体も注意をはらってやらなくてはいけないことがわかっていなかった点だ。
どんなに注意をはらってもデバックなしに完璧なものができることはないということがわかり勉強になった。
*カメラモジュールについて
3班の設計のメインであったカメラモジュールの設計を途中で断念した。主な原因としては、
(@)元の設計に問題があったかもしれないこと。
(A)カメラモジュールの配送が注文から大幅に遅れて、結果的にカメラモジュールに関する全スケジュールに遅れが生じたこと。
(B)カメラモジュールを搭載する利点がなかった。
などがあげられる。
(@)については、各自で調査した設計+長澤教官の意見を汲んで作成したがテストボード上では動作せず、参考にできるものもなかったために断念の主な原因となった。
(A)については、9月初旬に注文書を提出してあったがなかなか配送されず、結局独自に配送を頼むこととなった。これだけでも単純に3ヶ月近い遅れとなってしまったのでカメラを使う全スケジュールに3ヶ月の遅れが生じてしまった。
(B)については、当初はカメラ、白線センサー、標準通りの赤外線の3つの選択肢があったが、3班ではカメラを採用した。
しかし、カメラを使うメリットはあまりなく、配送の遅れから来たスケジュールのずれにも対応できず、結局IRSを使用することとなった。
*白線センサーについて
白線センサーを作成した時点では正しく動作していたが、本試験近くになって再確認したところ3つは正常に動作したが1つは動作しなくなっていた。
原因は接触不良などだと思い修理を試みたが、最終的に原因は素子自体が壊れていたためだということがわかった。
この時には予備の白線センサーもなかったことと、本試験が近く注文しても間に合わなかったためにMIRS自体の設計を変更し、3つで動作するようにした。
エレキ解決
1. 全体に関する反省に対して
反省点の多いエレキだが、各工程の反省に対しての解決は以下の項目でのべるとして、全体に関してはすべてにおいて未熟であったため、
今回のMIRS作成での反省点を生かし、次になにかを作成するときはせめて同じ失敗だけはしないようにしたい。
また、ショートしている個所をみつける技や、根性も少し身についたのでそういうとこも生かしていけるようにしたい。
2. 設計に関する反省に対して
まず、設計をするにあたっての試行錯誤をもっとして、技術的、時間的に作成可能であることを確かめてから設計にあたるようにしたい。
3. 製造に関する反省に対して
これらに関していえば、ほとんどの場合の原因は経験不足ということで解決すると思われる。製造らしい製造は今回が初めてだったので、これらは仕方ないことだと思う。実際、MIRS作業を進めていくうちにこれらの反省点は解決されていった。
素子の不調に関しても、素子を作ったのが初期であったことを考えれば現在ではその当時よりそれなりに良いものがつくれるだろう。
注意するところは、一度の作業で素子を作り上げることができるようにはんだ付けを正確にし、芋はんだや接触不良をなくすことだと思う。
4. カメラモジュールに関する反省に対して
・ 配送に関して・・・これについては、僕たちの班は他の班よりも早い段階で注文を出していたので、こちらに問題はなかったと考えています。
・ カメラモジュールの設計に関して・・・カメラに対する予備知識を持って取り組んでいれば設計の間違いに気づくことができたのだと思う。
そして、設計に間違いがあったのを発見したら早急な解決、それができなければ早めに見切りをつけて設計変更をすることが大事であった。
・ カメラ搭載の利点について・・・MIRSの動作のメリットを考えて設計するべきだった。メリットのないことは極力無くし、簡単でメリットのある設計にするべきだった。
5. 白線センサに関する反省に対して
白線センサーの異常について・・・素子の不調のことも考えて、予備パーツを幾つか備えておくことが必要であった。また、定期的に各センサーの動作 確認をして、異常が発見されたときの早期解決を目指すべきだった。
.・メカ
メカ反省
1. 全体の反省
メカはとくに目立った設計、製造はなかった。主に設計したのはカメラモジュールを取り付けるための支具と超音波センサの追加分をつけるための板である。目だって大変だったこともなく、滞りなく作業は進んだ。
しかし、もっと早く取り掛かることができたと思う。
2. 設計に関する反省
設計をしたのはカメラモジュールを取り付けるための支具である。結局エレキ側でカメラ取り付けは断念したため、本来の使われ方はしなかったが、アクリル板を2枚MIRS本体にネジ止めしただけの簡素なつくりだったため、IO部の保護にはなった。設計は問題なく予定通りに終えられた。
とくに反省点もない。
3. 書類に関する反省
CADによる図面をもちいて部品をドキュメントにした。設計が簡単だったため特に書類面でも滞りはなかった。
4. 製造に関する反省
製造はアクリル板をカットし、穴をあけるだけなので作業自体はそこまで困難ではなかった。しかし、取り掛かるのが少し遅れたため、そこは反省すべき点であると思う。基本的に寸法等にくるいはなく、完成した部品は直ぐにMIRSに取り付けることができた。
メカ解決
1. 全体に関する反省に対して
反省点が少ないメカだが、内容が少ないということに油断があり、それをなくしてもっと早めに作業を処理できるようにすればなおよい。
できることからやっていくという考えをもつようにしたい。
2. 設計に関する反省に対して
メカの設計は特に反省点がないためここに書くことはない。
3. 書類に関する反省に対して
メカの書類は特に反省点がないためここに書くことはない。
4. 製造に関する反省に対して
無駄なく時間を使うために製造できるようになった時点で、メカの製造を行えばなおよかった。
マネージャーより
MIRSの製作では,ドキュメント作成の重要性を学びました.ドキュメントがしっかりとしていれば,作業も円滑に行えるし、それによって
人件費が削減できます。また、自分たちがドキュメントを作成する上で他人が見てもわかるものを作るという本質的なものを再確認する
ことが出来ました。MIRS製作による目的が半分以上は達成されたと自分では思っています。この経験をいろいろなものに生かし自分の
糧としていきたいと思います。
最後に、自分は頼りないマネージャーでしたが、何とか最後までがんばってくれたメンバーのみんなへ一年間本当にお疲れ様でした。