沼津高専 電子制御工学科
MIRS0204基本設計書
MIRS0204-DSGN-0003
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2003.1.21 全員 村田 初版
A02 2003.1.28 全員 村田 モード等修正
A03 2003.2.12 全員 村田 審査で指摘された個所の修正

目次

  1. はじめに
  2. システム概要
    1. ハードウェア
    2. ソフトウェア
    3. 競技会行動計画
  3. 諸元
    1. 外観
    2. 機能性能
  4. ハードウェア構成
    1. ハードウエア構成ツリー
    2. エレクトロニクス回路構成/機能
    3. エレクトロニクス回路基板外形
    4. ソフトウェアビジビリティ
  5. ソフトウェア構成
    1. ATL-MIRS 標準 ライブラリ
    2. 動作モードとその遷移
    3. モジュール定義
    4. モードの構成要素
    5. 試験機能
  6. システム試験
    1. システム試験概要
    2. システム試験詳細

1 はじめに

  本仕様書はMIRS2002競技規定に基づき、MIRS0204チームの作成する小型自律ロボットの基本仕様を記述する。

2 システム概要

  1. ハードウェア

    MIRS0204システムのハードウェアは標準MIRS(注2)に準ずる構成を有するが、MIRS0204固有の機能を実現するためにいくつかの変更点がある。以下、標準MIRSと異なる点のみ述べる。

  2. ソフトウェア

  3. 競技会行動計画

3 諸元

  1. 外観

    図1に本システムの外観を示す。
    足回りセンサ配置
    図1. MIRS0204外観図
  2. 機能性能

     
  3. マンマシンインタフェース  
  4. 制御回路
    電源制御回路とバンパのフォトインタラプタ回路以外は、標準MIRSの回路を使用する。主要回路基板は4スロットの ISA ラックに搭載され、ISAバスにより接続される。標準MIRSの回路基板の機能性能は下記のMIRSデータベースを参照すること。  
  5. 電源制御機能
    制御回路用の電源とモータ駆動用の電源は完全に分離されていなければならない。電源は以下のスイッチによりコントロールされる。  
  6. 電源
    下記電池を制御回路用とモータ駆動用にそれぞれ1個づつ計2個使用する。

4 ハードウェア構成

  1. ハードウェア構成ツリー

    下記にハードウェアの構成を示す。


    MIRS0204製造仕様書
    |--MIRS0204組立図
    | |--シャーシフレーム
    | | |--タイヤ
    | | |--モーター ×2
    | | |--モーター取付金具 ×2
    | | |--ギア
    | | |--ロータリーエンコーダ
    | | | |-- コネクタ類 
    | | | |-- ケーブル類 
    | | | |-- ケーブル検査仕様書
    | | |--タッチセンサ
    | | | |--前面タッチセンサ機構部 
    | | | |--右側面右タッチセンサ機構部 
    | | | |--右側面左タッチセンサ機構部 
    | | | |--左側面右タッチセンサ機構部 
    | | | |--左側面左タッチセンサ機構部 
    | | | |--マイクロスイッチ ×5
    | | | |-- コネクタ類 
    | | | |-- ケーブル類 
    | | | |-- ケーブル検査仕様書  
    | | |--サスペンション
    | | |--モーターパワー制御ボード
    | | |--電源ボード
    | | |--補助輪
    | | |-- 取り付けネジ類 
    | | |-- シャーシフレーム試験仕様書 
    | |--1階
    | | |--バッテリ ×2
    | | | |--バッテリホルダ
    | | |--超音波センサボード
    | | | |--超音波センサ ×4
    | | |--赤外線センサボード
    | | | |--赤外線センサ ×3
    | | |--ISAラック
    | | | |--CPUボード
    | | | | |--フラッシュディスク
    | | | |--FPGAボード
    | | | | |--ドータボード
    | | | | |--ケーブル類
    | | |-- 取り付けネジ類 
    | |--2階
    | | |--LCD
    | | |--テンキー
    | | |--DCM
    | | |-- 取り付けネジ類 
    |-- ソフトウェア取り扱い説明書 
    | |-- FPGA回路データ 
    | | |-- インストール手順書 
    | | |-- 取り扱い説明書 
    | |-- 行動制御プログラム 
    |  |-- インストール手順書 
    |  |-- 取り扱い説明書 
    |-- 電池 
    |-- MIRS0204システム試験仕様書 
    |-- MIRS0204取扱説明書  
    
    
  2. エレクトロニクス回路構成/機能

    各部の機能

    1. CPUボード部(CPUボード)
      調査報告書
      MIRSの情報処理、姿勢制御、駆動制御など各種演算を行うためのCPUを積んでいて ISAラックに積みこむことができ、ISAバスに差し込みが可能。
      基本システムとして必要な機能の全てと、Flash ROM Disk機能、EtherNet、VGAを内蔵したCPU付IBM AT互換カード
      • AT-461VREP   
      • AMD社製AM486DX5-133(SQFP)を実装済み。(クロック: 133MHz)   
      • 2次キャッシュ・メモリは256KB内蔵し、AT-461VREPは最大64MBのD-RAMが搭載可能
      • ボード上にブート可能な、FlashROMDiskであるM-Systems社製のDiskOnChip(8〜144MB、オプション)が搭載可能

    2. フラッシュディスク(FD)
      • 記憶媒体。記憶装置としてハードディスクの役割を果たす。(64MB)

    3. FPGAボード部(FPGAボード)
      調査報告書
      各センサの信号、制御信号の処理、各入出力機能の制御。
      • タッチセンサ信号・赤外線センサ信号・超音波センサ信号の処理
      • パワーオン信号・ロータリーエンコーダ信号の処理
      • 液晶表示ディスプレイ制御信号・モータパワー制御信号の処理
      • ハードウェア割り込み処理   
      • 上記の各入出力機能の制御

    4. ドーターボード部
      FPGAボードで行っているATLMIRS独自の入出力機能の制御を補助するためのボード。

    5. 電源ボード部 (PDボード)
      エレクトロニクス回路用の5V電源、駆動用の12V電源を用意する。それぞれの電源は分離されている。

    6. テンキー(TEN)
      MIRSを直接制御するインターフェイス。

    7. 超音波センサ部(USS)
      調査報告書
      40kHzの超音波を使用して距離を測定する。ポストの発見、距離の測定のために使用する。

    8. 赤外線センサ部(IRS)
      調査報告書
      ポストから発信される赤外線を受信し、 さらにそのポストの番号を確認してポストを獲得するために使用する。

    9. タッチセンサ部(TS)
      調査報告書
      マイクロスイッチを用い、スイッチ押下時のチャタリングを除去した信号を送る。
      • MIRSがポストのセンサ部に接触し、ポスト取得を認識するために使用する。
      • 誤動作で障害物(ポスト)などに衝突した場合、MIRSが障害物を認識するために使用する。

    10. 液晶ディスプレイ部 (LCD)
      MIRSの行動の状態を表示するために設置する。

    11. ロータリエンコーダ制御部
      調査報告書
      タイヤの回転数をパルスにして、回転子の回転数と速度の検出を行う。
      仕組みはLEDの光を、スリットで通過、遮断させ、それを受光素子で検出後、信号にする カウンタ回路はカウンタ(7bit)と方向判別(1bit)の両方を兼ね備えている。

    12. モータパワー制御部(MPC)
      DCモーターは一般に言う直流モーターのことであり直流電源でまわる。大きな起動トルク、出力効率の良さが特徴。
      PWM制御からのパルスによってエネルギーを得る。このパルス幅を変調することによって 結果的にモーターへの供給エネルギーを調整することが出来る。この制御法は、電力パルスがオンの時だけモーター電流を流す。
      また、パルスのデューティー比を変えることによって、モーターの回転数が変わる。

    13. モータ部
      MIRS本体の駆動部分。
      ここの回転によりMIRSを動かす。 DCモータは、電源から供給される電力に応じて回転力を発生する“電気エネルギー” → “機械エネルギ”変換器である。
      一般的に言う直流モーターであり、直流電源で 回すことができる。 モータはPWM制御部からのパルスによってエネルギーを供給されることにより 動作する。このパルス幅を変調することによってモーターへの供給エネルギーを 調整し、モータの回転数を調節することが出来る。

    14. デジタルコンパス部
      デジタルコンパスモジュールRDCM-802を2つ搭載し、MIRS本体の現在の角度を求める。
      デジタルコンパスは地磁気を計測し、8方位を3bitで出力する。このデジタルコンパスを 2つ搭載し、PICを用いて統合し、4bit16方位のデータを作成する。


  3. エレクトロニクス回路基板外形
    1. 下記については標準MIRS基板を使用するので MIRS データベースを参照すること
    2. ドータボード
      • FPGA の20pin ジャンパコネクタに接続したとき、ISA ラックに収納可能なこと。
      • IO 接続がコネクタが ISA ラックの外に出て、ケーブルの取外しが容易であること。ただし、不必要にラックの外に飛び出さないこと。


  4. ソフトウェアビジビリティ

    本システムのソフトウェアビジビリティ(ソフトウェアから見たとき、ハードウェアにどうアクセスするのかを示したもの)はATL-MIRSソフトウェアビジビリティの仕様とほぼ同一である。変更点を太字で示す。

    使用するセンサの数

    超音波センサ : 4個(前右、前左、右、左)
    赤外線センサ : 3個(前、左前、左後)
    タッチセンサ : 5個(前右、前斜め右、前、前斜め左、前左)

5ソフトウェア構成

  1. ATL-MIRS 標準 ライブラリ

    ATL-MIRS用に開発された標準ライブラリを使用する。
    ATL-MIRS 標準 ライブラリユーザマニュアル(現在作成中)
    参考 MIRSATLM プログラム詳細仕様書
  2. 動作モードとその遷移

6 システム試験

  1. システム試験概要
  2. システム試験詳細
関連文書