沼津高専 電子制御工学科
LCD調査報告書
MIRS0101-TECH-0005
改訂記録
版数作成日作成者 承認 改訂内容
A01 2001.12.16 田畑 勝又 初版

<目次>

1. 目的
2. LCDとは?
2. 外形
4. 機能説明
5. デバイスドライバ
6. 仕様
7. 参考文献

1. 目的

このドキュメントはMIRS0101の開発の資料となることを目的とした、LCDの調査報告書である。

2. LCDとは?

LCD(Liquid Crystal Display)とは液晶ディスプレイのことであり、MIRSの状態を表示するのに使用する。LCDはFPGAボード液晶ディスプレイ制御モジュールと呼ばれる主に2つのモジュールによって制御される。

3. 外形

Fig1.LCDの外形

4. 機能説明

FPGAボードの液晶ディスプレイ制御モジュールはLCDの制御を行うためのもので、FPGAボード内のFPGAチップに構成される。液晶ディスプレイ制御モジュールでは、以下のような機能構成を持つ。
Fig.2 FPGAボード液晶ディスプレイ制御モジュールの機能構成図

1.LCD動作制御モジュール
LCD動作制御モジュールは、LCD(SC-1602BS)にデータを書き込み・読み出しするのに必要なEnable信号、R/W信号を生成している。具体的にはISA-BASのIO制御信号をLCDの制御信号に変換し、出力している。

2.データ制御モジュール
データ制御モジュールは、ISA-BUS―LCD間のデータの流れを制御している。IOR、IOWの信号からR/W信号を作りだし、その信号によりデータのread、writeの方向が決まる。この回路では、スリーステートによりデータの方向を制御しており、信号がRの場合はLCD⇒ISA、Wの場合はISA⇒LCDの方向にデータが流れる仕組みになっている。

5. デバイスドライバ

LCDデバイスドライバは、MIRSATLMに搭載されるLCD(SC1602BS)への表示を行うLINUX用デバイスドライバである。 以下に組み込み方法を示す。

  1. ダウンロード
    以下のファイルをダウンロードし、解凍する。
    lcd.zip

  2. コンパイル
    次のコマンドを使用してlcd.cをコンパイルしlcd.oを作成する。
    gcc -Wall -O2 -c lcd.c

  3. LCDデバイスドライバの組み込み
    次に、以下の操作を行って、LCDデバイスドライバをモジュールとして組み込む。(スーパユーザでなければこのコマンドは実行できない。) insmod lcd.o
    LCDデバイスドライバモジュールの組み込み完了を確認したい場合は、lsmodというコマンドを使う。
    また、LCDデバイスドライバモジュールを削除するには、rmmod lcdというコマンドを用いて削除する。

  4. LCDデバイスファイル(デバイスノード)の作成
    以下の操作を行って、LCDデバイスファイルを作成する。
    mknod -m 444 /dev/lcd$i c 60 $i(ただし$iは0〜255の範囲(でも使うのはほとんど0のみ))
    これで、アクセス権が444、デバイスファイル名が/dev/lcd$i、メジャー番号が60、マイナー番号$iとしてLCDデバイスノードが作成される。
    また、デバイスファイルを削除するには、
    rm /dev/lcd$i
    というコマンドを用いて削除する。

6. 仕様

名称
SC1602BS
液晶ディスプレイ名称
DMC-16202
外形寸法
W85.0mm x D30.0mm x H8.8mm
表示領域
W66.0mm x D16.0mm
表示可能文字数
16 x 2文字
キャラクタサイズ
2.96mm x 5.56mm
販売元
秋月電子
液晶製造元
OPTREX株式会社

参考文献