沼津高専 電子制御工学科
MIRSモータ技術調査報告書
MIRS0201-TECH-0012
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2002.12.11 鈴木 友也 今村 初版

目次

  1. DCモータとは
  2. DCモータの概要
  3. モータ特性カーブ
  4. 駆動系のモータ仕様
  5. アームのモータ仕様
  6. ラックとギアの仕様

  1. DCモータとは

  2.  一般的に言う直流モーターであり、直流電源で回すことができる。 DCモーターは制御用モーターとして非常に優れた回転特性を有している。 例えば、大きな起動トルク、電圧変化に対するリニアな回転特性、入力電流に対する出力トルクの直線性、出力効率の良さなどおよそ制御用モーターに要求されるすべての性能を兼ね備えたモーターといえる。
    ※トルクとは、モーターの回転力のことであり、これが大きいほどその出力パワーも大きくなる。 ここでトルクとは日本語に訳すと回転力ということになるが、このトルクは直線運動における推進力に相当する。 また、トルクの単位は[kgf・m]で表されるが、これをSI単位系になおすと[N・m]になる。

  3. DCモータの概要
  4.  MIRSのモータパワー制御は大きく分けて2つの部分から構成される。 一つ目は、モータの回転数、方向の命令をISAバスから受けてその信号を速度信号と方向信号に変えてモータパワー制御ボードに送る部分でFPGAボード内に形成される。 もう1つは、その信号をアナログ信号に変換して実際にモータを駆動させるモータパワー制御ボードである。 そしてこの二つはドーターボードを介して接続されている。 モータの制御方法としては、PWM制御というものを採用している。
     PWM制御については
    PWM制御技術調査参照。


  5. モータ特性カーブ
  6. 駆動系のモーター仕様
  7.  MIRSのモータはmaxon社製のエンコーダ、ギヤ一体型のモータを使用する。 ロータリエンコーダについては、
    ロータリエンコーダ技術資料参照。

    table.2 モータデータ1
    定格出力 20[W] 最大連続トルク 24.45[mNm]
    公称電圧 18.00[V] 公称電圧時最大出力 55200[mW]
    無負荷回転数 10200[rpm] 最大効率 83.2[%]
    停動トルク 219[mNm] トルク定数 16.3[mNm/A]
    回転数/トルク勾配 48.1[rpm/mNm] 回転数定数 585[rpm/V]
    無負荷電流 53.9[mA] 機会的時定数 4.63[ms]
    起動電流 13400[mA] ロータ慣性モーメント 9.19[gcm2]
    端子間抵抗 1.34[Ω] 端子間インダクタンス 0.12[mH]
    最大許容回転数 11000[rpm] 熱抵抗(ハウジング/周囲間) 14.00[K/W]
    最大連続電流 1500[mA] 熱抵抗(ロータ/ハウジング間) 3.10[K/W]

  8. アームのモーター仕様
  9.  MIRSのアーム部に使用するモータはマブチのRE-260を使用するつもり。 別のギアボックスと組み合わせて使用する。

    table.3 モータデータ2
    限界電圧 1.5〜3.0[V] 適正電圧 3.0[V]
    適正負荷 0.98[mNm] 回転数 8,900[rpm]
    消費電力 700[mA] シャフト径 2.0[mm]
    重量 30[g] 外観寸法 26.9×23.8[mm]

  10. ラックとギアの仕様
  11.  MIRSのアーム部に使用するモータと組み合わせて使用する。

     
    table.4 ラックのデータ
    モジュール 0.5
    サイズ
    A 303[mm]
    B 3[mm]
    C 9[mm]
    D 8.5[mm]

    table.5 ギアのデータ
    モジュール 0.5
    S3 サイズ S1 サイズ S9 サイズ
    穴径 2[mm] 3[mm] 3[mm]
    ボス径 7.4[mm] 8.5[mm] 9[mm]
    基準円直径 6[mm] 12.5[mm] 20[mm]/TD>
    歯先円直径 7[mm] 13.5[mm] 21[mm]
    歯幅 4[mm] 3[mm] 3[mm]
    ボス長さ 3[mm] 4[mm] 4[mm]
    全長 7[mm] 7[mm] 7[mm]

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