沼津高専 電子制御工学科
技術調査 報告
PWM制御
MIRS0104-TECH-0010
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2001.12.17 野田 森元 初版

PWM制御

目次

  1. PWM制御とは
  2. PWM制御波形の原理
  3. PWM制御の特徴  

(1)PWM制御とは…
PWMは、Pulse width modulation(パルス幅変調)の頭文字をとったものである。
図1に基本的な構成を示す。
図1において、コンパレータ(電圧比較回路またはOPアンプ)の(+)(ノン・インバーティング)入力に
三角波またはのこぎり波を入力し、(−)(インバーティング)入力に制御信号を入力する。
するとコンパレータの出力には、入力信号のレベル変化に応じて、パルス幅の異なる出力が現れる。
これがPWM(パルス幅変調)と呼ばれるものである。


図1.PWM制御の考え方

(2)PWM制御波形の原理
PWM出力と入力信号の関係を図2に示す。
入力信号が三角波(またはのこぎり波)信号よりも高い場合は、
コンパレータ出力でドライブされるトランジスタはONし、逆の場合はOFFする。
また、入力信号と三角波信号の入力端子を反対にすると比較の結果も逆になる。

PWMは周期が一定で入力信号の大きさに応じて、パルス幅のデューティ・サイクル
(パルス幅の"H"と"L"の比)が変化することを意味する。


図2.PWM制御波形

(3)PWM制御の特徴
・出力トランジスタがONしている間がモーターに電流が流れている期間だからDCモータなどであれば、
 コレクタ側にモータを接続し入力信号のレベルを変えるだけで、スピードコントロールが簡単に行える。
・スイッチング損失を除けばほとんど電力消費の無駄のない動作が実現できる。