沼津高専 電子制御工学科
MIRS2000メカニクス詳細設計書
作成規定
MIRS00SF-CURR-0010
改訂記録
版数 作成日 作成者 承認 改訂内容
A01 2001.5.1 大原 大原 初版

本ドキュメントについて

本ドキュメントは、MIRS00メカニクス詳細設計書の作成方法について規定するものである。詳細設計とは、以下に述べる作業を言い、詳細設計書に文書化することである。

「 基本設計仕様書をもとにエレクトロニクス、メカニクス、ソフトウェアごとに作成する。各部の中をさらにブロック分割し、各ブロックが独立に製造仕様書が作成できるように仕様を規定する。メカニクス詳細設計は、以下の作業を行う。
  1. 基本設計書で要求する駆動系の性能から駆動方法、重量やモータの能力を決定する。
  2. 外形、センサや駆動系部品の取り付け位置を決定する。
  3. 製造のしやすさ保守のしやすさなどの観点からシステムをユニットに分割する。
  4. システム全体で作成すべき製造仕様書の構成と内容を決定する。


この文書は次の設計(製造仕様書の作成)の際に要求される事項が記される。したがって、この文書には、分割された各ユニットが、各々独立して設計作業を進めるために必要なすべての事項が記されていなければならない。

以下例に沿って説明する。なお、この文書においては、”作成例”を標準字体で、その”解説”をイタリック字体で記している。

目次

  1. はじめに
  2. 概要
    1. 外形
    2. センサ系
    3. 電源系
    4. 駆動系
  3. 外観
  4. 構成
    1. シャーシフレーム
    2. ISAラックフレーム
    3. ISAラック
    4. 電源ユニット
  5. 主用寸法
    1. 各フレーム
    2. センサ配置
    3. 駆動系配置
    4. 制御回路および電源の配置
  6. 重量・重心
  7. ケーブル
  8. 製造ツリー
  9. 参考資料

1.はじめに

本ドキュメントは、MIRS00XXのシステム製造仕様書の作成に必要な事項を述べる。

2.概要

MIRS00XXは標準MIRSとほぼ同型をなす。システムは車輪ユニット、XXユニット、XXユニットから構成され・・・・
ここには、上記に加えて外形、センサ系、駆動系の特徴を記す。また、ユニットの概略説明を記す。

  1. 外形
  2. センサ系
  3. 電源系
  4. 駆動系

3.外観

図Xに外観を示す。
図X.MIRS00XX外観図 (ポストスクリプト 頭脳WinCAD
駆動系、センサ系、電源および制御回路の配置がわかるような図を示す。俯瞰図が望ましい。また、分割ユニットの名称、外形寸法が記されていなければならない(ただし、センサ位置、車輪位置など後の項で詳述するものは細かく記す必要はない。スイッチや表示類は操作性をよく考慮して配置すること。また、図は変更を考慮してオリジナルのファイル形式のものを添付すること。

4.構成

MIRS00XXはシャーシフレーム、ISAラックフレーム、ISAラックおよび電源ユニットの4つのユニットから構成される。各ユニットの構成要素を以下に述べる。
  1. シャーシフレーム
    シャーシフレームは最下部に位置し、塩ビ板のフレームにモータ、ボールキャスタ、バンパ、Motor Power回路基板、マイクロスイッチ(タッチセンサ)が取り付けられている。モータは減速ギヤとロータリエンコーダが一体になったMAXONXXXX(参照)を使用する。

  2. ISAラックフレーム
    ISAラックフレームはシャーシフレームの上に位置し、塩ビ板のフレームに下記に示すISAラックと超音波センサ基板、赤外線センサ基板が取り付けられている。

  3. ISAラック
    ISAラックフレームの上に搭載され、エレクトロニクス基板が各スロットに挿入される。基板のスロットへの搭載順はMIRSXXXXエレクトロニクス詳細設計書(MIRSXXXX-YYYY-ZZZZ)による。ラックの天板部に下記の電源ユニットを取り付ける。

  4. 電源ユニット
    ISAラックの上に搭載される。Power distributor基板と電池ホルダを連結しラックに取り付ける機構を有する。

システムを製造順や保守性を考慮していくつかのユニットに分割し、それぞれのユニットの構成要素を記載する。

5.主用寸法

ここには、各ユニット毎にフレームの外形、スイッチ、表示部、モータ、センサの配置図を記載する。必ず寸法と精度が記載されていなければならない。

  1. 各フレーム
    図X.1階シャーシフレーム (ポストスクリプト 頭脳WinCAD

    図X.2階シャーシフレーム (ポストスクリプト 頭脳WinCAD

  2. センサ配置
    図X.センサ配置 (ポストスクリプト 頭脳WinCAD

  3. 駆動系配置
    図X.駆動系配置 (ポストスクリプト 頭脳WinCAD

  4. 制御回路および電源の配置
    図X.制御回路および電源の配置 (ポストスクリプト 頭脳WinCAD

6.重量・重心

ここには、システムの重量・重心を計算し、表にまとめる。

各部の質量
質量(kg)
1階シャーシフレーム
2階シャーシフレーム
ISAラック
電源ユニット
駆動系
総質量

各質量は上記の各値をもとにXXkg以内に収めることを目標とする。また、重心は図Xに示す。

図X.MIRS00XX重心(ポストスクリプト 頭脳WinCAD

7.ケーブル

  1. ケーブル一覧
    FromTo備考
    ケーブル名コネクタ形状接続先ラベルコネクタ形状接続先ラベル
    超音波センサケーブル16PinHeaderIOsub-CN?SSS Cable
    VME-Slot3
    IOsub-CN?
    Molex54??-XX超音波右SSS-L
    Molex54??-XX超音波前SSS-F
    Molex54??-XX超音波左SSS-L
    Molex54??-XX未使用SSS-NU








  2. ケーブルルート図
    図X.ケーブルルート図 (ポストスクリプト 頭脳winCAD

8.製造ツリー

基本設計書に示した概略ツリーをさらに詳細にする。製造単位、製造順、保守交換単位を考慮して、作成すべき製造仕様書の階層構造と内容を明確にする。基本的には製造仕様書の作成はツリーの上位から行い、実際の製造はツリーの下位から行うことを考慮すること。既設計の部品についてはその部品の製造仕様書を示せばよくそれ以下を記す必要はない。製造の段階ごとに試験が必要な場合は、試験仕様書を忘れずに作成する。回路基板については、エレクトロニクス詳細設計書に記載されているので基板の製造仕様書のトップを記載すれば良い。
作成すべきドキュメントはすべて網羅すること。したがって、ツリーの末端は、既設計部品か購入品になるはずである。そうなっていない場合はツリーに不備があることを意味している。
ドキュメント番号を取得して記載しておくのが望ましい。

9.参考資料


関連文書